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1.概説 地図01.西ゲート越え周辺 「西ゲート越え」、世間一般の呼び名ではない。私が勝手に付けた名称で、要するに希望が丘公園線を走るときの花緑公園と希望が丘の境の峠のことである。といえば簡単なんだが、希望が丘と花緑公園を区別している人はほとんどいない。ましてやその道路が325号(南線)と324号(北線)に別れていることなど、地図を見て初めて分かること。かく申す私なども、長いこと花緑公園は希望が丘の一部だと思いこんでいた。その希望が丘公園線が北桜から坂を上り、総合教育センターの手前で小さな峠を越える。エンジンひと吹かし何の手間も要らないこの峠越えが、大山川流域(野洲川流域)から家棟川流域への分水界越えだったとは。こんなアホなことを考えるまでは、思っても見ないことだった。
地図02.カシミール3D立体図 西ゲート越え付近の立体図である。中央を縦に走るのが県道325号、その道路と花緑公園側、東光寺越えからA峰(東光寺日陽山)を回ってきた分水界と交わるところ、この峠が「西ゲート越え」である。ここに見える県道沿いの2つの池、これが2つの川の流域を象徴している。桜池は大山川へ、山上ダムは家棟川へ。 2.北桜 写真01.北桜集落 北桜、三上山山麓、県道325号沿いの静かな集落である。肉眼で見ると落ち着いた雰囲気だが、山に近いため、ワイドレンズに頼らねばならず、山は寝てしまう。
写真02.北桜集落 北桜集落から見た県道325号。三上山を左に、天山を右前方に見て進む。前方の坂を車が2台下ってくる。この勾配はびわこ学園への進入路としてかさ上げされたもので、それ以前は平地のまま進み、もう少し奥で上り坂になっていた。 写真03.びわこ学園進入路 びわこ学園への進入路である。上にも書いたが、びわこ学園がいまの場所へ移転してくるまでは、平地を走って来た道路が、この辺りで登り坂にかかっていた。現在は登り勾配を先取りしたような状態で、数m高いところを走っている。何でわざわざそんな面倒くさいことをしたのだろうと思っていた。 3.小山川 写真04.桜橋 その面倒なことの張本人はこの橋だった。上の写真でも右の高圧線鉄塔の手前に親柱が少し見えているが、上流の桜池から県道沿いに流れてくる川にかかる橋である。それを跨ぐためには、いまの高さが必要だったのだろう。写真は下流を向いて撮ったもの。右が北桜の農地。画面左外に天山、右外に菩提寺山というところである。上流を向いてもう1枚。左の堤防の外が県道希望が丘線である。上流に向いて上り坂になっている。 写真05.小山川 と、次の親柱を見て驚いた。「小山川」。・・・ナニ?、小山川のことは「大山川を遡る」で少し述べた。この項が先にUPしてしまったので、ここで小山川が出てきても別段驚くほどのことではないが、写真の季節を見てもおわかりのように、こちらの分を先に撮っていた。花緑公園へは何度も来ていたが、この川が小山川とはいまのいままで知らなかった。
写真06.小山川をさかのぼる 小山川が、階段状の砂防堤を流れ下ってくるところである。左のトラックは県道・希望が丘線を下ってくるところ。正面のなだらかなピークが分水嶺の(大山川と家棟川を分ける)A峰(東光寺日陽山)である。アップしてみると展望あずま屋と竜峰の岩場(ピークの左稜線沿い)が見える。間違いなくいま見えている範囲に降った雨は、この小山川を流れ、大山川へ合流するはず。 写真07.小山川をさかのぼる 小山川を右に見ながら、希望が丘道路を歩く。細かい話だけど、数m前方に砂が横一線にたまっている。びわこ学園進入路からここまでが水平。要するにかさ上げされた部分。ここからの勾配は桜橋以前の元の道。まあ、どうでもエエ話だけど。 3.花緑公園植物園 写真08.花緑公園植物園前 花緑公園植物園前。正面が植物園。前後2台の車は峠を越えて下ってきたところ。