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N06.大日川流域

N0600. 大日川流域概観

取材:****.**
初稿UP:2016.07.20


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  地図01 野洲川流域図  建設省近畿地方建設局琵琶湖工事事務所編 『野洲川改修計画概要』(S58.5)より 写真拡大

 この分水界遊びは、
 T:大山川・独立小河川・思川、
 U:山川・稲川
 と野洲川左岸を上流へと進んできた。表記を見てもらえばわかるが、前3つと、後ろ2つに分けている。これは前3つが極論すれば、山の水を集めて流れる川であり、後ろ2つは野の水をコントロールする川であったということである。これも極論になるが、前3つは野洲川と直角に流れ、後ろ2つは野洲川と並行に流れている。(注:山川は本流と支流に分かれており、本流はTのタイプ、支流はUのタイプといえる)
 そして本稿の大日川は、甲賀市と日野町の市町境付近に位置する頓宮新池を源として野洲川と直角に流れ下る、久しぶりの前3つと同じタイプの川である。



地図602.大日川付近野洲川流域概念図 (国土地理院Web地図に加筆)
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 国道1号「頓宮」交差点から県道41号を北上する。途中青土ダム方面への道を分けるとクルマ1台分の細い道となり、頓宮新池というこの付近ではちょっと目立つダム畔出る。大日川はこの池から流れ出て土山町市場で野洲川へ合流する。上のT・Uの分類で行くとTの野洲川と直角に流れる形の川である。
 大日川としての形をとるのは頓宮新池から下流であるが、当然その池に流れ込む流れがあるわけで、地形図で見ると北側の分水嶺から流れ込む都合3本の渓流がそれに当たるようである。それに該当する分水嶺の範囲は、池の西に位置する名神栗東CCの東端あたりから、今は廃道となっている旧笹尾峠あたりまでかと考えられる。該当する日野川流域との分水嶺を太い青、それを受ける流域を半透明の青で示す。
 その間、分水嶺を越える峠道としては県道41号が越える「頓宮越え」と、「笹尾峠」の2つである。なお「頓宮越え」は私が勝手つけた名称だが、「笹尾峠」は国土地理院の地形図にも表示されている正式な名称である。ただし、国土地理院の地形図に示す笹尾峠は、東海道土山宿から中山道愛知川宿近くの五個荘小畑町とを結ぶ御代参街道の峠道として明治初期まで利用されていたというが、現在は廃道となり別に300mほど南西に新たな峠が設定されている。
 御代参街道全コースを稿を改めてレポートする。



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