前 項 | 次 項 | 中トビラへ |
6.再びB点へ メモリーのトラブルから水源域探訪が中断した。 地図02.坊谷川水源域・最初考えたこと (GoogleMapをベースに必要事項を追加した) このときまで坊谷川水源域は名神竜王CCの連絡橋下と信じて疑っていなかった。したがって、前回踏査したときも水の流れに関心を持つことはなかった。溝程度の河道にはヨシなどが生えており、流れそのものが見えないこともあって、当然水は自分が歩く向きと逆向きに流れているものと信じ切っていた。そして再びB点へ。前回中断したところである。 写真243.驚きのB点 これは前項最後の写真である。B点に立って、仮想水源地(トラックの後方、手前の森の奥)を向いて撮ったものである。当然水は画面奥から手前のほうへ流れてくるはずである。しかし、今回改めてここに立って、ふと見ると驚いたことに、水は手前から奥へ流れているのである。何? そんな馬鹿な…。 写真244.AB間 だとしたら、すぐ後ろのAB間の直線水路はどうなっていたのか。改めて覗いてみた(写真244A)。水はある。しかし動いているのか止まっているのか・・・・、じっと見ているとごくわずかにA点からB点の向きに動いている。 写真245.B点 上の写真243はB点付近の状況を単純に撮っただけものである。水の流れの向きなどは何も考えていない。左の写真245は水の流れを意識して撮ったもの。現実には、スチール写真で水の流れの向きを表現するのは不可能だったが、拡大してもるとごくわずか表面の波模様が読み取れる。 写真246.B点への流れ 改めてB点に流れ込む水をたどってみた。 写真247.農道沿いにB点へ向かう クルマ道からB点を見たところ。(上の写真の位置でカメラを90度右へ振った)。左から水田、農道2(突き当り、森の手前がB点)。その間を流れるのが、クルマ道沿いから直角に折れて来た流入水路。この間の水路はGoogleMapには記載なし。国土地理院Web地図(地図3)には農道2沿いに記載されている。 地図03.坊谷川水源域 (国土地理院Web地図) 国土地理院Web地図の任意の点をクリックするとその点の標高が読み取れる。従来の紙の地図では考えられなかったことである。左はそのWeb地図(25000分の1)をベースに、関連事項をかきこんだもの。 写真248.農道Bから仮想水源を見たところ 念のためと思って、最初「仮想水源地」としていたゴルフ場の連絡橋の下をクリックしてみた。値は166mだった。168mに対して2m低い。たった2mという人もあるかもしれないが、cm単位の高低差が問題になる場所において、2mの高低差は大きい。 写真249.田んぼの段差 農道Bから北の水田。クルマ道から見た田んぼの段差。連絡橋に近づくとこのような段差がいくつか続き徐々に標高が下がっていく。左が連絡橋方面。右が農道B方面。 写真250.連絡橋下から見る段差 写真248に見える連絡橋。右の木の陰に見える橋脚の横から、分水界を見たところ。水田が段をなして標高を上げていくのが見える。右端を走るクルマ道が、左へカーブしてガードレールが途切れるあたりに、小さな崖崩れの跡が見える。そこらあたりから農道2(水田の最高点)がつながっている。 写真251.途中、車の場所から 上の写真で右側に止まっている車のところから、畦道へ降りるスロープが見える。それが邪魔をしてその奥が見えにくい。左の写真は、車の横まで進んで、そこからその奥を見たものである。 地図04.坊谷川水源域・現地に立ってわかったこと (GoogleMapをベースに必要事項を追加した) 名神竜王CCの連絡橋あたりが分水嶺だと考えていたが、それは間違い。この谷筋の分水嶺は農道A・B間の広い田んぼ。分水嶺というよりは分水界といったほうがイメージに合う。 以下付け足し、無理して読んでもらうほどのことではない。 写真252.田んぼの段差 上の地図で中央付近に、南北につながる水田がある。名神竜王CCにくさびを打つように入り込んで、ため池などから流れ出る水を集めてくる。その水が田んぼを横切って須川源流に流れ込む。そのための水路である。手前がクルマ道をくぐって田んぼ側へ出てきたところ。手前から奥(東近江市側、日野川流域へ)へ流れていく。 写真253.田んぼの段差 90度右へ折れて畦道沿いに水田を横切り田んぼの奥を流れる須川源流へ。右が上流。 写真254.田んぼの段差 合流した後、連絡橋の下で暗渠に入るまでの源流。ということだが、これが源流に見えるだろうか。うっかり見ると市街地近くの用水路のように見える。分水嶺とは言うものの、ことほど左様に人間の手の入った場所ではある。 |
画面トップへ | 中トビラへ |