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アルバム  NO.02
2009.04.26
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 旧家の庭  KDM  
 「旧家の…」というところにこだわったらしい。そのための左の板塀だったらしいが、結果としてこれが難しかった。板塀の端のタテ一直線が画面を切って貼った感じを出すからだ。どこまで可能か分らないが、板塀が地面に接するところまで画面に入れたかった。それをやるとこの切った貼った感が解消される。

 早春の陽光  NMR
 いい光だ、手前の5つの花にだけ、まるで木の間漏れのような光。花びらの透明感がいい。これだけで十分だが、さらに細かいことをいえば、画面上端の左半分に見える丸いボケ、画面右端の花の上の小さな白ボケ。れをカットしたらさらによくなる。

 川辺の桜  KWMT
 川の上に伸びてきた桜の枝を上から狙った。水面が暗かったのが成功した。さらにバックが黒一面でなく、ネズミ色の部分(空が映っているのかな)これがよかった。左上のバックのごちゃごちゃ感が整理されたら、いい写真になった。それとこの光では無理だったろうが、枝にもう少し強い光がほしかった。

 三重塔  HSMT
 那谷寺の三重の塔。塔は普通軒下が暗くなって苦労するのだが、これは雪の反射で解決した。隅々までしっかり写っている。寒いときに行った値打ちがあった。ここまできっちり写ると欲が出る。画面全体をもう少し暗くして、塔の重厚感を出したい。いい写真だ。

 彦根城の桜   YMMT-k
 桜、石垣、堀、船、堤、さらに細かく見ればその向こうの屋根。数え上げてみるとちょっと要素が多すぎた。現場に立つと、ついきれいなものだから、なんの抵抗もなく風景全体を画面に入れてしまいがちだ。そこで一歩立ち止まって整理してみる必要がある。この画面でいえば、やはり石垣と花に目がいく、これで再構成だ、といっても来年の話だけど。

 城・要塞  YMMT-j
 「要塞」が狙いだったらしい。石垣の高さでそれを表現しようとした。その意図は成功した。よくをいえば、遠くに足下まできっちり入った人物がいたらもっとよかった。問題は光線である。ここへ行ったときたまたま陰っていたのだろう。撮り直しがきかないのが、旅行写真の難しさだ。

 水路の下で  MRSK
 南禅寺の水道橋か。その下で記念写真を撮影する女性2人。手前の女性がうまく左へ寄ってくれた。これがど真ん中に立たれたらしんどかった。とっさのスナップだからこれ以上の注文は無理だろう。それにしても煉瓦の色が華々しい。いまはこんな色になっているのか。

 早 春    KR
 高原の牧場に立つカラマツの列。いわゆるすだれ構図で狙った。多分曇り空をカバーするためだったのだろう。結果、牛もほとんど全部同じ大きさに写ってしまった。こういう狙いをするとどうしても遠近感が失われてしまう。思いきって木にうんと近寄って、見上げる構図にしても面白かった。

 雀の遊び  NGC  
 特設舞台で雀が3羽遊んである。ピントもいいし、きっちりとらえている。問題は光。朝日か夕日か太陽の低い時間帯だが、カメラの真後ろからの光で、結果としてストロボ一発と同じ効果になった。可能ならば、カメラ位置を少し変えて光に角度がほしかった。

 芽吹く  INUE
 いい光だ。とくにメインの枝にあたる鋭い光、これがぴしゃりと決まった。バックのボケもいい。一本では物足りないところで、手前に斜めに大きく前ボケを入れたのも成功。左下にちらっと見える葉っぱの先はカットしておく。

 春の里  ND
 菜の花を手前に大きく入れて、そこから向こうの梅林に続く地道。途中に置かれた資材も田舎の生活を物語る。ストリーを感じさせるいい写真だ。梅林の上わずかに見える白抜けはカットしておく。下も花ぎりぎりまでカットしたらどうか。

 湖上の樹  IMGW
 風の強い日の夕方。裸木に夕日がかかる。動きのある強い写真だ。この状況を狙って行ったとしたら成功。汀の水面の反映がいい。問題点としては、木の根本が画面上下の真ん中に来たこと。画面全体がやや傾いているのだろう、津波が右からやって来るように見えること(これが狙いだったのかもしれないが)。それにしてもこの動き感は強い。

