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付録:分水嶺総集編

南周りG・青野川川流域/杣川流域/櫟野川流域/大原川流域

初稿UP:2022.02.25

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地図S08.青野川・杣川・櫟野川・大原川流域分水嶺地図
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青野川原流域
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 地図S08で岩尾山を越えて、滋賀・三重県境の丘陵部をたどってきた分水嶺は、”余野越え”を過ぎて、鈴鹿山系への上りにかかる。シオノギ製薬事業所の敷地のため、五反田川流域と青野川流域の境がはっきりしないが、とりあえず、県道4号を越えたあたりに赤三角マーク()を入れた。それを過ぎたところから稜線は上りにかかる。対応する流域は青野川。稜線のシンボルとしては三ツ頭(写真左・手前の電柱左のピーク(青野川右岸から”三ツ頭”は私が勝手につけた名称)があげられる。




杣川原流域
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 青野川源流域と杣川源流域の境は油日岳(写真左・油日神社近くから)山頂である。そしてその隣の櫟野川との境は油日岳山頂から340m東の点である。杣川源流域が鈴鹿山系の稜線と接しているのは、この340mの距離でしかないということである。杣川は、田村川と並んで、野洲川の2大支流の1つである。その杣川であるが、鈴鹿山系に源流域を持つ川はが、ここに挙げた3本の川である。左岸から合流する青野川。右岸から合流する櫟野川と大原川の2川である。あと何本かの雌雄があるが、源流域が稜線に達しない。地図S08の4流域の稜線の長さは合わせて約7.9Km。そのなかで、たった340mが実際の杣川がもつ稜線である。もし、この長さが0 にでもなっておれば、2大支流の1本が、ルール(流域の一部が分水嶺に達する川を対象とする)によってこの舞台に登場しないという妙ことになっていたことになる。


櫟野川原流域
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 この櫟野川と、次の大原川は杣川の右岸に合流する川である。分水嶺は、油日岳と那須が原山の間ということになるが、細かいことを言うと、油日岳の約340m東の点から始まって、次の大原川との境の赤三角マーク()までということになる。実は那須ヶ原山(写真右・鹿深の森近くから)はこの境から派生する櫟野川と大原川との分水嶺上に立っている。ということで、大原川源流域が接する滋賀・三重県境分水嶺と接しはするが、油日岳と那須ヶ原山とは直接の縁はないという不思議な関係になっている。


大原川原流域
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 杣川へ右岸から流入するもう一つの支流である。合流地点は上の”櫟野川”が草津線甲賀駅の地点上流。この”大原川”が同下流地点である。その間1.3Kmほどの差だが、取材した体感では、大原川の方が倍以上の長さに感じたし、実際のエネルギーもそれ以上に感じた。写真右は、那須ヶ原山頂上から見た大原川谷筋山間平野。この写真は、1999年4月、三上山の写真として撮ったもので、今回の取材とは別のものである。
  地図右上の”坂下越え”は、大原川流域から、旧東海道坂下宿へ通じる峠である。これより西、”余野越え”まで峠らしい峠はない。”余野越え”自体も峠といえるかどうか、怪しいものだけど。”坂下越え”へは、もう少し若い間に、少なくとも入院するまでに、実際に現場に立って見たかった。いまとなってはとてもとても・・・・。



 さて本編では、石部の宮川合流点からスタートし、南回りで大原川(杣川の支流の最北の川)までをトレースした。最後はもう一度、北から田村川支流をトレースして終了とする。




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