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地図017.杣川上流地図 (国土地理院Web地図に加筆) 杣川は、三雲からずっと杣街道と寄り添うように遡ってきたが、甲賀町上野・油日駅のはずれあたりでまず杣川が北へ向きを変え、分岐Aで五反田川を右に分岐したあと、JR草津線、県道4号とクロスし、分岐Bで青野川を右へ分岐する。杣街道はその後この青野川と並走してさかのぼる。一方、杣川は県道131号と並走する形で油日神社付近にいたり、油日岳北西面の谷筋へ遡っていく。川と道路の組み合わせが劇的に変化する面白いゾーンである。 80.和田口橋 写真401.油日農協前 北から来た県道51号(旧県道4号)が油日農協前交差点で右折したところである。すぐ草津線の踏切を渡る。 写真402.杣川油日小学校などを越えるとすぐ農地へ出る。その中を流れ下る杣川が見えてくる。とはいえ琵琶湖に近い下流域の他の河川が示すような高い堤防を持つ天井川ではなく、野原の中を流れ下るごく自然な形の河筋である。 写真403.和田口橋 歩いている道は県道51号である。しっかりした橋がかかっている。左が2車線で右が1車線かといってはいけない。右が歩道である。小学校が近いのでそれに対応したのだろう。さてこの橋、川は杣川。橋の名は”和田口橋”。これを”わだぐちばし”と読んではいけない。 写真404.わたくちはし 橋の名は”わたくちはし”である。甲賀町和田への入口の橋という意味だろう。だからあとの方の”くちはし”が”ぐちばし”になってもよろしい。しかし”わだ”と読んではいけない。ここの和田は”わた”である。固有名詞の読み方は厳しい。 写真405.下流側 和田口橋から下流を見たところ。右の端にメタセコイヤが1本見える。どうもこれが気になる。実は甲賀町上野集落(JR草津線油日駅)の少し南に”山崎”という交差点があって、そこから三上山が見える。写真に見えるメタセコイヤ(三上山の右に並んで見える)がどうやらいま見えている木らしい。ついでに写真に見える橋が、いま立っている和田口橋らしい。(画面右端に見えるでかい木ではない。三上山のすぐ右に見えるメタセコイヤである。橋は三上山の下一番手前に見える)。山崎から撮った写真はレンズが長いのでぐっと近づいて見えるけれども、ほかにメタセコイヤはないから、間違いはないらしい。だとすればこのあたりからも三上山が見えてもおかしくはないはず。だいぶ目を凝らしてみたが、それは見えない。世の中は考えるほど単純ではない。 写真406.上流側 堤防は高くはないが結構深く掘り下げられているのが分かる。奥に例の三ツ頭が見えるが中央の突起が左へ寄って見える。現在位置が右へ寄ったことを示しているのだろう。中央のピークが両側より手前にあるらしい。 写真407.落差工 さして勾配があるようには思えないが、それでもこのようにところどころに落差工がある。 写真408.鳥居が見える左手に鳥居が見えて来た。和田の殿山展望台から見たのとほとんど変わりがない。展望台から見ると高さがものをいって、遠くの雪山(綿向山)が見えている。 写真409.殿山展望台? 川の向こうに丘が見える。台状のテラスが右端に。あのあたりが殿山展望台だったらしい。山崎の交差点といい、この展望台といい、それぞれ別々に理解していた。実際にこうして地理が分かってくると、お互い近い位置関係にあったことが分かっていくる。 写真410.徐々に左へ 道が、ということは川がということだけど徐々に左へ曲がりだす。大きな木が1本、近づいてくる。この木も先ほどの山崎交差点からの写真に写っている。 写真411.木が近づく 徐々に木が近づいて、それを通りこしたところで、右へ五反田川を分岐する(実際は右から五反田川が合流してくる)。取材の時点では川の名称が不明だった。地図によるとこの川が、このあとも草津線をくぐらず三重県境まで草津線に沿う。最初これが杣川だと思い込んでいたが、地図を詳しく見ているうちに油日神社へ向けて草津線をくぐる川が杣川と知る。 81.五反田川分岐 写真412.五反田川分岐 五反田川が右へ分岐していく(実際は五反田川が合流)。すぐそこに橋があるが、名称があるような橋ではない。 写真413.草津線鉄橋杣川が草津線をくぐる。 写真414.横断禁止 実際には2,3歩で渡れそうだが、ルールでは横断禁止。また事実人が渡った形跡はない。向こうに県道の橋が見える。左手に鳥居が見える。 写真415.山崎橋→ もう一度、油日農協前へ戻って県道を杣川まで。農協前からここまで700m余、ここから山崎三叉路まで400m余である。 写真416.山崎橋 橋は「山崎橋」という。草津線の鉄橋がすぐそこに見える。何ともはやというところ。 写真417.油日川と、ここまで納得したり嘆いたりしていたのだが、川の名前で驚いた。”油日川”。先ほど分岐した川の名前は五反田川だし、ここだけの名前だろうか。 写真418.上流を見る 落差工がいくつか。結構勾配の急な流れである。 写真419.取水口→向こうのファブリダムの水を取りだして細い水路へ流している勘定だが、秋のこの時期大半は元の流れへ戻っている。 写真420.ファブリダム ファブリダムが眼下に。向こうの道路は県道4号のバイパス。 地図017A.杣川上流地図 (国土地理院Web地図に加筆) S1201Aの項で歩いたところである。そのときは油日農協前から地図の赤線のコースをたどって集落を抜けこの青野橋へ出てきた。今回は杣川をさかのぼる立場である。川は y字を裏返したかたちに分岐し、道は X字型にクロスしている。なんとまあややこしい。 82.青野橋付近再び 写真421.新油日橋 新油日橋である。下流側はファブリダムでちょっとしたダムになっている。 写真422.新油日橋下流側新油日橋から下流側を見たところ。走っているクルマの後方が山崎橋。その向こうを草津線が走っている勘定だがよくわからない。 写真423.県道4号バイパス 県道4号バイパス。でかいバイクが連なって走っていく。 写真424.青野川と広域農道→杣川から右へ分岐した青野川とそれと並行に進む広域農道。大騒ぎしているが結局青野川には、この場所に限って言えば橋はかかっていない。 写真425.V字型の橋 右が新油日橋、左が半分しか見えていない青野橋。 写真426.上流へ青野橋から見た杣川上流。 |
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