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N03.思川流域

N0300D. 思川を遡る・甲賀市域2

取材:2014.05
初稿UP:2014.12.31


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5.高橋から新迎山橋まで
> 地図104.高橋からちょうとく橋まで(国土地理院Web地図25000分の1)
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 甲賀市域の思川、高橋からちょうとく橋・坊谷川分岐(遡る立場から言っての分岐、実際の流れでは合流)まで。国道1号の北側の低い丘陵を越えた山間平野を流れる。











写真151.高橋
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 国道1号「伴谷口」から県道178号経由でこの橋に出る。下流側は第9カーブがなだらかに左へ流れていくが、上流側は直線である。画面奥は「水口第2テクノパーク』の工場群。低い丘陵の上に広がっている。






写真152.高橋から上流を見る。
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 きれいな直線の流れの向こうに、上流側の川幅が3分の1になっている部分が見える。もちろんこれは狭くなっているのではなくて、川の流れからすれば、ここから市境を越えて野洲川への合流地点まで、上流側の川幅の3倍に拡幅されたことを意味する。






写真153.未改修部への接点
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 改修部から未改修部を見たところ。川幅はいうに及ばず護岸擁壁部の高さも高くなっている。


  写真154.堤防上の道
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 堤防上の道もここで劇的に変わる。ここまでは工事直後の砂利道だったが、ここからは旧来の草つき道になる。左へ分岐していくのが、上の地図104で高橋から上流側へ1本目の農道である。






写真155.狭くなった河道
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 上の写真に見るように、堤防の上部の川幅は大きな変化はないのだが、それでも河床部の幅は狭いなと実感する。


  写真156.迎山橋
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 高橋から上流へ2本目の農道に架かる橋である。「むかえやま橋」とある。

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  写真157.迎山橋から下流側を見る→

 下流側見たところ。高橋まで一直線である。右側が日野川水系との分水嶺をなす丘陵地帯である。



写真158.新迎山橋
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 しっかりした橋が見える。国道1号「さつきが丘口」からやってくる県道164号に架かる橋である。私個人的には日野の”わたむきH”へ通うとき、竜王のアウトレットが込みそうなときにこちらを使うことが多くなじみの道だが、道路を走るのと川岸を歩くのとでは感覚が全く違う。


  写真159.新迎山橋から下流を見る
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 広野橋・高橋間では右へ左へと蛇行をしていたが、ここへきてそれは見られなくなり、流れは直線的になる。高橋から新迎山橋までの間では、迎山橋のところで、くっと曲がるだけ、青いのぼりが立っているところが折れ曲がる点迎山橋である。




6.新迎山橋から馬場橋まで
写真160.新迎山橋から上流を見る
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 新迎山橋から上流を見たところである。すぐ100mあまりのところに次の橋が見える。しかし道に草が生い茂っている。山の装備でなら何がどうということはない道だが、普段通りのスタイルではさてどうしたものか。ちょっと逡巡したが、まあエエか。そこに見えているのだし、どうしてもだめなら引き返せばエエと、強行突破することに。





写真161.???橋
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 あまりいい雰囲気の道ではなかったが、腰に少し足りないくらいのくさむらだから、何がどうということもなくとにかく通り抜ける。さて行き着いた次の橋、例によって農道の橋だけど、なまえが「どうかいと橋」だという。何? 「どう書いと?」、九州弁か。あれこれ悩んだけど、別のプレートに曰く、「堂垣内橋」だという。漢字に直したらなおしたで、それをまた解説してもらわなければわからないという難儀な名前。何かヒントはないかと地図の眺めていたら、近くの県道に、同じ名前のバス停があった。ということで、その付近の地名とまではわかったが、これで解決といえるかどうか。



写真162.堂垣内橋から下流を見る
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 堂垣内橋から下流を見たところである。風景の見え方というものは面倒なもので、下流側の新流山橋から見た場合は、ほとんどカーブを感じないが、こちら(堂垣内橋)から下流を見るとこのようになだらかなカーブがはっきり見える。







写真163.堂垣内橋から上流を見る
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 さて、上流側である。先ほどちょっと嫌な目をしたから道が気になる。見える範囲は問題なさそうだが、今度は次の橋まで見通せない。途中でどうなっているかはわからない。軽トラが入っているから、何とかなるのかもしれないが、その向こうが怪しそう。ちょっと遠回りだけど県道を歩くことにする。





写真164.伴中山交差点
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 350mほど県道を歩いて伴中山交差点。要領がわかっていないと左折が2本あるように感じる、けったいな交差点である。標識では斜め左向きに表現されているが、実際に走ってみるとこんな感じではない。左折が2本、初めてだと戸惑うこと間違いない。






写真165.馬場橋
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 次の橋、国道1号「里北脇」からやってきた県道164号に架かる橋である。写真は伴中山交差点から見たところ。
 橋へ回って名前を調べようとしたが、白いガードレールがついているだけで、親柱もネームプレートも一切なし。





