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地図05.山川流域図2(地理院地図より) 前項では合流地点から秋葉北交差点を経て、グリーンバイパス沿いに国道1号との立体交差あたりまでをトレースした。この水路に関しては地図上にも、現場にも「山川」という表示はない。秋葉北交差点の面白い立体交差につられて、なんとなく歩いてみたというところ。 1.秋葉北交差点から国道1号まで地図06.秋葉北交差点から国道1号まで(Google Mapより)秋葉北交差点から国道1号交差まで。前回取材に来た時に山川本流の様子(2015.07.28)を見ておいた。軽トラが1台通れるぐらいの道がついている。地図で見ると途中3つほど橋がある。距離は800mほど。何の苦労もなさそうである。 1. 秋葉北交差点 写真31.秋葉橋から上流を見る 国道307号・日野水口グリーンバイパスに架かる秋葉橋から上流を見たところ。前回の取材が前述のように7月28日、今回が8月29日。今年の暑かった夏を挟んで1箇月。蔓が伸びている。これは失敗した。道の状態も悪くなっているようだ。といって、来てしまったものは仕方がない。とにかく歩いてみよう。 写真32.伸びたツル 秋葉北交差点、東海道沿いにある大師寺。何か行事が行わられているらしくクマが並んで止まっている。クルマと奥の石垣との間が東海道。左岸(写真では右側)のツルが伸びている。 写真33.左カーブ 緩い左カーブ。左端、田んぼの稲が黄色くなったのと、道の草が伸びたのが月日を感じさす。これでもおそらくその間に1回や2回草刈りが行われているのだろう。川の水はほとんど見えない。 写真34.右カーブ 今度は緩く右へカーブ。道は荒れた感じになってくる。左の田んぼも終わり荒地が目につくようになる。ここまで100m余り。 写真35.道にもツルが 道にもツルが伸びてくる。直線になって遠くに一の橋が見えてくる。ところどころに流れが見える。 写真36.奥に田んぼ画面左、荒地の向こうに稲田が見えてきてほっとする。右に遠く見えるのが一の橋。 写真37.一の橋 道がますます荒れてくる。一の橋が近づいたところで引き返すことにする。 写真38.三の橋近く 岸が歩けない場合のことを考えて、川の南にいくつかつらなる住宅地からのアプローチを考えていた。旧東海道から入ることも考えられるが、道の分かりやすさを考えて新城ランプからのルートを選んだ。ぐにゅぐにゅと曲がりながらヤマ勘で進んでいくと川を見下ろす高台に出た。地図で予習はしていたが、この高度感は地図からはつかめていなかった。びっくりした。川原はというよりは、かつては田んぼだったと思われる山間地が全面の蔓である。 写真39.国道1号 上流側を見ると国道1号と三の橋が見えている。地図で見ていたときは三の橋と国道の橋とは同じ高さで平行に並んでいると想像していた。ところが実際には想像とは大きくかけ離れ、上下に平行に並んでいた。いうまでもなくトラックが走っているのが国道1号。住宅地のはずれから国道1号を見たところ。国道のほうが高く感じられるが、山川はこの谷間を流れている。おそらくここから10mほど低いのではないか。 写真40.三の橋へ下る 三の橋へ向かって道が下っていく。川沿いの道を歩くことは不可能だが、とりあえず三の橋まで下ることにする。斜面の上から下を見る。写真になると勾配感がなくなってしまう。つらいところだがほかに手はない。 写真41.三の橋から上流を 三の橋から上流を見たところである。すぐそこを国道1号が走る。水面はかろうじて見えるが、両側は見事な蔓である。1号が見えなかったら場所の情報は一切ない。その後何日かして台風が来た。かなりの雨が降って、止んだ。二の橋を見に行った後こちらへ再度寄ってみた。水量が増し、風景が変わっていた。 写真42.下流を見る 同じく橋の上から下流を見たところ。なんとなく川筋が見えて、その向こうにコンクリート一本橋が見えているのだが、お分かりいただけるだろうか。さきほど写真43を撮った住宅地の高み、白いガードレールが見えている。 写真43.二の橋 日を改めて二の橋を確かめに行った。実はこの時点では三の橋から見えたコンクリートの一本橋が二の橋だろうと考えていた。以前、思川を歩いた時こんな橋を見た経験がある。初め遠くから見たときは水路だろうと考えた。ところが近寄ってみるとコンクリート製の一本橋だった。そんな経験があったから今度もその例だと考えていた。 写真44.