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アルバム  NO.19
2010.02.28
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 雪の後   ATRS  
 雪の後、静かな池面に木立が映る。池の中に少し残ったヨシの色が冬を思わすし。しかし池に映った常緑樹の影が処理し切れていなかった感じがする。もう少し工夫してこれを画面から出していたら、すかっとした写真になっただろう。

 出 漁   MRKM  
 エリと小型漁船。琵琶湖独特の風景。それにすっかりおなじみのMRKM調のトーン。今回はうまくいった。エリからはずれて1本立っている棒も生きている。いい写真である。空の部分がもう少し少なくても良かっただろう。

 竹林をバックに  TNZK  
 ナンテンの実か。上からの光を受けてしっとりと落ち着いた作品に仕上がった。横に2本並ぶ茎と、下からの葉っぱが実を隠している部分(これが位置的に重要な場所だから痛かった)が処理されていたら文句なしだった。題の「竹林をバックに」は、ちょっと無理だった。

 放 水  YND
 クジャクが羽を広げたような水。シャッタースピードは特に加減したようにも見えないが、水流の速さで流れるように見える。飛び出し口のあたりが向こうからのライトを受けたようにも見えるが、おそらく水が散らばる前で、そこが白く見えたのだろう。面白い写真である。

 蝶が舞う   NKMR-m  
 横位置かと思ったが、これが正位置らしい。バックの花の雰囲気を見るとこれが正しいのかとも思う。レンズが長かったらしく、ピントが浅いのだが、眼、蜜を吸うパイプ(なんというのかな)あたりにはピシャット来ている。左の触角が見えてはいるのだが、目立たなくなっているのがおしかった。

 夜の降雪   KTD  
 雪の中を帰宅して、荷物を持って我が家へはいるところだろうか。それにしても大変な雪だ。ヘッドライトにてらされた雪がいかにも降っているという感じ。これを利用すると、雪の夜は結構面白い写真が作れるかも知れない。

 はぜる  TJ
 ナンキンハゼの細かい実。どういう光だったのか、画面全体がストロボをたいたように平面的に写ってしまった。(木はけっこう大きいから、ストロボを飛ばしたとしても、効果があるとは思えないのだが)。あと少し、しっかりした光の時の撮れば、いい作品になっただろう。

 秋去る池のほとり   KDM  
 何となくモネの絵を見るような雰囲気がある。バックの稜線がどういう状態だったか分からないが、多分中央部は画面ギリギリだったのではないか。上からの光がゴースト風ににじんできているような。それが画面の生彩間を欠くことになった。左手でレンズの前をカバーするとこのにじみが消えることがある。

 晩秋の夕日  NMR
 心象写真というのだろうか。イチョウの落ち葉が夕日に映えた。光と影のコントラストがいい。仮にこの光が当たったとしても土ではこの感じはでなかっただろう。あと少しカメラを下げて、手前の葉っぱを大きく捉え、木の幹を長く出しても良かっただろう。

 花模様  HSMT
 室内らしいが、花に全く立体感がなくなった。普通、室内は一方から光が来て、良くも悪くも、ある程度立体感が出るものだが、あえてそれを避けるようにマルチ照明が施されていたのかも知れない。光線という意味からはシンドイ場所だった。

 錦織寺阿弥陀堂  YMMT-k
 モミジの木(銅像の左)などを見ると、右からのいい光線が当たったいる。しかしこういう建造物(銅像も含めて)には、コントラストがつきすぎて、その光が必ずしもプラスになるとは限らない。何度も通って最適の条件を見つけだしたい。

 忘れ物  YMMT-j
 新雪の日の午前中だろう。いい光だ。ネギ畑に無造作に立てられたスコップ、良くある風景。周囲の状況が分からないが、この範囲だとここで話の流れが止まってしまう。もし、遠くに集落などが見えるとしたら、ワイドでそれを遠景として入れてもよかったのではないか。そうかこんなに広いところに忘れられていたのか、話が続く。

 ハクチョウ   MRSK
 白鳥の着水。水しぶきが見事だ。鳥のポーズも決まっている。あえていえばもう少しスピードがあって、両足の水へのブレーキが力強かったらというところか。光の加減も良く鳥の体型もくっきりとしている。トリミングによるものかとも思うが、もし左があるならば、前の鳥をもう少し見せてもよかっただろう。

 サンセット   KR
 外国の港の日没らしい。右はブロンズ像だろうか。こういう港を撮ろうとすると、防波堤がいろんな意味で邪魔をする。この場合も大きな船が停泊していて、両側を艀が往き来する。典型的な港の風景だが、矢張り防波堤が目障りになる。これをどう処理するかだが、名案は浮かんでこない。