写真166.馬場橋
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 橋のたもとに「思ひ川竣工記念 衆議院議員宇野宗助謹書」なる石碑が建っている。あれ?、宇野宗助さん、野洲川竣工記念碑も書いてたぞ。どうでもエエことだけど。この橋、車道のほかに独立した歩道用の橋も架かっているという、そこそこの規模の橋である。それでいながら名前を示すプレートひとつついていない。不思議なこのアンバランス。
 なお、「馬場橋」というこの名前は、昭文社発行の道路地図から探し出したものである。





7.馬場橋から長徳橋まで
写真167.流入水路
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 右側からちょっとした規模の流入がある。どれだけの規模であろうと、野洲川との間の平野から流れてくるわけで、いまのテーマとはらの関係もないのだが・・・。


  写真168.農道橋
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 もう1本農道の橋が近づいてくる。この橋も名無し橋。


写真169.農道橋から下流を見る
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 河床にヨシが生え、どこにでも見る普通の風景である。突き当りに見える白い橋が馬場橋。



写真170.農道橋から上流を見る
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 長徳橋が見え、左に伴中山北交差点、右に伴谷地域市民センター、伴谷保育園などの建物が見える。 写真拡大


写真171.長徳橋近づく

 長徳橋の少し下流。伴中山北交差点から日野に向かう県道178号の橋である。
 段差が見える。



写真172.長徳橋
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 ネームプレートに「ちょうとく橋」とあるが、漢字表記のが見当たらない。(昭文社発行の道路地図から「長徳橋」と判明)。
 上流側を見たところ。すぐに川が分岐している(下流から見て分岐。上流側からだと合流)。直進する坊谷川と、右折する思川。

  写真173.伴中山北交差点
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 橋の袂から伴中山北交差点を見る。









写真174.右岸から左岸を見る
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 長徳橋、右岸から左岸を見る。道路は日野へ向かう。









8.帰途余聞
写真175.馬場橋から下流を見る
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 高橋から長徳橋まで、予定のコースは終了した。馬場橋まで戻ってきたときのこと。改めて下流を見ると、なんとなく曰くありそうに見える。そういえば往路は堂垣内橋からここまで県道を経由して堤防沿いは歩いていない。気になりだした。







写真176.取水口?
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 右岸の田んぼに小さな小屋がある。すぐ下の水面にパイプにネットをかぶせた取水口のようなものがある。水をくみ上げているらしい。思川の水面は田んぼの面よりかなり低い。天井川を見慣れたものには不思議に思えるほどである。かなり上流から水をひかなければ田んぼの水はまかなえないだろうと思っていたが、そうか、こんな手があったのか。
 位置を明らかにするには、左岸へ回って橋と一緒に収めたい。こうして撮ったのが上の写真である(橋は馬場橋)。道は下流から見たよりも歩きやすそうだった。何の疑いもなくそのまま左岸堤防上の道を下った。



写真177.河川合流
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 と、道が行き止まりになる。左から小さな水路が合流してくるのである。もちろん橋はない。そういえば・・・。この合流は地図で確認済みだったも。ちろんその地点に橋のないことも。
 わたしは撮影に出る場合は地図を持たずに出る。その代り事前にできるだけ詳しく地図を読むようにしている。以前は地図を持って出たが撮影中はゆっくり地図を見ることも難しく、いつの間にか今のスタイルになってしまった。堂垣内橋から馬場橋までは左岸を歩く、と頭に叩き込んでいた。それが狂ったのは馬場橋上流の合流点だった。これを今の合流点と早合点したのである。予習に使うGoogleMapには、ほとんどの場合橋の名前は記載されていない。結局橋は番号で覚える。何番目の橋というように。現場へ行くと5番目だったか6番目だったかと怪しくなる。今回もてっきりこれが地図にある合流点だと早合点し、ちゃんとふたがされて歩けるじゃないかと考えた。左岸しか歩けない場所があることなど、きれいさっぱり忘れてしまっていた。まあしかし、長い距離でない。笑っとりゃすむ範囲だから、・・・。




写真178.右岸から合流点を見る
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 ということで、馬場橋まで戻り、右岸を歩きなおして合流点を見たところ。左右横方向が思川(左が上流)、縦方向が合流河川。もちろんこの川の水源地は野洲川本流との境にある丘陵地帯だから、本稿のテーマとは何ら関係ない。左岸を通して歩けなかったというだけの話。






写真179.余聞の余聞
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 これも合流の話である。写真178の合流点は本稿とは無関係。しかしこちらは多少なりともつながりがある。奥のほう、車が走っているのが県道。その奥の山が日野川との分水嶺を抱えている。県道から手前の田んぼが段々になっていて手前が低い。田んぼと田んぼの間に一直線に伸びる細い水路があって、それが思川に合流してくる。ところがその流入口だと思われるところにフタふたがあって…、わからない。




写真180.高橋にもどる
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 行程の9割以上が古い思川だった。こうして改修された川を見ると、何ともスカッとしていて気持ちがいい。









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