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S04.荒川流域

S0404. 荒川をさかのぼる・D 荒川東流 -2/アセボ越え

取材:2017.10
初稿UP:2017.10.30


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U 荒川東流・2
地図008.荒川東流山間部付近地図  (国土地理院Web地図に加筆)
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 C橋をくぐって住宅地沿いを流れた後は森に消える。次に現れるのは県道53号沿いの谷間である。「県道三雲」交差点から2Km弱の地点で、甲賀CCの入口に着く。その前後で東流が短い橋をくぐる形で道路と左右位置を3回入れ替わる。それがD橋、E橋、F橋である。道路を普通に走っておれば気がつかない程度のものだが、その気になって見れば、間違いなく橋の形をとっている。
 なお、川の流れを「荒川東流」としているが、これは私が勝手に名付けた名前である。「荒川西流」は、正式に橋の標識から読み取ることができる。ところが東流にはその橋がない。あえて言えばB橋がその可能性がある橋だが、現実には標識はない。「西流」があるのだから「東流」があってもおかしくはないと考えてはいるのだが。



9.山間部を行く
写真031.県道三雲交差点
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 いったん県道4号へ出て、「県道三雲」交差点をアセボ峠へ向かって右折、53号で荒川東流沿いをさかのぼる。
 写真は県道4号、「県道三雲」交差点。直進すると三雲トンネルへ向かう。今回は右折し山あいへ。





写真032.最初のカーブ
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 道はカーブばかりで何番目のカーブかなどおぼえられるはずはないが、これはその最初のカーブ。これだけは覚えている。右に渓流が見える。川を遡るものにとっては印象的な場所である。








写真033.山間から
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 最初のカーブから見える東流。さかのぼる立場から見て、道の右側を流れ下ってくる。撮るときは何も考えずに撮ってきたが、いまこうして見ると手前の方で流れが消えている。どうなっているのか、もっときっちり見ておくべきだった。

  写真034.山あいを行く
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 山間を行く。左が山、右が渓流である。










写真035.不動之滝
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 何か碑がある。近寄ってみると「不動之瀧」とある。その滝はどこかと探したが姿は見えず。何か手掛かりはないかとWeb地図で探してみたが、それらしい記号もない。

  写真036.流れが見える
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 川は依然として右側。特徴がある川でもない。









10.D橋
写真037.D橋
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 右側に錆びたガードレールが見える。近寄ってよく見ると左側にも。ということは、ひょっとして・・・。これがD橋だった。念がいったことにネームプレートがついている。でもこれどう読みます?。無理して読めば「らんがひらばし」と読めなくもないが、1文字目と5文字目は「5」とも見えるし、3文字目は「ga」なら「が」のはずだが、よく見ると「ガ」のようだし、なんともけったいなもの。ちょっとこれを漢字に翻訳する勇気はない。それよりも、これホンマに橋なのか?。




写真038.ホンマに橋?
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 いやいや、ホンマの橋なのです。地図の通り、上流に向かって川が右側から左側へ横切っている。左側の真下を覗いてみると水がきれいすぎて写らないぐらい。








写真039.E橋
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 しばらく行くと甲賀CCの正面にぶつかる。左へ行けばCCの入り口へ。県道は右へそれていく。正面の山はアセボ峠と飯道山の稜線上にある613m峰らしい
 話がそれて、奥の方へ行ってしまった。Y字分岐の手前、横断歩道のように道路の色が異なる線が見える。これがE橋である。先ほどのD橋で、道の左側(上流へ向いて左側)へ出た川が、ここで再び右側へ戻ってくる。橋(といえるかどうかわからいぐらいの橋だけど)の上から左側を見たところ。木に覆われて水面は見えない。冬場なら見えたかもしれないが。




写真040.F橋
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 甲賀CCの正面でY字分岐を右にとって上りにかかる。100m余り進んだところでF橋に出会う。上流へ向いて右側を流れていた川が左側へ出る。橋の手前左側にこのコースとしては珍しいクルマが2,3台置ける広場があって、ゴルフクラブの裏口につながっている。ここで左へ出た川はCCの裏道沿いにさかのぼる。地図ではこのゲートが読めなかったので、場合によってはこの道を歩くのも一興と考えていたが、このフェンスで希みは消えた。




写真041.F橋左側
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 F橋左側。下を覗き込むと、ちょろちょろという水音が聞こえはするが・・・・。
 このコースで直接水を見たのはこれが最後だった。地図によればこのあとさらに遡って、峠直下付近のカーブで右側へ出ているが、これは橋ではなく暗渠のようである。「東流をさかのぼる」はこれを最後とし、以降は「アセボ峠越え」へバトンタッチ。






