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地図006.滝谷林道地図 (国土地理院Web地図に加筆) 荒川は河口から約1Kmの地点、勅使野橋上流800mの地点で東西2流に分かれる。いまレポートしているのは西流。その流れは妙感寺付近から山へ入り大きく3つに分かれる。そのうちの2つの流れは妙感寺の前を荒川西流として棚田に沿ってさかのぼり、分岐D点で2つに分かれる。そのうち一番西に向かう流れが、阿星山直下を源流とする。いわば西流の本流ともいうべき流れである。 1.だいもん橋 写真001.だいもんはし だいもん橋(漢字不明)。下を流れる川は荒川西流。右が上流である。これからトレースする川(正式名称は不明。仮に滝谷川とする)は、ここより下流のC点で合流してくる。 写真002.Y字分岐 道がYの字に分かれる。実は妙感寺から上流の棚田部分を歩いたとき、時間があったので滝谷林道も合わせてやっつけようとここまで来た。気が変わったので、十分な予習をしていなかった。左は砂利道、右が舗装道路。おかしいなとは思いつつ、林道とは言え、鉱山につながる道である。舗装ぐらいはされているだろうと右へとった。行きついたところは西流の山ノ神橋。アホみたいな話ではあったが、その途中で山の神の勧請吊に巡り合った。 写真003.A橋 橋に出会う。名称不明。地図ではA橋とした。下流の分岐Cで左に分かれた川が山沿いに沿ってさかのぼり左後ろから現れたという勘定。もちろん実際の流れは右前方から橋をくぐって左後方へと流れ下る。きょうの目的はこの川の遡上。 写真004.林道始点橋を越えたところに滝谷林道始点標が立つ。「道幅4m、全長1300m」とある。 2.暗渠1 写真005.暗渠1 地図・暗渠1で示したところ。進行方向に見て右側を流れていた川が左へ移る。左側へ出てきた川。「動物の死骸を・・・」。初めて見た注意書きだけど分からんこともない。こんな幽玄な場所に埋めてやりたい気持ちも分かるし、むやみやたらに埋められても困るという理屈も分かる。とかくこの世は難しい。 写真006.さて、この道路 さて白水鉱山、全く予備知識なし。今になって考えるともっと調べておくべきだった。いまの世の中その気になればなんとでもなる。しかし、歩いた時点では現役なのか閉鉱跡なのかそれすらわからなかった。前回来たときには、鉱山への道なら舗装ぐらいはされているだろうと勝手に判断した前科者である。しかし、その砂利道、歩き出して100mと行かないうちに、立派な現役の鉱山であることが確信できた。道路はなるほど砂利道である。しかしその砂利道が、丹念に手入れされているのである。ダンプが通れば車幅いっぱいの道である。その道をいとおしみながら走っていることが轍のあとから手に取るようにわかるのである。 写真007.農道分岐 農道が右手の棚田に分岐していいく。そっちは舗装されている。それに沿うように農業用水も分岐。 写真008.白い道この日はときどき薄日が差す程度の曇り空だった。これで晴天だったらどうにもならなかった。道がべらぼうに白い。晴天なら飛んでしまってどうにもならなかっただろう。その白い道がえもいわれぬカーブを描いていく。 写真009.川沿いを行く 下手な撮り方で川がどちら側を行くのかわからない。草が茂っていて、ほとんど流れは見えないが、ときどきこうしてのぞき見ができる。 3.暗渠2 写真010.暗渠2 はて、このガードレールは。撮った時は意味が分からなかったが、川の音に耳を澄ますと右側へ移っていた。ガードレールは暗渠のカバーだったらしい。 写真011.暗い林の中道から離れ、暗い林の中を行く。不注意だった。カメラが振れている。 写真012.田んぼ 右に田んぼが見えてくる。稲刈りが終わってかなりなるのか、それとも休耕田か。流れはもう1段上がった田んぼのふちを回って戻ってくる。 写真013.ぐんと登りに林の中を抜けて明るくなったところでぐんと登りになる。 4.暗渠3 写真014.暗渠3 上の写真で道の左に白いポールが2本立っている。何かあるなと撮ったのだけど、それが暗渠のサインだった。流れは再び左へ戻る。暗渠を越えて左側にちょっと崩れが見える。このコース中、ちょっと怖いなと感じたのはここだけだった。 写真015.不思議な稲田 地図と理屈が合わないのだが、暗渠3を越えて右側に田んぼが現れる。写真では左側になっているが、道が上り坂で撮りにくく、少し上ってから後ろを向いて撮ったからである。それにしても田んぼの面が丸く写っている。こんな馬鹿な話はない。なぜだろう。もう1枚。これもおかしい。田んぼの面が水平ではない。カメラが傾いているのだろうといわれれば返事のしようがないが、表面が丸いのはカメラの傾きとは無関係。曰く不可解。 写真016.橋 橋といえるかどうか。しかし下に水が流れていることは事実である。暗渠3以来、流れはずっと左のはず。しかし、どう見ても川が流れているようには見えなかった。かろうじて音でそれを感じるだけでだったが、ここへきて耳で理解していたことを目で納得する。 写真017.振り返る 橋をやり過ごして振り返る。やっと田んぼが水平に見える。 写真018.林の狭間林の間の白い道を行く。 写真019.まだ左側 ときどき流れが見える。 写真020.ダンプ通過下からエンジンの音が上がってきた。聞こえだしてから時間がかかる。少し広いところへ退避してやり過ごす。 写真021.道端に 道端に大きな石が転がっている。S字カーブのコーナーを守るためか、と簡単に考えてやり過ごした。が、次の写真のように、少し行って流れが右側へ移っていることに気がついた。?、・・・ということは、思いなおしてバックしてみた。なるほど、相棒があった。右下木の枝の下に石が見える。これら2つの石の間の下が暗渠であることを示していた。 5.暗渠4 写真022.暗渠4 流れが右側へ移る。ちょっとわかりにくいが暗渠をくぐって右側へ出てきたところ。 写真023.落差工続いて落差工が見える。山の中の谷川などは勝手に流れているものと考えていたが、決してそうではない。このようにきっちり管理されている。 写真024.鉱山近く道端に車が留めてある。鉱山が近い。 写真025.終点標 林道の終点標。全線未舗装の道だったが、全長1.3Km,手入れが行き届き、何の心配もなく歩くことができた。鉱山関係者からすれば歩くための道じゃねえぞといわれるかもしれないが。 写真026.案の定 「関係者以外立入禁止」、当然そういうことだろうとは予測はしていた。ここまででいいじゃないかといわれたらその通りだが、ここまで来るにはもう一つ目的があった。 写真027.構内 誰かに声をかける手はあるが、その誰かがいない。ガタガタガタ、ガタガタガタと操業中の音は聞こえてくるが、近くに人はいない。手の打ちようがない。 写真028.構内右の道を行けば作業現場一望の場所に行きつけるはずだが・・・。 写真029.歯車? 入口のそばに不思議なモノが置いてあった。石製の歯車か。鉱山としての記念の工具ということなのだろう。 |
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