上流から見る 二の橋まで下りて上流側へ歩いたところから振り返って見たところ。左上に小屋がある。この小屋は三の橋から見えていた。二の橋そのものは見えなかったがこの小屋は見えていた。そうかここだったのか。だとすると一本橋は上流側にあるはずだ。 写真45.一本橋 さいわい堤防上は歩ける状態だった。その道をたどると見えて来た。その奥に三の橋が見え、右上に最初に行った住宅地の白いガードレールが見える。その上に国道のガードレールも。 写真46.一本橋 一本橋は間違いなく水路だった。さらに三の橋まで行けるのかと思ったが、歩ける状態はそこまでだった。 写真47.角の家 帰り、ふと見ると住宅地の角にクリーム色の家が建っていた。これが三の橋から見たときに山かげに見えていた家だ。遠回りして住宅地経由で行ったから離れているように感じていたが、実際には近かったんだ。風景の見え方の面白さだ。 2.国道1号から三角池まで地図07.国道1号から三角池まで(Google Mapより)地図の上では国道の下をくぐって川沿いに北東側へ出られそうだが、現実はとてもとても。三の橋のところで見ていただいた通りである。国道をくぐった後は山裾沿いをトレースしながら、新城ランプからやってくる道(県道かと調べてみたがナンバーはなかった。市道か町道か)へでてくる。流れとしてはそこのところで三角池からやってくる本流と、さらに東の水口町今郷からやってくる支流とが合流する。 地図08.四の橋付近地図(Google Mapより) 国道1号新城ランプからちょっとした林の中を抜けると四の橋へ出る。その橋のたもとで三の池を出て中畑を経由してやってきた山川と、今郷の農地からやってきた山川とが合流する。図中の数字は当該ナンバーの写真の撮影位置である。 写真48.四の橋合流点 左が新城ランプからやってきた道に架かる四の橋。右は合流点で支流にか架かる橋。この橋を渡ると本流の左岸へ通じる勘定だが、現実はとてもとても歩けるような状態ではない。ご覧のように川そのものが明確に見えない。 写真49.もう1枚 同じ場所をもう1枚、四の橋の欄干まで近づいて撮ったもの。「Y」の字を右に寝かせたように合流しているのだが、実際の流れが見えないから写真としてはつらいところ。 写真50.支流を見るへ 本流の右岸から支流を見たところ。手前左から流れ込むのが本流だが、川のようには見えない。 写真51.四の橋下流側 四の橋下流側。左の暗い部分が山川の流れ(本流)。右の明るい部分が右岸の道だが…。さらにその奥の様子をもう1枚。地図ではすぐに行きどまりになるように表現されている。 写真52.四の橋右岸側 四の橋左岸下流側から振り返って見た四の橋。左が中畑側。 写真53.山田橋 新城ランプから四の橋経由で中畑へ向かう。今までだとほとんど川沿いに歩いていたのだが、今回は簡単にはいかない。で、結局道路を車で進む。早い話がズボラである。四の橋から200m余り上流で山田橋に出会う。川の立場からすれば、四の橋から右の山裾を通って戻ってきたところ。川の名前が「山川」。橋の名前が「山田橋」。おとぎ話に出てくる組み合わせである。もうちょっとほかに名前のつけようがなかったんかいな。 写真54.山田橋 山田橋の下をくぐって道路の左側に出た山川。河床全幅にヨシが茂り、上流独特の姿である。欄干もしっかりして恒久的な橋である。左岸上流側に「山川」としっかりした標識が立っている。私のような人のいないところを訪ねるマイナーな遊びをやっているものには、こういう標識が実にありがたい。そしてよーく見ると、「やまかわ」とカナまで打ってある。そう、固有名詞は難しい。これを馬鹿にして笑っていたら、後でひどい目にあいますぞ。 地図09.六の橋付近地図(Google Mapより) 今回歩いている一般道と山川。近づいたり離れたりしながら中畑まで北上する。 写真55.六の橋 山川の本流・支流合流点の橋が四の橋。次の五の橋は「山川橋」というれっきとした名前がある。ということで左の写真はその次の「六の橋」。以前来た時は、ここから早い稲刈りの風景が見えた。それに気をとられて橋の並びをが分からなくなり、今回改めて撮り直してきたのが左の写真。次の七の橋のたもとにはもみ殻が積まれている。 写真56.六の橋下流 六の橋畔から下流を見たところ。山田橋(五の橋)から上流(中畑側)を向いて左へ離れた川がもう一度道沿いへ戻ってくる。そこのところである。このときは台風18号が知多半島から福井県へ抜けた当日(9月9日)で、午後から天気は回復した。