 朝焼け   TJMR
 TJMRさんは、ここのところ挑戦的な作品が続いていたが、今回はおとなしい。朝日に照らされた穏やかな琵琶湖。棒杭とヨシ、沖には船、オレンジ色の空を映す水面、すべて役者は揃っているのだが、そこで終わってしまう

 夕焼けて飛ぶ白鳥   NGC  
 夕方の光を受けて、白鳥が朱色に染まる。離水するところだろう。鳥の並びも文句なし。ぴしゃりと来たピント。かなり絞られているらしく、遠くの水鳥まできっちり合っている。それと大きな波の青さの中での赤色の反映。見事。

 綿向山頂上より  INUE
 見事な雲だ。紺碧の空に流れるような雲。上空の強風を暗示しているよう。雪をかぶった遠くの山。左下に見える樹氷。さすが1000mを越す山だ。しかしこの場合は、それをサブにして、空をテーマにしたのは正解だった。とはいえ、せっかくの樹氷だから、できればそれに近づいて、多少のアップを入れても良かったか。

 春待ちどおしい河守の里  ICK
 太陽が雲に隠れているのか、それともまだ山の向こうにあるのか。いわゆる日の出の時刻は過ぎているのだが、この場所には直接日がさしていない。あえてこういう条件を選んだのか。それとも行ったときがたまたまこの条件だったのか。もっと風景が生きてくる光が期待できそうな場面なのに、ちょっと不可解である。

 チェーンソウアート  ND
 チェーンソウで動物の像らしいものを刻んでいるところ。面白いイベントがあるものだ。長い行程のワンショットを切り取っているわけで、この画面だけでは、始めも終わりも分からない。そこのところがスチール写真の難しいところ。何をどう撮れば、動きが出てくるのだろう。

 冬木立  IMGW
 まっすぐな木。それにほとんど完全に真横からの光が当たっている。それを左右対称に撮った。半月を見ている感じ。ここまでは狙ったとおりに撮れた。問題はこの後何が出てくるかということ。残念ながらそれが続かない。

 ぶらさがり  MTOK
 名前は分からないが、花が2輪ずつ。ところが同時に2枚並んだ葉っぱにも気持ちがふれた。その葉っぱがけっこう強かったから、花と喧嘩をし出した、というところ。あれもこれも入れようとして、結局収まりがつかなくなってしまった。いい材料だっただけに惜しまれる。

 凍る三島池  TNK  
 こうしてみると、まん中の池の線から上の横長の写真を見ているように錯覚する。凍った池を見ると、我々は先ず驚く。その気持ちですぐにカメラを向ける。白く凍っていること自体が一大事だから、それをそのまま写す。間違いなく池は写っているのだが、ただ白い面として写るだけ。上の雪の山は不要だから、カメラを下へ向けて、手前に何かがほしかった。

 コハクチョウ   KJM 
 3羽の白鳥が編隊を組んで低空飛行。鳥に合わせてカメラが動いて、バックが流れ気味。しかし、流し撮りとまでいえるかどうか。絞りが浅くシャッターが早かった分、大きな流れにはならなかったようだ。鳥の頭あたりは完全ではないにしても、かなりきっちり止まっている。もうシーズンも終わり。来年を期待。

 冬の樹  NKMR-k 
 裸木のシルエット。これも前回同様季節限定。葉っぱが着いてくると写真にはならない。太い幹がポイントになるが、左上へ向かって伸びていく2本の幹の重なり具合、これが勝敗を分けたか。2次方程式を解くのと一緒で、一箇所だけ見ていては解決しない問題だろうが、できるだけ枝の重なりを整理する。バックの朱色から紫色への変化はうなずける。

 冬の風景  SRI 
 メタセコイヤだろうか。葉を落とし尽くした、まさに冬の風景。この場合の右上の白はいいとして、このままでは何かものたりない。何だろうと大部考えたが、右上から左下向きの雪の流れが入ると生きてくるのではないだろうか。今年はもう降らないかも知れないが。

 菜の花と遊覧船   MTNM-0
 ここも定番ものだけど、堤防の線があるため伊吹以上に撮りにくい。この線をいかにさばくかで勝負が決まる。比良山でなしに、バックに遊覧船を入れた。菜の花との組み合わせとしては大きすぎるところだが、人物を持ってきたことで、それが幾分収まった。曇っていたのだろうか、花の表情が平板的になってしまった。

 雲と三島池   YMD
 白い伊吹と三島池。定番狙いで行ったのだが、大きな雲が邪魔をした。仕方がないから、題も「雲と…」というところ。意地の悪いいい方をすれば、雲が何とかなるまで待つか、しっぽを巻いて逃げて帰るかかどちらかだろう。待ったら必ず良くなるという保証がないのがつらいところ。



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