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N01.大山川流域

N0107A. 東ゲート越え

取材:2013.01
初稿UP:2013.02.15


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1.光善寺川流域

 花緑公園の「東光寺越え」から「西ゲート越え」、「天山越え」を経て「中央道越え」まで大山川流域の分水嶺をたどってきた。その間ずーっとその相手は家棟川だった。ところが今回の「東ゲート越え」では対象が善光寺川に変わる。いままで昭和だと思っていたものが、いつの間にか平成が主流になってしまっていた。そんな感じである。
 となるとどこで相手が変わったのか。そういえば、前回の「はっきりしない話」のB点も対象は善光寺川だった。こういう話は知らない間に変わると言うことはないはずで、何らかのポイントがあるはずだ。


地図01.関係河川流域図  国土地理院Web地図より
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 左は、関係河川流域図。すなわち大山川(野洲川)が分水界を接する河川の関係図である。いわゆる分水嶺は子犬の形をしている。その間で家棟川が相手になる範囲は、のど首から鼻先・D点までである。その先は単純に善光寺川が対象になるのだろうと気楽に考えていたのだが、そうは簡単にはいかなかった。善光寺川流域は鏡山の山頂から南西向きに下る尾根筋を分水嶺として、新たな点C点で子犬の頭と接していた。
 となると、鼻先から頭までの間、すなわちCD間はどうなるのか。たとえば国道8号辺りを見てみると家棟川は光善寺川と流域を接している。ちょうと大きく2つの池が並ぶ西池の辺りが分水界になるが、これは迂闊に決められないからあいまいなままとしたが、少なくともその少し上流の129mの水準点くらいからはそれがはっきりしてくる。そして城山(286m)を経由して、希望が丘の北の尾根282mのD点に達する。
 一方、竜王町域を流れる善光寺川は、その光善寺川と野洲市・竜王町の市町境、道の駅”鏡の里”の少し西で流域を接している。前回この2つの川を鏡山を基準として東側・西側に分けたが、もっと簡単に言えば、善光寺川が竜王町、光善寺川が野洲市域と分けられる。国道8号は鏡山のすそを峠で越える。そこが分水嶺である。その光善寺川の流域が奥に広がり、子犬の鼻先から頭までの間で大山川と流域を接しているわけである。



2.希望の橋
写真01.希望の橋
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  さて、今回は希望の橋から「東ゲート越え」まで中央道を歩くことにする。これは何の危険も不安もない。ただ歩けばいいだけ。もし道の真ん中で写真を撮っていて、クルマが来ても相手が止まってくれる。クルマは許可されたものだけで、時速30Km厳守。それもめったに来ない。
 ここは希望の橋。西ゲートから東ゲートに向かっている。森の向こうに見える筒のような建物は、青年の城の円筒形宿泊設備のなれの果て。かつてはここにぐんと聳えていたわけ。公園全体として見ると橋と組み合わせた気がきいたデザインだったといえる。図体がでかすぎて経営が成り立たないとの話を聞いた記憶がある。風景としてはもったいない話だった。



写真02.鏡山
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 希望の橋上から鏡山を見たところ。橋の下を流れるのは、以前述べたように大山川。画面の奥が上流。橋の下ではカメラの向きと逆向きに流れている。その大山川は、左の陰の部分を巻くように左へ曲がり、中央道沿いに遡っていく。
  その奥、写真では鏡山から尾根が下ってくるように見えるが、そうではなくて、左へ曲がる大山川の流れの向こうに、ひらがなの「つ」の字型に続いてくる尾根(子犬の尻のあたり)があり、その向こうに鏡山が頭を出しているという構図。だから尾根の先端からこちらにかけて見えている範囲はほとんど大山川流域ということになる。



写真03.左カーブ
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 橋を渡って、その高さを保ちながら徐々に左へ曲がっていく。分水嶺とは何の関係もない話だが、この写真をご覧いただきたい。左の写真のほぼ真ん中あたり遠くにに見える木をアップしたところ。つるを輪にしてつないである。人間が作ったことは間違いなし。しかし、人間の子供がこれで遊べるとは思えない。サルなら遊べそうだが。