その時の水量である。関東地方では猛烈な雨と報じられていたが、当地ではこんな状態だった。翌9月10日に、鬼怒川が決壊する大惨事が起こる。ちなみに雨が降らないときはこんな状態(8月29日)。 写真57.六の橋上流 六の橋から上流側を見たところ。七の橋ともみ殻の山が見える。これも台風で増水時のもの。これが平時。 写真58.七の橋 七の橋。上の平時の写真でクルマが止まっていたところで。道路からの撮影である。橋のたもとにもみ殻の山が見える。前に来た時には奥の棚田で稲刈りが行われていた。 写真59.八の橋 100m余りで八の橋である。と、このように書くと歩いている道に橋が架かっているように受け取られるかもしれないが、一般道から派生する農道に架かる橋である。ここで川は逆「く」の字型に曲がり田んぼを斜めに横切って左の森のふちへかかる。山裾に九の橋が見える。 写真60.中畑集落近づく 一般道は右に緩くカーブしながら中畑集落に近づいていく。 写真61.グリーンバイパス 中畑集落を通してグリーンBPが見える。バイパスを走るとき当然中畑集落が見えなければないはずだが、いまだかつて見たことはない。運転しながらでは無理な話だろう。 地図10.中畑付近地図(Google Mapより) 八の橋から田んぼを斜めに横切って左の森蔭に沿っていた川が九の橋を過ぎたあたりから大きくターンして中畑集落に入ってくる。新城ランプからやってきた道が四の橋・山田橋(五の橋)で山川をまたいだあと十の橋で久しぶりに川をまたぐ。3度目である。 写真62.十の橋 中畑集落への入り口。山川が左の山ぎわから大きく右へカーブしてきて道路を直角にくぐるところである。道は十の橋を渡ったところで、くっと斜め左に曲がっていく。橋は農道と同じ規格。ガードレールの柵があるだけで名標などは一切なし。 写真63.十の橋 十の橋から下流側を見たところ。台風が去った後の増水バージョンである。8月27日に来た時には、イネを刈り取った後の裸の表情だったが、10日を経たいまは、その上に草が生えて緑色。季節を問われたら、8月の方が秋に見える。 写真64.九の橋 十の橋から九の橋へ向けて、右岸堤防を歩く。このように歩ける区間もあるのだが、ツルに絡まれるとにっちもさっちもいかなくなる。ブルーシートの奥に見えるのが九の橋。普通に歩ける状態もここまでだった。 写真65.中畑集落 九の橋への途中から引き返し十の橋方面を見たところ。橋のたもとの吹き流しには、掲示が添えられ、・・・・御遠忌法要とある。「ゴオンキホウヨウ」と打ったら「…抱擁」とでた。なるほどいまの世の中、法要も必要だろうが大事なのは抱擁かもしれない。ベートーベンの第九で歌われるシラーの詩。”抱き合へ、幾百万の人々よ!この口づけを全世界に!”。 写真66.集落内を流れる 中畑集落内を流れる。十の橋から十一・十二・十三の橋を見たところ。地図を見ると面白いことが見えてくる。集落が真中の空き地を挟んで北と南に分かれている。それぞれに道路が通っている。それを貫いて流れる川との関係だろうか。 写真67.集落内を流れる十一の橋畔、南の道路から川向こうの畑地を見る。奥は北の集落。 写真68.十二の橋 十二の橋、少し手前から道が少し右へ曲がり、橋と道の距離が生じる。道路のT字路からの撮影だが、少しレンズを伸ばしても余裕がある。正面の神社は日枝神社。近づいて見たところ。もう1枚、境内をどうぞ。 写真69.県道沿いを流れる 川は畑地を斜めに横切り、十三の橋で県道沿いに出る。 写真70.十四の橋十四の橋、集落のはずれである。少し離れて家並みが見える。 写真71.里道分岐 十四の橋のを過ぎたところで里道を分岐する。県道というからさぞや立派な道だろうと想像するが、左へ分かれていくのが里道。そう、歩いている道が県道なのです。 写真72.三角池近づく同じ場所から右手を見たところ。突き当りが流出口らしい。 写真73.三角池 右、ネット越しに見えるのが三角池。左はこれでも県道ですぞ。日野町上迫へ抜ける。峠はまだ、もうすこし奥である。池の方から県道を見たところ。もう1枚。右外から池越しに県道を見る。 写真74.三角池 県道の反対側の奥を見る。段々畑が続いているがすぐその奥は森である。そこを分水嶺が通っているはず。 写真75.グリーンバイパス帰り、中畑集落からグリーンバイパスを見たところ。以外の近さに驚く。 |
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