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SZ05.唐戸川流域

SZ05A. 唐戸川を遡るA

取材:2020.12/ 2021 .03
初稿UP:2022.02.22

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地図001.唐戸川流域下流域地図(国土地理院Web Mapに加筆)
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  国道1号田村川橋下流、道の駅”あいの土山”の南東方で分岐(川の流れでいえば合流)する。そのあと国道1号沿いに遡り、県道129号の手前を南下するようになる。新名神高架橋をくぐった後、大きく蛇行したあと、さらに南下する。およそここまでが下流域である。










Aゾーン付近
写真001.唐戸川合流点
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  写っているのは田村川。国道1号田村橋の下流150mぐらいの地点である。左側から唐戸川が合流してくる。”Y”の字を左向きに寝かせたイメージで、上半分の二股部、左側が田村川、右側が唐戸川である。撮影場所は、道の駅”あいの土山”の東、田村神社の広大な駐車場を挟んだ場所である。
  昨年(2020年)の晩秋、”大原川”取材の帰り、ここへ寄ってみた。まだ木の葉がたくさん残っており、合流しているようなしていないような、判断できるような状況ではなかった。季節によって見え方が変わる場所である。



Bゾーン付近
写真002.双鈴GC入口
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  国道1号”蟹坂交差点”から県道129号へ入り、双鈴GCの入り口へ向かうところである。この奥に唐戸川をまたぐ橋がある。いま、自分の人生を振り返ってみると、ゴルフというスポーツには縁がなかった。別にスポーツが嫌いだというわけではない。おそらくやれば病みつきになったと思えるのだが、そのチャンスもなかった。最後の最後に来て、その入り口を覗かせてもらう感覚だった。





写真003.開運の橋
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  開運の橋、妙ななネーミングである。一般の橋のイメージではない。この橋もすでゴルフ場の設備の一部なのだろう。橋を渡った向こうでいったん右へ曲がり、そのあとUターンして、奥の斜面を左へ登っていく。しかし、ここから向こうは関係はない。


  写真004.開運の橋・下流側
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  下流側である。流れは緩く波もない。川は画面左下から右上へ向かっている。水は浅いが谷は深い。このあたりの川の特徴である。川は画面右端で見えなくなっているが、その向こうは森に隠れて見えない。




写真005.開運の橋・上流側
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  写真003の開運の橋・左側を見下ろしたところである。写真には写っていないが、森の上に新名神の高架橋が見えるところである。こちらもほとんど水の動きが感じられないが、奥の方を見ると、波立つ水面が光を返している左の枯れ草はどういう意味なのだろう。水があふれる場合があるのだろうか。それとも冬枯れのまま残っているのか。





Cゾーン付近
写真006.土山SA橋
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  さらに県道129号を南へ。高架橋直下を右折したところ。土山SAへの外部からの取付道路だとか。橋らしくない橋だが、”土山SA橋”との銘がある。振り返って県道側(突き当り左右の道)を見たところ。


  写真007.見上げる
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  SA橋から高架橋を見上げたところ。相手が馬鹿デカイものだから取り扱いに難儀する(カメラは鈴鹿向き)。









写真008.SA橋・下流側
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  きれいなカーブを描いて高架橋の影に入る。相手がでかいから影もデカイ。その影の中で右へきりかえして消えていく。ちょっとした庭園の雰囲気である。


  写真009.上流側
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  下流側とは全く別の荒れた風景である。右岸(下流を向いての右側・いまは上流を向いているから左側)には護岸構造物は何もなし。川が荒れたら荒れるに任すというところ。医者がよく使う「とりあえずちょっと様子を見ましょうか・・・」というところ。




写真010.上流側左岸
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  左岸(画面の奥から手前に向かって流れる向きから見た左側、単純に見れば画面の右側)、多少護岸構造物が見える。突き当りの森は影になっていて、状況不明。川は左奥の方から流れてくる。地図で見るとここでほぼ直角に曲がって下ってくるようだ。もう1枚








地図002.唐戸川流域地図(国土地理院Web Mapに加筆)
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  上述の新名神高架橋直下の”土山SA橋”から、直線距離で南へ0.6Km強の”D地点”である。県道129号が唐戸川を渡る。南に向かって走ると、緩く右にカーブしている。橋に付されたネームプレートには、川の名称が「唐戸川」とある。橋の名称については記録されていない。撮影で撮りこぼしたかと、Google Map ストリート・ビューで確認したが、もともと取り付けられていないようである。で、地図ではそれをA橋とした。
  そのまま県道を直進すると、次の橋に出る。A橋の手前で分岐した川に架かる橋である。やはり名称不明。仮称Bとした。もとにもどってA橋の1本上流にもう1つ橋がかかっている。前2橋と同様、C橋とした。
  つぎ、川の名称について。この地図に川の名称が2つ表示されている。「唐戸川」が2か所と、「宮野川」が1か所。そのうち、右下に見える「唐戸川」は、山を下った所で、川とはおよそ無関係なところ。字体も普通川の名称は斜体なのに対して、これだけは正体。意味が分からないが、これは標記ミスとも考えられる。川の名称はよく変わる。源流がら河口まで1つの名称で通す川は極めて珍しい。いまこのレポートで取り扱った川の中で、源流から河口まで1つの名で通すのは「野洲川」の1本だけ。あとはすべて2つ以上になっている。琵琶湖から流れ出る瀬田川は、そのあと宇治川、淀川と名を変える。
  その名称はどこで変わるか。有名な千曲川は長野県下を流れているときの名称で、新潟県へ入ると信濃川と変わる。これなどは珍しい例で、普通は合流するとでかい方に吸収合併されて変わっていく。と考えると、A橋の上流で分岐した川は、A橋・C橋のほうへ行くのが「宮野川」、B橋のほうへ行くのが「唐戸川」ということになる。このページ冒頭に掲げた流域地図で、”宮野川流域”と、”唐戸川流域”に分けたのはそういう意味である。

