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S10.和田川流域

S1002. 県道51号越え

取材:2020.11
初稿UP:2022.01.30


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地図006.県道51号越え関係地図  (国土地理院Web地図に加筆)
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  県道51号の金毘羅宮の常夜灯が建っているところから、さらに南へ下る。山に入るあたりで右へ曲がり少し登ったところで県境の標識(標高241m)に出合う。まだ上り坂の途中である。何を基準にしてここを県境と決めたのか疑問に思うところである。山国のわが国では、国境といえば峠と相場が決まっていた。そんな中でどうしたことか、この中途半端な県境は。
  県境を越えた道はさらに上り続ける。それも不思議なことに県境に沿いながら。そしてT点で峠に達する。標高256mである。もし、この県境を決めたとき、たとえそれが杣道であったとしても、いまのルートで人が歩いていたのなら、地図の赤い一点鎖線を県境としたら、もっとはっきりした県境の峠になったのではないか。




県道51号越え
写真026.県境への上り
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  県境への上りである。ゆるく右に曲がりながら登っていく。逆光に坂道が光る。よく見ると前方大きな木の影に2本足の標識が見える。右手前の盛り土に標識の足だけが見える。こちらは1本足だ。







写真027.県境
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  近づいて見ると、「三重県伊賀市」とある。ここが県境の標識だった。しかし、何の変哲もない上り坂だ。おそらく県境が決まってから道がつけられたのだろうから、県境が中途半端というよりは道路の方が好き勝手に筋を引いたというところだろう。道はそのまま登っていく。







写真028.県境
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  三重県側から滋賀県側を見たところ。上2枚は逆光だったわけで、こちら側から見れば順光。当たり前の話である。ところでこの滋賀県側の標識の位置である。それぞれを別べつに撮るとお互いの位置関係が分からなくなる。写真26で見ると右側の盛り土に立つポールが三重県側の標識より少し手前に見える。道路を斜めに横切っているわけである。





写真029.県境
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  たとえばこの写真は県道の滋賀県側から三重県側を見ているものである。2つの標識をつなぐと境界線は右手前から左奥へ(赤色の一点鎖線)と横断していることになる。ところが地図005(国土地理院Web地図)では県道の左手前から右奥(黄色の一点鎖線)へと表記されている。現場の状況と地図の表記とが一致しない。





写真030.上りが続く
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  三重県へ入っても上りが続く。高台に家が建っている。家も塀も水平のはず。それに対して道路は上り。

  写真031.県境
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  右上は田んぼか、貯水池かずれにしても水平のはず。それに対して道路は上り。道路はずっと上りが続く。









写真032.実際の峠
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  前方にアンテナの鉄塔が立っている。そこが上り切ったところ、地図のT点である。標高256m。それを越えると下りになる。言うまでもなくここが峠である。ここを県境としたらもっとはっきりしたものになるはずである。県境は人為的に作られたものであるが、自然に従ったほうが何かにつけてスムースに行くはずだが。





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