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アルバム  NO.08
2009.08.23
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 昼下がり  KR
 外国人の男女が木陰での一休み。上からの光が夏の午後を感じさせる。写真としては上部の陽が当たっている繁みが強い。下に垂れ下がっている葉っぱあたりを残してカットしたいのだが、それをやると画面が横長になりすぎる。しんどいところだ。

 蕾と盛花  TJMR
 花の名前はわからないが、赤、黄、緑と色の組み合わせは強い。写真にすると出にくい緑が鮮やかでよけいにその間を強くする。真上から撮っているらしいが、花の大小が面白い。花の種類が違うのだろうか。印象の強い写真である。

 湖面を照らす光の花  NGC  
 去年だったか、NGCさんは「水面に花火が映らない」と悩んでいたが、今回は見事。このように水面に花火が映るには、風がなく、水面が穏やかでなければならないらしい。太陽の光などは、波があった方がうまくいくのだが、不思議なものだ。二次曲線のグラフを見るようだ。花火の華やかさがうまく表現された。

 茄子にカエル  INUE
 カエルちゃんにピシッとピントが来て、気持ちのいい写真である。広い葉っぱをバックに太い幹。それをメインに花をあしらった。なかなかうまい構成だ。花がもう少しゆとりのある位置にあった方がよかったか。

 琵琶湖に遊ぶ  ND
 カヌーの講習中らしい。よくこれだけのカヌーが一つにかたまっているなと思ってよく見ると、両手で互いに隣の船を引き寄せているらしい。左の方に立ち上がって飛び跳ねている人がいる。カヌーの講習に義経の八艘飛び出もないしと不思議である。立っている人が何をやっているのか分からないが、連続技の最中だとしたら、単写真ではしんどいなとも思う。いろんなことを考えさせる写真である。

 みえてるよ  IMGW
 白と黒との単純なバックのさわやかさ、それに浅緑のつるに対するピントのよさ。茎のウブ毛が凄い。これでカエルにピントが来ていたらいい写真だった。この白いバックは何が写っているのだろうか。なぜカエルにピントが来なかったのか。おしかった。

 石狩川  MTOK
 岸辺の木の向こうに流れる川、適当にシャッターが遅くて、水がうまく流れた。その点はよかった。しかし、人間誰しもやることだが、旅行先で名のあるものに出会うと感激する。「これが石狩川だ」とシャッターを切る。しかし後で冷静になって考えてみると、別に他の川と大差ない。旅行写真の難しさである。

 皐月の竹林  TNK  
 広角レンズで竹を下から捉え、太陽の光をあしらってうまくまとめた。強い、いい写真である。太い主役の竹の太陽のすぐ横に光があるが、太陽の光が細いすきまを通して差し込んでいたのかな。その光が、もっと長く光っていたら、さらにいい写真になっただろう。

 八重ハス  KJM 
 近江妙連だろうか。花弁の多い難しい花だ。現場へ行くと分かるが、花を支える棒がやたら多く立っている。写真ではそれをうまく避けて絵を作った。それがまず成功。あとは光である。これは光の方向がもう一つはっきりしない。多分上から来ているのだろう。もう少し太陽が斜めにあるタイミングだったら、もっとよくなった。

 午後の森  NKMR-k 
 「午後の」ということだが、太陽はかなり低い。それを画面に入れて森の中からというところ。ポイントになっている3本の木にツルが巻いている。結果、木のシルエットがはっきりせず、森の姿を魅力のないものにしてしまった。もしこのツルの巻いた木を狙うとすれば、逆光でない時間帯を狙うべきだったし、太陽を入れるとすれば、この3本の木は敬遠すべきだった。

 水 鏡  SRI
 状況がよく分からないが、水中から支えられた花の鉢だろうか。こういう水面での反映ものは、ともすると上下対称の絵になってしまうものだが、これは、上の実体の一部をカットすることで、それを避けた。これは成功だった。左に見えている別の鉢の半分くらいと、下の三角の白飛びをカットするとさらによくなる。

 花   MTNM-0
 白に薄紫の上品な花である。手ぶれか、ピントがずれたのかは判然としないが、これがおしかった。ソフトレンズでと考えられなくもないが、ちょっと雰囲気が違うようでもある。前の花に光が当たり、後が暗くなっているのもよかった。ピントがしっかりしていたらいい写真だった。

 早く行こう  YMD  
 たんぼ道を行く女性と子供3人。制服を着ているから幼稚園の子供か。何かに向かって駆け出すところだが、前の子が振り返って手招きする仕草があれば、注文どうりになったのだが、なかなか思うようには行かないだろう。去年だったか、この場所で祭りの写真を見たことがあるが、道とカメラの方向が直交する。道が水平線となって画面を2分する。あまりいい場所ではない。