写真04.小さな峠
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 軽く登りになって、小さな峠を形作っている。峠や尾根筋を気にしているから見えてくるのであって、そうでない人には気がつかないぐらいの、元の地形にしたがっただけのものだろう。


  写真05.鏡山が見える
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 鏡山が見える。このすその広がり。小学生のころ、大きな円を描こうとコンパスをいっぱいに広げたことを思い出す。
 右奥の白い建物はトイレ。立派なものですぞ。




写真06.下り坂
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 ちょっとした下り坂になる。大山川の支流の谷筋を跨ぐためである。写真06A。真ん中に何の関係もない枯れ木がどーんと立っていて下手な写真だけど、その向こうに見える上がり勾配の道(一見、川に見える)を撮りたかったわけ。







写真07.上り坂
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 上り坂が続く。右手に多目的広場が見えてくる。
 その広場の一角にナンキンハゼの木が立っている。何とも格好のいい木で、写真仲間のSさんが、もう何年も前から撮り続けている。SさんのHP(フォトアルバム むどらしか・南京ハゼの四季)。




3.東ゲート越え
写真08.いよいよ峠へ
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 左に駐車場が見えてきて、いよいよ峠も間近である。


   写真09.上り坂
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 道路の向こう側が駐車場である。道路の一番高いところとほぼ同じ高さである。駐車場の面を水平として、道路が手前へ来るほど低くなっていることが分かる。






写真10.現代の一里塚
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 さてその最高点、ここが「東ゲート越え」である。奥へ行くほど再び駐車場との差が大きくなっていく。そして最高点に道路を横断する線が見える。分水嶺を示したものだろう。横に標識があって何か書いてある。しめしめ、喜び勇んで見に行ったら・・・。要するに500mごとに道路にこのマークがつけられているという。分水嶺とは何の関係もない、いわば現代版一里塚。ロードレースか何かの目安にするのだろう。しかし、こんなマークあったかな。いままで見たことないぞ。・・・と思っていたら、他にもありました。見ていて気がつかなかっただけ。人間、意識するかいないかで見えるものがかくも違うものか。



写真11.東ゲート越え
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 さてそのマーク、一里塚でも何でもエエ。こんなはっきりしたものはない。私としては東ゲート越えの基準点としてもエエぐらい。分水嶺は奥の林から出てきて、駐車場を横切り、この線上を通ってうしろの多目的広場を横切って、青年の城の方へと伸びていく。






写真12.西を見る
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 峠に立って西ゲートの方を見たところ。左へカーブしながら下っていくのだが、そのように見えるかどうか。ここから西ゲートまで3.5Km。
 もう1枚。今度は東を見る。すぐそこが東ゲートである。これも下っていくが、それが見えるかどうか。





4.つけたし
地図02.関係河川流域図  国土地理院Web地図
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 と、まあこういう訳で東ゲート越えは無事終了ということになる。しかし、これはご覧いただいたように希望の橋から東ゲートまでを歩いただけで、いままでにも何度か歩いたところ。別に大した場所でもない、などと考えながら地図を見ていて、面白い道があることに気がついた。
 子犬のお尻に当たるところで、その分水嶺を、大山川の源流から善光寺川の源流へ越える道がある。地図で「道が分水嶺を越える」と書き込んだところである。今のテーマは、「川をまたがない1本の線」である。上の地図の赤い曲線がそれだが、見事に川を避けている。ところがここで川をまたいでいるではないか、と思われた方もいらっしゃるはず。私自身赤線を引くときに考えた。どうしても川を越えるのである。しかしよく見るとこれは川ではない、道である。
 とにかくまっすぐの道だし、高低差もほとんどない。距離もたかが知れている。ヨシこれを歩いてみよう。以下次項。




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