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付録:分水嶺総集編

南周りC・落合川流域2・荒川流域

初稿UP:2022.02.25

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地図S03.落合川・荒川流域分水嶺地図
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  前の地図、”東坂越え”を過ぎたところで、対象が落合川流域に変わる。落合川そのものとは、阿星山を過ぎたところで出合うことになるが、それまでに湖南市を流れる広野川、北浦川などが山地に向かって放射状にエリアを広げ、稜線は結構長くなる。東坂越えから阿星山までの直線距離3,4Km。この間、細い道の峠は2つ、3つあるが、名のあるものはない。阿星山は標高693m、このあたり湖南地域でもっとも高い山である。阿星山を越えたところで分水嶺の対象は甲賀市信楽町に変わる。


阿星越え
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    この流域の主役・落合川沿いに、林道・阿星支線が麓のウツクシマツ自生地・美松山付近から真南に向かって上っていく。地図によると阿星山の東方800mあたりで稜線を越えて信楽の畜産団地へ下っていく。その峠を”阿星越え”とした。中腹の美松台住宅地ですでに通行止めの掲示が出ていたが、歩いて行くなら行けるだろうと高をくくって上りだしたが、登るにしたがって道が怪しくなり、ついには人間のアタマ大の落石がごろごろ(写真左)、こんなものの直撃をくらったら…。奥にも道を塞ぐような巨岩が。これは実際は巨岩ではなかったが、それにしてももうオジイが歩けるようなところではない。ほうほうの体で引き返してきた。甲西から信楽へ、一つのロマンとして期待していたが、見ごとに足元をすくわれた思いだった。


  荒川流域のこと

  考えてみたら当り前のことかもしれない。例えば上の地図S03.落合川・荒川流域分水嶺地図をじっと見ていると、阿星山を中心としてそこから流れだす川が、放射状に流れ下っているのが見えてくる。上述のように阿星山は湖南地域で最も高い山である。そこから流れ出す川が放射状に広がっていく。当たり前である。
  落合川は真北へ。市域は異なるが金勝川は北西へ。そして、荒川は北東へ。その荒川が流れ着く先は、落合川河口から測って5Kmも上流なのである。草津線の駅でいえば、落合川は石部駅と甲西駅の真ん中あたり、荒川は三雲駅のすぐ下流あたり。それだけ離れた2つの川の源流は、まさに手も届かんばかりの距離(We地図で測って約600m)である。地図で測ってこの距離である。実際の山中で見ればさらに近づくであろう。両流域の境を示す赤い三角形マーク()は、両流域の分水嶺から割り出した位置だが、両水源のほぼ中間点にあるのも面白い。そのあとも分水嶺はなおも南西へ進み大納言付近に達する。



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