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S02.落合川流域

S0203. 北浦川をさかのぼる

取材:2017.02
初稿UP:2017.04.05


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地図002C.落合川流域地図  (国土地理院Web地図に加筆)
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 河口から遡って最初の分岐が落合川と広野川。広野川をたどって次の分岐が広野川と石橋川。地図では石橋川は表記してないがその分岐から赤色で示してある。その次の分岐で北浦川と井の本川支流とに分かれる。ちょっとややこしいが、本項では赤で示した石橋川と北浦川をレポートする。















地図003.広瀬川・石橋側合流点付近地図  (GoogleMapに加筆)
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1.分岐BからP点まで
写真001.分岐B
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 「広野川ほほえみの水辺」、例の芭蕉の”山路きて”の句碑があるポケットパークの少し上流、農地の中の位置がはっきりしない場所で川は2つに分岐している(上の地図で「分岐B」と表示)。もちろん実際には合流で、左から流れ込むのが広野川、前項で長寿寺山中までを歩いた。本稿では右から流れ込む川をトレースする。このレポートの段階では名称不明。
 ちょうど分岐点のすぐ下流を遊歩道のような道が広野川を渡っている。そこから見たのが左の写真である。長めのレンズでもう1枚。



写真002.石橋川・尾崎橋
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 100m余り進むと、右上の宮の森住宅地から下ってくる道とクロスする。小さな橋があって石橋川とある。上の写真の分岐点から上流側が石橋川なのだろう。ちなみに橋の名称は尾崎橋
 白いフェンス沿いの道が歩いてきた道。それを挟むように建っている茶色壁の建物(生垣の奥)が「いしべ共同作業所」。左の写真にその道案内が写っている。





写真003.石橋川を上流へ
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 宮の森住宅地から下ってきた道路が石橋川をまたぐところ。右手が宮の森住宅地。


  写真004.川沿いの道
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 川沿いの道を行く。


  写真005.落差工
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 住宅裏の落差工。








写真006.立派な橋が
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 しっかりした橋が見えてくる。地図で見たときにはこの橋は渡れるのかと心配したが、何の心配もなし。しかし見たところ、川幅がここで一時的に狭まるのだから、増水時にはどうなのだろう。







写真007.橋を渡る
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 橋を渡る。両側の柵といい、この橋の作りといい、通学路かもしれない。一般道が近いのだから、橋などかけずにそのままつっ走ったほうが早いと思うのだが、世の中はそうはいかんのかな。







写真008.一般道近づく
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 突き当り、「トマレ」の標識が立っているところが一般道である。もっとも、この標識が立っているということ自体、いま歩いている道も一般道なのだが。
 このとき、意外な近くからアオサギが飛び立ったのが見えた。逆光だったので、その後どこをどう飛んだのかわからなかったが、写真にはその姿が写っていた。





写真009.一般道へ出る
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 一般道へ出る。川はそのまま橋をくぐって行くがそれに並行する道はなくなる。住宅地の中を迂回して、地図003のP点へ出る。








2.P点から丸山橋まで
写真010.農道を行く
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 上の地図で住宅地の中を通って、最後に農道へ出たところ。「迂回路」の「迂」の字のあたりから。川は突き当りの陰になっているマンションの向こう、右に見る住宅の手前を流れている。








写真011.川との交差
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 「川との交差」、けったいな言葉だけど今は自然に出てきた。そのまま使う。要するに橋の上から下流側を見たところ。左に見えるマンションが先ほどはシルエットで見えていた。ちょうど日当たりのいい方へ回ったことになる。







写真012.上流側
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 回れ右をして上流側を見たところ。橋より堤防が高くなっている。川の向こう、クルマが走っているのが県道119号(長寿寺本堂線)。

  写真013.橋を振り返る
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 堤防を上り切って振り返ったところ。フェンスが見える橋へ左から農道を歩いてきた勘定になる。左は例のシルエットで見えていたマンション。