右のブルーのクルマは、植物園駐車場から出てきたところ。 写真09.植物園沿い 植物園駐車場入口にかかる橋から、小山川を見たところ。右が植物園、左が県道。白い車が走っている辺りから登りにかかるように見えるが、そうではない。川沿いの道はすでに上り勾配。白いクルマはさらに勾配が増すところにかかったことになる。 写真10.流れ下る 上の写真のすぐ上流のところ。河床が階段状になっている。光線の関係で見にくいが、河道の右側の影に注意してもらうと見えてくる。左を走る県道は、奥の橋の辺りから勾配が増す。 4.”森のBeCafe”入口 写真11.桜池流出口 ”森のBeCafe”入口の橋から、桜池からの流出口を見たところ。早い話が、小山川が桜池から流出するところである。ここから見ると堰堤は結構高い。県道はこの橋の横から堰堤の高さ近くまで登るわけで、結構な登りである。堰堤のアップをもう1枚。この向こうが桜池である。 写真12.小さな峠 ”森のBeCafe”入口を過ぎてカーブ、勾配ともにきつくなり、木製トラス橋を潜って小さな峠へ出る。この右が堰堤、それとほぼ同じ高さを通過する。道はいったん下りに。 5.花緑公園 写真13.花緑公園ふるさと館前 峠を過ぎて道はいったん降りになる。その最低部が花緑公園駐車場入口。 写真14.花緑公園ふるさと館 丘の上の八角形の建物がふるさと館。手前は駐車場。希望が丘は500円、こちらは無料。両方とも県立なのにけったいな話。ということで、希望が丘ががら空きの時でもこちらは結構止まっている。
写真15.桜池 道路の右側(西ゲート越えに向かって右側。ふるさと館の反対側)にある桜池。小山川の源流に当たる。ひっきりなしに車が通る道路の喧噪を尻目に、静かな神秘的な佇まいである。三上山・天山に囲まれたこのエリアの水はいったんこの池に集まり、小山川へと流れ出ていく。 写真16.鯉の池 桜池の反対側(ふるさと館側)にも小さな池がある。花緑公園の案内図には「鯉の池」とある。鯉に餌をやる子供の遊び場である。呼び名は2つに別れているが、実際は県道の下でつながっている。というよりは、もともと1つだった池を道路が分断した形である。 写真17.三上山 上の写真で中央少し左に、橋の欄干が見える。その橋の上に立つと、三上山の麓から直線状に流れ下ってくる水路が見える(影になって見にくいが)。もうちょっと上の方を見る。これらの水が全部桜池に集まり、小山川・大山川につながっていく。いうまでもなく、この辺りが大山川流域(野洲川流域)であるということえある。 写真18.いざ峠へ 最低部を過ぎて最後の峠越えである。花緑公園前144m、西ゲート越え155m、標高差10m余りの小さな峠だが、その気になって走ってみると分水界を越えるのだとの感をいだくから不思議である。
6.森林センター 写真19.森林センターあたり 左手が森林センター駐車場入口。(「ウッディールーム」との表示がある)。右前方に観光民家「里の家」。 写真20 里の家近く右側へ渡って里の家近くから。後の森が分水界の尾根。尾根の向こうは希望が丘、家棟川流域である。 写真21.里の家入口 「里の家」への入口である。右に見える石2つが、上の写真に写っている。左、前項の「A峰」、展望あずま屋辺りから続いてきた尾根がここで低くなり、里の家の背後に続いている。県道はその鞍部を切り通しで抜ける。そこが「西ゲート越え」。もちろん一般的な名称でなく、私が勝手につけた名前である。 7.西ゲート越え 写真22.西ゲート越え(峠最高点) 西ゲート越え、峠の最高点である。ブレーキをかけながら勾配を下るクルマ、その向こうに見える県立総合教育センター、すべてそこは家棟川流域である。 写真23.教育センター前 当然建物は水平に建っている。ところが道を走っていると、敷地が右上がりに見える。左へ曲がる道路の右側がホンモノの西ゲート駐車場。 |
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