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アルバム  NO.05
2009.07.12
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 時計草  YMMT-k
 時計草の複雑な構造がきっちり撮れている。うっかりするとこういう場合、花がどーんとまん中に来てしまうものだが、うまくそっと右にずらしたという感じがする。意識してそこに置いたとしたら、それがまず成功。左の葉っぱのてかりが抑えられていたら、もっとよかった。

 朱の風景   YMMT-j
 何気なく撮ったように見えるが、なかなかどうしてきっちり撮れている。それが証拠にセンターラインが見事に決まって、きっちり対称形に捉えられている。カメラの位置を決めるだけでも大変。遠くに人がたくさんいて、手前には誰もいないのが不思議だが、建物の対称形を意識づけるには丁度よかった。

 祈 る  MRSK
 お遍路姿の女性がほとけさんを拝んでいるところ。赤みがかった光線が仏像の赤い衣装に映えて、密教的な雰囲気を醸し出している。うまい条件を見つけだした。

 メリーゴーランド  KR
 いわゆる遊園地の夜景。人工光線だから、誰が撮っても同じ写り方をする。カメラのずーっと前に2人の人物が立っている。この人物に近づいて、それを大きく前ボケとして入れると、面白い絵になっただろう。舞台は明るく大きくなり、それが前ボケの人物が見る舞台と言うことになる。

 日だまり    TJMR
 カブトムシのおもちゃにも飽きて、退屈をしてしているところか。長く伸びた影が、冬の日だまりを感じさせる。単純なスナップで、たとえばボウシの縁のハイライトなどその気になればけっこう絵になる光だったのにと惜しまれる。絵そのものに明るさがほしい。調整次第でもっと雰囲気が出るはず。 明るさ調整見本

 飾り水車  NGC  
 滝の水を流すのと同じ要領で、水車を流すと飛行機のプロペラのように高速回転しているように見える。これはそれが分かっていて、流すことをヤメタ。シャッタースピードは分からないが、まさに適度なブレだった。データのプロパティから、確認しておくとよい。

 三井寺  INUE
 木陰の石段を上っていく3人の女性。遠く離れたところから、長いレンズで狙っているから、石段の勾配感がうまく出た。お堂の前の石灯籠が手前の葉っぱと重なったのが惜しかった。

 麦秋の河守の里  ICK
 手前にムギのぼけを置いて、小さな祠と木立で絵を作った。問題は祠とその右の新緑の木との関係。どちらが主役かと言うこと。いまの場合だと大きさも色も木の方が強い。撮影者は祠の方を意識しているはず。この食い違いが絵をアンバランスにした。とにかくこの木は、もう少し右端へ持っていきたかった。

 祭り太鼓  ND
 雨乞いの祭りかな。龍を背中に太鼓をたたく男性。不思議なことにどこにもブレがない。ぶれているのはバチの先だけ。何かのはずみで動きが止まった瞬間か、それともシャッターが速かったのか。手前のV字形の木枠がまた不思議。真後ろから撮った意味が分かりにくい。

 夜明けの棚田  IMGW
 棚田ということだが、写っているものだけから見ると、小さな池のように見える。折角朝早く起きて、頑張ったのに残念だった。絵の作り方の失敗。こういうとき、誰でもそうだが、一つのものにこだわり出すと、それ以外のものに目がいかなくなる。たぶんこれは一発でこの絵が出来たのではなく、あれやこれやとひねくり回した結果ではなかったか。それに気がついたら、ご破算で願いましては・・・、とやると別の構図が見えてくる。

 清 流  MTOK
 どこかの庭園か。清流に新緑が映える。多分庭園を大きく見て、この絵の部分を切り取ったのだろうが、これでもまだ右半分が手持ちぶさたになった。これは左半分で絵を作るといい。「く」の字形の流れの左端、中央付近手目に陽が当たっているところがあるが、その部分のまん中あたり、そこでカットして縦位置にするとよかった。 トリミング見本

 恋 人  TNK  
 桜の時期かな。早くも半袖姿になった若者。それはいいのだけれど、コンクリート製の欄干が画面の大半を占めて、絵の奥行きをふさいでしまった。その結果本来奥行きとして絵の主役になる流れの部分が、かえってごちゃごちゃとした得体の知れないバックに成り下がってしまった。残念。

 カルガモ自分先に魚と泳ぐ  KJM 
 長い題だが、カルガモの子供が、親より先に魚を追って泳いでいるところらしい。レンズが長かったのかな。ピントが浅く、それがスイレンの葉っぱのいちばん手前に来てしまった。結果、肝心のカルガモの子供はぼけてしまった。ピントをもう少し深く、ピント合わせも慎重に行きたかった。