V アセボ峠越え
地図009.アセボ峠付近地図  (国土地理院Web地図に加筆)
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 県道53号は県道4号との交差点「県道三雲」から飯道山山中を越えて信楽宮址付近で国道307号に合する。途中、アセボ峠までが野洲川流域・湖南市域、峠を越えた後は大戸川流域・甲賀市域になる。
 本稿では後半を「アセボ峠越え」として、県道53号、甲賀CC付近から、峠越え、甲賀市域のオレンジシガCC付近までをポートする。








地図009A.アセボ峠付近地図
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補遺:上の地図009で、分水嶺が谷川をまたいでいるところがある。P点(赤地に白字で491mとある)がそれである。分水嶺が川をまたぐことは基本的にはあり得ないことである。この部分の分水嶺は市境界に沿っている。問題点の迂回を考えてみた。簡単には解決できない。
  これを回避するために、大納言を通過後(通過前から考えても一向に差し支えないわけだが、とりあえず大納言付近から考えてみた)この谷川を避けて通れる線があるはずだと、いろいろと探してみたが、結局それは見つからなかった。で、最終的にP点の周囲のしかるべき点の標高を読んでみた。P点では、分水嶺はほぼ南北に通過している。目ぼしい点として分水嶺が等高線と交わる点(エンジ色の数字)を測ってみた。北が507m、南が497mと出た。川は北東から南西に向かって流れている。とりあえずP点の前後で、最初に出合う等高線の位置で標高を調べた。南西の位置では488m、北東の位置では485m(水色の数値)と出た。?、川を遡っていくわけたから、北東の位置での標高はP点より高くなければならないはずだが、低くなっている。

P点模式図

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  分水嶺については、両側はP点より高い。P点がいちばん低いわけで、いわゆる鞍部になっている。それに対して川筋は地図のままだとすると、北東の点がP点より川上で、高くならなければならないはずが低くなっている。要するに川筋に関してはP点が一番高い。いわゆる峠(分水嶺からいえば鞍部)になっている。川筋(谷筋)がP点を越えているのは、地図として間違いということになる。




1.F橋から
写真001.ヘアピンカーブ
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 F橋を過ぎてすぐヘアピンカーブに入る。右曲がり、左曲がり。地図によればここらも支流とクロスしているはずだが、そんな気配はどこにもない。









写真002.白水鉱山入口
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 ヘアピンを曲がり切ったところで、?、白水鉱山?。そうか、前回は反対側の妙感寺側から入った。それが当たり前と思っていたが、こちらからも行けるのか。工事中の表示がべたべたと貼ってある。覗いてみたい気がするが、今は無理だな。







写真003.道路遮断機
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 鉱山入口を過ぎたところで道路遮断機がある。ことと場合によっては通行止めにしますよというところらしい。積雪・凍結時にはタイヤチェーン云々の添え書きも。ちょっとした山岳道路である。

  写真004.単調な上り
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 直線道路。単調な上りである。といってもごく短い距離、すぐカーブになるのだけども。







写真005.稜線が
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 前が開けて稜線が見える。とにかく山が近い。普通の視角で稜線が見えることはめったにない。

写真拡大   写真006.対向車

 対向車。交通量は少ない。カントリークラブから上ってきてこれが初めてだったか。もう1枚






2.アセボ峠
写真007.アセボ峠
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 アセボ峠。何の変哲もない峠である。国土地理院Web地図では標高469mと出る。北から南向きの撮影で標識が逆光。つらいところである。逆に信楽から上ってきた場合は楽なはずだが、そのときはたまたま妙な光線状態。どちら向きもはっきりしない光だった。少し待てば何んとかなったのだろうが。はっきりしても峠そのものが変わるわけではなし。峠を越えたら向こうへすぐに下り坂。




写真008.下り
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 あとはひたすら下るだけ。もう1枚。家を出たときは淡い光のはずだったのが、天候が急速に回復し、強いコントラストに手を焼く。

  写真009.電波塔取付道入口
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 電波塔への林道入り口。画面中央、ガードレールの切れ目。








写真010.下り
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 勾配がきつくなったり緩くなったり。右へ曲がったり左へ曲がったりしながら下っていく。

  写真011.オレンジシガCC付近道
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 もうそこはオレンジシガCC付近。




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