地図002F.唐戸川中流部地図

写真拡大 Dゾーン付近
写真011.不思議な標識
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  写真に見える「唐戸川→」の小さな標識、不思議な標識である。何が不思議か。まず立っている場所。県道129号の歩道である。それはいい。しかし、この標識、ウラはない。だからこれが見えるのは、大原ダムのほうから蟹坂方面へ向いて走るときだけである。このままだったら蟹坂から来た車は何も見えない。そう、誰に見せるのか。それが分からない。いまの場合だと、A橋から歩いてきた人に、「唐戸川は右折ですよ」と教えているとしか考えられない。車に乗った人に教えるなら、反対路線に立てなければ。しかし指示している内容が意味不明だから、やっぱりわからない。
 実は私がこの標識を目にとめたのは、大原ダムからの帰りだった。あれッと思ったときには通り過ぎていた。たしか”唐戸川”とあったぞ。川の名前を気にしていて初めて見えたものである。今度ここへ来たときには忘れずに最初に行かなければ・・・・。



写真012.A橋(唐戸川新橋)
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  意味不明の標識にこだわっていても話が進まない。とにかく周辺を歩く。上の地図のA橋である。走っているクルマは、大原ダムの方へ向かっている。上の地図002で見たように、この橋の下流で分岐した川は、上流では「宮野川」と名を変えている。名称の変更点が、すぐ下流の分岐点とすれば、ここでは「宮野川」になっているはずである。しかし、橋につけられたプレートでは、「唐戸川」とある。撮ってきた写真には、この橋に関しては資料になるようなものとしてはこれだけだった。あとは撮影を失念したのか、プレートがなかったのか。川の名称がある以上、これだけということはないだろう。ストリートビューでで確かめてみた。何かプレ―トとはついている。やはり撮り忘れだった。「唐戸川X橋」まで読めたが、一字だけ読めない。”ひらがな”のプレートを確かめて、やっと「からとがわしんばし」と読めた。”唐戸川新橋”、これがA橋の正式名称だった。



写真013・014.唐戸川新橋上流側
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  上の写真012の歩道を川の上まで移動し、上流側を見たところである。木が密生していて、水平方向を見た場合、林と同じである。水面を見るには、橋の上から真下を見下ろしてやっとだった。この状況はどこまで行っても変わらなかった。





写真015.唐戸川新橋下流側
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  A橋(唐戸川新橋)を渡り切って、反対側(下流側・歩道なし)を引き返す。ご覧のようにカーブの陰になる形になったが、めったに車はこなかったから・・・。
  地図で見れば、すぐそこに合流点が見えるはずだが、そこまではとてもとても。ここもほとんど真下を見て、河床が見える。






写真016・017.唐戸川新橋下流側
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  太陽光線の状態によるのだろうか、水の流れが少し見えた。右の写真、2枚はよく似ているが、左の写真を撮った後、何mか右に寄って同じところを撮ったらしい。下に写った橋の影と、流れの角度とを読んでもらうと、およそのところが理解いただけるだろう。
  地図によるとこの下流で唐戸川と宮野川とが合流しているはずであるが、そんなところまではとてもとても。たとえば、右の場所でカメラを水平方向へ向けてみた。やるだけ無駄だった。無理に明るくすると、木の下を左から来る流れが見えるような気もするのだが。これが本当の流れであるかどうか。




写真018.B橋
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  A橋の下流にかかっているB橋である。道路はA橋の続き、県道129号である。A橋をくぐった流れが”宮野川”だから、これは”唐戸川だと考えた。橋は、車で走っていたら、気がつかないだろう。しかし、歩道には立派な柵といいうのか欄干というのか。ところがネームプレートは名なし。いや、これはネームプレ−トを取り付けるための台座らしい。台座までは取りつけたらしいが、橋の名前がなかったのか。あったとしても初めから取りつける意思がなかったのか。




写真019・020.B橋から
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  B橋の両側である。どちらを見ても同じように見える。光の当たり具合が、右の写真020のイメージがA橋下流側の写真016に似ている。多分こちらが下流側だろう。いずれにしても、そこを川が流れているように見えない。どちらを見ても森である。もう1枚。半分倒れたような木の記憶が上流側にあるが、そこまでの話である。水の流れは感じられない。
  このB橋については、道路側から見れば、かろうじて橋としてのイメージは残ってはいるものの、その下を流れる川はほとんどその存在感はなくなっているといえる。



Eゾーン付近
写真021.C橋
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  上の地図002で見るように、県道129号は蟹坂から大原ダムへ向かって走るとき、新名神高架下を過ぎて間なしのところからB橋あたりまでの間で、道路がセパレートになっている。別に走る向きが指定されているようでもないらしく、好きなように走れるようである。以前は西側のコース、唐戸川に近いほうが1本あるだけだったが、そのあとで東側のコースが増設されたようである。C橋はその東側の道に架かる橋である。
  この橋の名称は唐戸川橋。川の名称は唐戸川である





  写真022.023.024.唐戸川橋下流側(左)・上流側(中・左)
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  B橋ほどではないが、A橋とほぼ同じというところである。下流側では水が流れているところに、ほどよく光が差していた。真ん中の写真023では、いくらか離れたところに流れが見えた。遠景の山と合わせてとらえることができた。右は中の写真に見えた流れをアップしたところ。



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