写真014.堤防上を行く
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 堤防上を行く。大きく蛇行しながら田んぼの中を右へ右へと寄っていく。対岸の住宅地より田んぼ側の堤防の方が高い。奥の山が阿星山。もう1枚

  写真015.堤防上を行く
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 よく似た風景が続く。大きく見ると道が曲がるたびにバックの阿星山が右へ寄ったり左へ来たり。もう1枚。県道119号が近寄ってくる。

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写真016.橋が

 柵つきの橋がある。その下が堰止工。もうちょっと幅がある川ならファブリダムというところだが、板が挟んである。


写真017.ダム?
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 それでも効果抜群、ちょっとしたダムである。それに柿の木が陰を映してなかなか立派な風景。

  写真018.県道119号
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 県道119号に出会う。










写真019.交差点
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 川を越えた向こうが交差点になっている。写真のように信号機がついてはいるがネームプレートはなし。名称を知りたくて地図を見たが、道路地図にも、GoogleMapにも記載されていない。どうも最近設置されたものらしい。交差点そのものが五差路で、川の手前の堤防上の道もいれると何ともややこしいところである。





3.丸山橋から西寺まで
写真020.丸山橋
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 古い橋だ。「丸山橋」とある。あれ?、こんなプレートどこかで見たぞ。枠の半分のやつだ。そうそう、すぐ前の旧東海道の落合橋だった。古い橋で、ある時期このように枠の半分ぐらいの銅板でごまかしていた時期があったのだろう。
 プレートが半分であろうと、3分の1であろうと、付いておれば名前はわかる。そして、川の名前も分かると考えるのが人情。ところが思うようにいかないのが世の中。親柱がこれ1基しかないのである。上の写真019を子細に見てみればわかる。カメラから見て、向こう側の手前に1基あるだけだ。それに枠の半分の銅版が張り付けてある。よほどせち辛い時代に架けられたのだろう。



地図004.丸山橋付近地図  (GoogleMapに加筆)
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写真021.丸山橋
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 丸山橋合流点を上流側から見たところ。左に見えるブルーの水門が、上の地図でBから流れてAに至るいわゆる支流。前のクルマの後ろ照明灯の右の道を歩いてきた。右下から流入するのが、下の写真で左から流入していくる流れ。






写真022.合流点(分岐C)
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 丸山橋の上流側から見ると二流が合流するのが見える。左が県道119号に沿って流れ下ってくる川。右から来るのが常楽寺近くの山から石部高校の横を通ってくる細い川。地図のA点からB点までは地図にも表記されていない。それぐらい細い川である。







写真023.橋を振り返る
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 それに対して県道119号沿いに流れ下る川はしっかりした川としての実態を持っている。たとえば、もう1つ下流の分岐点で、広野川から分かれた川は、尾崎橋をくぐる時点では石橋川と名を変えている。その名称で丸山橋まで来たとして、それをさらに上流へ続けるとしてら、どちらにバトンタッチされるか。どう考えても左へ分岐する119号沿いの川だと判断される。ところが、あとで分かるが、この川の上流には「北浦川」との表示がある。だとすると、石橋川が北浦川に変わるのはどこか。一番可能性が高いのがまさにこの合流点である。




写真024.上流へ
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 県道119号沿いを流れ下ってくる。

  写真025.さらに上流へ
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 石部高校前を通ってきた道が田んぼを横切ってやって来る。その道が県道119号と交わるT字路から上流を見たところ。川そのもののイメージはほとんど変わらない。







写真026.下流側を振り返る
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 丸山橋からまっすぐに上ってきた県道が大きく左へ曲がるところ。そこで西寺集落への道が直進する。下の地図005のT点のところ。2本の道の分岐点から下流側を振り返って見たところ。

写真拡大 写真027.石部高校遠望

 同じ場所から振り返って石部高校校舎を遠望する。電柱沿いの道が写真025のT字路へ。




地図005.西寺付近地図  (GoogleMapに加筆)
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4.西寺から県道へ
写真028.落差工
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 県道と別れた里道が落差工を越えていく。











