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1.杣川・杣街道 さてここで話が急転する。早い話が本項のタイトルから「野洲川」の文字が消える。この”野洲川物語・野洲川流域を囲む分水界峠道探訪”の旅は、国道8号野洲川大橋右岸畔を出発点とし北周りで野洲川流域と隣の家棟川・日野川流域との分水嶺をトレースしながら、三重県境の武平峠にたどり着き、もう一度国道8号野洲川大橋へ戻り、今度は左岸畔から南周りで栗東市との境を分水嶺としながら阿星山を過ぎたところまでをたどってきた。 地図001.野洲川流域地図 (国土地理院Web地図に加筆) 野洲川流域の大半は、甲賀市域の信楽町を除く4町(水口町・土山町・甲南町・甲賀町)で占められる。杣川はそのうちの南半分、甲南町・甲賀町域の水を集め、野洲川の横田橋上流2Kmの地点で野洲川に合流している。滋賀県内を走る国道1号が野洲川沿いを走るのに対し、JR草津線が杣川沿いを走っているといえる。そしてもう1本づつ。野洲川沿いには旧東海道(途中からは支流の田村川沿いになるが)、杣川沿いには杣街道が通っている。 2.湖南市・信楽の尾根をたどる 地図002.湖南市・甲賀市信楽境付近地図1 (国土地理院Web地図に加筆) 野洲川頭首工左岸付近から立ち上がって阿星山付近までは分水嶺は湖南市と栗東市の境をたどってきた。阿星山の少し南で対象は甲賀市信楽地区に変わる。その付近の湖南市側が落合川源流である。美松台住宅地裏から「阿星越え」へと遡ったが、荒れた道に進路を塞がれ道半ばで退散を余儀なくされた。そのあと野洲川の流れに沿えば家棟川(由良谷川)、大沙川などの独立小河川が流入するが野洲川流域の分水嶺には達しない。そういった事情で「阿星越え」のすぐ東側は荒川西流の源流域になる。 地図003.湖南市・甲賀市信楽境付近地図2 (国土地理院Web地図に加筆) そのあと分水嶺(湖南・甲賀市境)は大納言電波塔に至る。大納言の位置についてはここでは述べない。そのあと稜線はやや複雑な形をたどり、548M峰で湖南市側へ寄るが、すぐに元に戻ってアセボ峠に至る。その付近が荒川東流源流である。いわゆる独立小河川(家棟川・由良谷川・大沙川)が野洲川流域分水嶺に達しなかった分、荒川流域が占める分水嶺は長い。アセボ峠を越えた後さらに市境の尾根は南東へ伸び飯道山に近づいていく。 地図004.湖南市・甲賀市境付近地図 (国土地理院Web地図に加筆) さて、アセボ峠を通過した市境は、甲賀カントリーCの裏山613M峰からさらに南東へ進み、飯道山の北270mまで近づく。問題はそのあとである。そのまま飯道山に向かうかと思いきや、急に北東へ向きを変える。行く先は?。すぐ目の前にある625m峰、それはよい。しかしそれからが問題である。ぐんぐん標高を下げ399m峰に至る。標高を下げたのがいけないというわけではない。問題はその手前で渓流をまたぐ。 |
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