 白壁の町   ATRS  
 水路があって鯉がいて津和野だろうか。鯉が集まっているところが影になって、水中の鯉がきっちり見える。これは成功。空が光っているところでは鯉は見えない。しかし写真としては、そこで止まってしまった。もう一つ何かポイントになるものがほしかった。「白壁の町」という題は、この写真とはミスマッチ。

 流れ橋逍遥    MRKM
 傘をさして橋の上を行く。映画の一シーンを見るようである。青空に白い雲、これも印象的である。もう少し左へ寄って、水たまりが画面の右あたりの場所で、カメラを右へ振れば、橋にもっと遠近感がついたのではないか。そうしたら、空、橋、川原の3分割が避けられただろう。

 木陰で  TNZK
 木陰に椅子を持ち出してデジカメで写真を撮っているらしい。なるほど楽な姿勢だが、ここまで椅子を持ってくるほうがシンドイだろう。写真としては、右の根元を入れたかったんだろうが、その結果、木の上部が重たくなってしまった。右と上、約4分の1ぐらいをカットするか。

 棚田の夜明け  YND
 見事に光ったものだ。「夜明け」ということだが、私には真っ昼間に見える。いずれにしてもこの白抜けは写真としてはいただけないが、その憎まれ子を逆手にとって成功した。一見雪の棚田かとも思うが、雪ならこの畦は出ない。もっと間抜けたものになる。左右を若干カットして棚田を大きく見せる手もある。

 ミツバチと花   NKMR-m  
 かなりの接写のはずだが、花とミツバチにピントがきっちり来ている。ミカンの花だという。何となく人工光線らしくも見えるが、多分自然光だろう。かなり速いシャッターが切られているらしく、ミツバチの羽が止まって見える。トンボなどと違って、羽が小さく羽ばたきが速い。羽が止まって見えるのは、花にとまっているせいではないと思う。もう一枚の羽が見えないのは、光線のかげんか羽の角度によるものか。

 夏の叡山道   KDM  
 夏の日で、太陽はほとんど真上にあるらしいが、太い樹木に対しては、いい光線になった。とくに手前と次の2本がいい。3本目は全体が完全なシルエットになっているため、前2本で絵を作ればよくなっただろう。右端の下に見える飛びかげんの葉っぱをなども魅力的だ。

 最後の美  NMR
 ほとんど花の形をなさない蓮の花。葉の上に散り落ちた花びら。崩れ去る美。ピントがきっちり来て、しっかり撮れているという感じがする。メインの花を右に寄せたのは、落ちた花びらを前部見せるためなのか、それともあえてセンターをはずすためなのか。バックのぼけた花が大きすぎるので、左と上とをカットしてはどうだろう。結果、メインの花はセンターに来ることになるのだが。

 力強く  KWMT
 なるほど力強い。どうしてこんな杉が出来たのだろう。曇り空らしく、光がもう一つはっきりしなかったのがおしい。これで横からのしっかりした光があれば、いい写真になっただろう。この写真だけ見れば、左上の白飛びは不要だから、左と上をカットするともっと力強い写真になる。

 上高地・大正池   HSMT
 梓川の川原には、このような巨大流木がところどころに見られる。川面に低く霧が流れて、いいチャンスだった。このままでは、「大きな流木がありました」という単なるレポートに終わってしまう。もう2,3歩前進して、流木に肉迫したら、もっといい写真になった。

 すし切り祭り  YMMT-k
 祭りの一シーン。いい場所が確保できたらしくて、主役を中心にしっかり撮れた。しかし、見方によっては、主役はきっちり撮れたが、周辺の人物がなんとなくなりゆき次第という感じ。たとえば、主役と後に控える人物との関係など、もう少し祭りを表現する狙いにバージョンアップを期待したい。

 紅 蓮   YMMT-j
 蓮の花が宙に浮いた手品みたいな写真だ。最初からこれを狙ったのだろうか。もしこれ狙ったのならば、もっとまわりを詰めて、手品の部分を強調した方が面白かっただろう。写真としては、光があいまいだったのが残念。

 水のカーテン  MRSK
 前回だったか、NDさんの作品があったが、同じ場所らしい。しかし結果はかなり異なった作品になった。上から数珠玉をつないだような細い線、その間の水の幕が、群像の輪郭だけを線描したように見える。昔どこかで五百羅漢の石仏がこのように見えた記憶がある。左端に女性が一人、正像に見えるのも面白い。



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