 春の息ぶき  MTOK
 なかなかうまい纏めかただ。全体として緑の画面の中、川の上にしつらえられた仕掛けに置かれた小さい花。まさに紅一点、これは効いている。別の見方をすれば、黄色い葉っぱもきいているのだが、赤の方が強い。小川の水の感じもうまく出た。いい写真だ。

 梅 林  TNK  
 特殊フィルターを使った撮影らしいが、脳の内部写真のようにも見える。バックの白の斑点が何なのか、よくはわからないが、小さな紅梅の枝をこれだけ浮き立たせたワザはなかなかのもの。まわりがやや手持ちぶさたのところもある、もう一回り周囲をカットしてもよかったか。

 池の鯉  KJM    
 頭に黒のスプレーをぶっかけられたような金色の鯉。水を切って動く様に迫力が感じられる。上の木立が水面に反射して鯉の動きにつれて変形しているところに動きが感じられる。これは成功したが、問題はその水の色だった。もう少しきれいな色が出るときを狙う。

 春が来た  SRI
 桜の花びらに光がきれいだ。枝にも光が当たって、生きている。ただ、対象物がたった1本というのがさみしいのと、バックが緑一色で何の陰影もないのが物足りない。確か麦畑だとかだったが、緑の紙を当てたようで、ちょっと単純になりすぎた。

  座禅草  MTNM    
 座禅草を撮って、可もなく不可もなくというところ。曇りの日らしい、直射日光がないから、花の内部までうまく陰影が出た。これは成功。直射日光が当たると、内部は黒くつぶれることが多い。花が咲いてかなり日数が立っているのか、花全体の生気に欠けるのが惜しかった。

 斎王群行  YMD  
 題からして、向こうの行列がテーマなのだろう。だとすると手前の茶畑をどう解釈すればいいのか。列を遠く真横から狙った意味が何かあるのだろうかちょっと分りにくい。列に近づいて、何かポイントを定めて、遠近感をつけた方がよかっただろう。

 イルミネーション  ATRS  
 こういうイルミネーションは人工光線だから、真っ暗になってしまうと、誰が撮っても同じになってしまう。それを避けて薄暮に狙った。これは正解。・・・なのだが、それが雲の陰影だけでそれ以上の効果は出なかった。その点が物足りない。旅行写真の一発勝負の難しさだ。

 入学の日   KBYS
 入学おめでとう。長い学校生活元気でがんばってね。普通こういう写真は顔が画面の真正面に来るものだが、これはそれをうまくさけた。建物の縦横の線もきっちり撮れている。今年初めての参加だが、写真にはある程度の経験があるのかもしれない。

 参道のしだれ桜  MRKM  
 ちょっと見ただけでは、「参道の」の意味が分りにくい。見事に咲いているのだが、光がまだらでバックの杉が強すぎて、ちょっと桜をもてあまし気味だ。これは別の狙いを考えるべきだった。

 春の小川  TNZK
 水辺のツクシ。水の反映をバック入れて、うまくまとめた。ツクシのシルエットの味もさることながら、淡いグレーがかったブルーで上品な色に統一したのがよかった。半円、ないしはそれに近い形のボケが見えるが、これはどうしてできたのだろう。

 浮かぶ花びら    YND
 石垣が見えて城の堀らしい。水に浮かぶ花びらが流れを作っているのがポイント。半分までは成功したが、黄土色の水面が強く、これが主役を喰った。こういう色の水が流れ込んだとは考えにくいし、そうかといって、何かの反射でもなさそうだし。やっかいなものに邪魔をされた。 

 水ぬるむ  HYS
 池に浮かぶスイレンの葉っぱがテーマだが、建物の影の暗いところにそれを収めて、空の部分にはまばらに置いた。偶然なのか、計算ずみなのか、いずれにしてもそれがうまくいった。右側の裸の木もきいている。いい写真だ。

 花とミツバチ  NKMR-m  
 まぶしいばかりの好天、白梅の花が清楚に写っている。白い花は露出が難しいが、うまくいった。ピントもポイントの花にきっちり来ている。バックの花が近すぎたのか、ぼけきっていないのが惜しかった。それが邪魔になった。これがなくて白雲だったら。ないものねだりか。



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