写真029.集落への道
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 左へカーブする県道から分かれて、集落の中へ直進する道。川もその道と並行する。入り口に勧請吊。その手前に”土石流危険区域”の標識があり、「北浦川」と読める。この付近の川が北浦川ということだろうが、問題はどこから北浦川になったのかということ。分岐点からだとしたら、この前の丸山橋のところからということになるが、宮川と立石川の例もある。何とも悩ましい問題である。




写真030.道をくぐる
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 上の写真の撮影ポイントから少し右へ寄って、橋の上から見た北浦川。道路際に傾いて立っている黒い棒が上の勧請吊の柱。川は道路をX字型に道をくぐって左側へ出、家の裏側へ回っていく。







写真031.左側へ
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 上の写真で見えている橋の上から上流側を見たところ。画面左端にコンクリートの面が見える。先ほど左へ分かれていった県道へ上がる歩道があってそののり面である。そこに1枚のプレートが埋め込まれている。枯草が下がっていて読みにくいが「北浦川荒廃砂防工事」とある。延長150mとあるのは工事区間のことだろう。どこからどこまでということははっきりしないが、とにかくこのあたりは「北浦川」と呼ばれていることは間違いない。




写真032.常楽寺三重塔
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 右側に常楽寺三重塔が見える。もともとこの塔は杉の木に囲まれて遠望が利かなかったが、やっとここからだけ上半身を望むことができる。

  写真033.軒下を流れる
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 道が少し上りになって、どこからか水音が聞こえてくる。ごく細い川が軒下を流れている。溝といってもいいぐらいの細い川である。流れゆく先は丁寧にカーブ。ただの溝ではなさそうである。





写真034.合流点
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 どうなっているのかと回り込ん見ると、まさに1対1の対等合併というところ。しかし地図にはこの軒下の流れは記載されていない。

  写真035.左折
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 山に近づき道の勾配がきつくなる。川がだんだん左へ離れていくようなので、写真の飛び出し坊やのところを左へ折れた。民家に沿ってくくっと折れ曲がって橋に出た。


写真036.上り坂
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 橋の手前から上り坂になっている。道の先の空が抜けている。これは多分先ほどの県道へ出る道だ。

  写真037.下流側
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 下流側を見る。民家と森の間をぬけている。おそらく先ほどの合流点へ出るのだろう。しかし確かめようにも道はない。







写真038.上流側
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 下流側へ道がないのに比べて、少なくとも最低限の道はあった。もうちょっと行ってみようかと歩いてみたが、ビニールハウスの端までだった。それ以上はどう考えても無理。そのまま県道へ上がって予定終了。何か歩いたような歩いていないような。特に勧請吊からこちら、中途半端な歩きだった。





5.飛び出し坊やから県道へ
写真039.茅葺屋根
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 前回の「終了」が、なんとなく納得がいかなかったので、後日改めて続きを歩いてみた。
 写真035飛び出し坊やのところから改めて直進する。右側、畑の向こうに茅葺屋根が見える。もう1枚


  写真040.左へ曲がる
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 坂を登り詰めたところで左へ曲がる。



写真041.落差工
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 再び川と並行するようになる。結構大きな落差工。こういうところの水は赤茶けているのはよく見るが、どうしてだろう。







写真042.落差工/font>
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 飛び出し坊やの三叉路から250mほど。落差工があって、その向こうに橋が見える。

  写真043.最後の橋
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 これが最後の橋のはずだけれども、道はまだ上流へ続いている。









写真044.通行止め
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 100mも上っただろうか。雰囲気としてはまだまだ登れそうだったけれども、綱が張ってあって通行止め。

  写真045.県道へ
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 先ほどの橋まで戻って、杉林の坂を登って県道へ出る。歩き足したとはいえ、新しいものが見えたわけでもなし、県道への出口が1つ奥になっただけ。大騒ぎするほどのものではなかった。




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