 庭 園  NKMR-k
 室内から庭園を見たところ。大池寺の座敷から庭園を見てもこの構図になる。天気のいい日で明暗差が大きい。外の明るい感じを出すため、これでいいとも言えるが、若干オーバーだとも言える。慎重にやるとすれば、一度窓際へ行って、庭園だけの露出を測り、元の位置での露出と比べてみるといい。

  石山寺   MTNM-0
 手前の巨岩とその向こうの多宝塔。絵としてはうまくまとまっている。残念ながら、行った時間帯が悪かった。初夏の昼間で太陽が高く、塔そのものが黒くつぶれてしまった。本気で作品にしようとすれば、これは下見だと考えて、自分のイメージ通りの時間帯に出直してみる。

 初夏の花  YMD  
 ビラデスト今津の平池のカキツバタ。いつの間にか有名になり、構図も定番になった。可もなく不可もなくというところか。画面全体にもう少しコントラストを上げたら、光が生きてくるだろう。このままではちょっとおとなしすぎた。

 御神木   ATRS  
 杉の巨木かな。注連縄をまいた木肌に当たる光がいい。これだけで十分写真になる。ATRSさんはシャッターを切るとき、おそらくこの光だけを意識していたのではないか。たとえば左後ろの明るいところなどは、気がついていなかったのではないか。いいなと思ったとき、そこでワンクッション置いて、邪魔者が入っていないか確かめる。 トリミング見本

 新緑と青い空  KBYS
 森の中から上を見上げた。新緑と青空がきもちい。しかし、それだけでは絵になりにくい。ここに太い幹が1本通っていると絵になる。これらの枝にはすべて根元があるはず。その根元に近づくと、太い幹が画面に入ってくる。その場合は出来るだけ広角で。

 三井寺初夏   MRKM
 手前の提灯の位置がが中途半端だった。たぶんMRKMさんは、向こうの提灯も含めて絵を作った。そう考えるとこの絵はちゃんとバランスがとれている。しかし残念ながら、向こうの提灯は影になって表には出てこなかった。いまこの絵で、左の提灯だけをカットしても絵にはならない。初めから、左の提灯は計算外として、手前の提灯と欄干・人物で、構図を作らなければならない。すなわちもう少しカメラを右へ振る。

 荒れた湖  TNZK
 木の根っこを中心にして、荒れた琵琶湖を狙った。水しぶき、右の波、手前の白い波、シャッタースピードはぴしゃりだった。分からないのは根っこの手前にある茶色の物体。これは何だろう。見方によっては人間のお尻のようにも見える。ゴメンネ、折角頑張って撮ったのに。

 石 段  YND
 石段だけを逆光で狙った。気持ちは分かる。しかしこれだけでは写真としては弱い。右上の斜めに光る縁石も邪魔だし、左の草むらも中途半端。ということで、左右これらをカットし、上も3分の1ほどカットして、純粋に石段だけの絵を作る。そして、上ぎりぎりのところに人物の足だけを入れる。そんな簡単に人は来ないか。

 参 道   NKMR-m  
 「参道」がテーマ、だとすると手前の木は情緒的。これを入れると参道と言うよりは公園という雰囲気になる。向こうに赤いよだれかけを着けた地蔵さんが立っている。これを手前に入れると、参道の雰囲気になる。そこへ巡礼姿の人物が来れば・・・。

 静 寂   KTD  
 ★強い日差しの中、コントラストの強い日傘が、ひときわ目をひいた。
 ◆手前の黒枠がちょっとわかりにくいが、日傘が目をひいたというKTDさんの狙いは十分生きている。折角だから、床几に誰か座っていたらよかったのにね。カメラの傾きが気になる。 傾き調整見本

 しだれかえで   KDM  
 全体としては淡い色調の画面に、太い幹をずばっと入れた。力強い構図だ。バックが同系統というか、同じ明るさというか、それが全体として淡い色調になっていて、それがこの作品の魅力でもある。暗いバックだったら、どう変わるのか、見てみたい気がしないでもないが。

 輝 き  NMR
 紫陽花の花の一部だけに光が当たって、芸の細かい写真になった。手前に向けて口を開いているのが、ツバメの子供のくちばしのようにも見える。それに浅いピントがきっちり来ている。しっかり撮れていることが分かる。上の黄色いぼけと、下の葉っぱの先は消しておいた方がいいだろう。

 石山寺の新緑  HSMT
 新緑がきれいに出ている。緑は写真にするとともすると汚くなりがちだが、これはうまくいった。女性が差す日傘が、光を受けてきいている。もう少し大きくてもよかったが、そうすると陰に入ってしまうから、これがぎりぎりのところだったろう。ただこの写真の右は余り魅力がないから、レンズを伸ばして日傘をアップする手はあった。 トリミング見本



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