前 項 へ | 中トビラへ | 中トビラへ |
地図S05.笹路川流域2・山中川流域・唐戸川流域・鈴鹿越え・坂下越え
三子山 (写真・右) 笹路川流域の分水嶺は長い。笹路の集落あたりで、ギリシャ文字の「Ω」を上下逆にしたような回り道をして、そこから放射状に何本かの支流が稜線へ向かって遡ってくるからである(地図S04)。そして、そのさすがに長い分水嶺もあとわずかで、次の対象の山中川に切り替わるというところに、よく似た形のピークが3つ並んで立っている。それが三子山である。写真右は甲賀市土山町、”あいの丘文化公園”から見た姿である。メタセコイヤの右に見える鞍部が鈴鹿峠である。 鈴鹿峠 阿須波道(886年 (仁和2年)に開通したとされる古代の鈴鹿峠)が開かれた当時は、”八町二十七曲り”と呼ばれたという。当然だろう。いまの国道 1 号でも27はないにしても、特に三重県側はカーブの連続である。ところが自分の足で歩く峠道(峠から滋賀県側を見たところ)はこんなところである。このイメージでこの直線道路を見ると、何とも違和感を感じる。そして、「ここが鈴鹿峠」という場所の道標群を見ると、「現物合わせやな」とニヤッと笑いたくなるのである。 高畑山 大原ダムの近く、深山口集落から見た高畑山(773m)である。山中川と唐戸川の県境分水嶺の境に位置する。左の写真、大原川越しにしゃきっとしたピークが見える。那須ヶ原山かと思うが、ちょっと違うようにも思える。とにかく基本的な方位が身についていない。とりあえずカシミールで作図してみた。高畑山らしい。この山の名前は地図では何度も見ていたが、実際の山を意識して見たことはなかった。決して大きくはないが、見え方がシャープである。いままでこの山はもう一つよくわからなかったが、やっとシッカリ見た思いである。もう少し左からしっかりとっておくべきだった。 唐戸川流域分水嶺 唐戸川、南土山の道の駅”あいの土山”の近くで田村川に合流する川である。国土地理院のWeb地図では中流から上流で上流で”宮野川”と名を変えるようになっているが、現場では全体が唐戸川で統一されているようだった。ほとんどが森の中で往生したが、源流まで行けずに引き返した。あとで再確認したところ、大原川沿いの那須ヶ原山登山道につながっていた。考えてみたら不思議な話だった。いま第3部で辿ってきた田村川・太郎谷川・笹路川・山中川・唐戸川ここまでが田村川流域。第2部でたどった青野川・杣川・櫟野川・大原川が杣川流域。両方のアンカーが唐戸川と大原川、その両者が地図(右の地図)の上では、源流部で200mちょっとまで近づき、その間を両者の分水嶺が通っている。そしてそこをつなぐ神唐戸川林道が切通で抜けている。 坂下越え 武平峠からたどってきた野洲川流域分水嶺、鈴鹿山脈最後の峠である。上で述べたように、ここはもう大原川流域、大きくいえば杣川流域である。右のカシミール立体図、滋賀県側から坂下越えを俯瞰したところである。大原ダムサイトから、那須ヶ原山登山ルートに入り、途中坂下別れ(私が勝手につけた名称)で、峠へのルートをとる。 |
このページトップへ | 中トビラへ |