野洲川物語 ■ 祇王井川探索Map はじめに.祇王・祇女のことなど |
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祇王井川 祇王井川は、野洲川・石部頭首工で取水され、野洲市の中心部を流れて、家棟川と合流して琵琶湖へ注ぐ農業用水路である。『平家物語』に登場する白拍子・祇王、
祇女が、水不足になやむ故郷の人びとのために、当時の平清盛にたのんでつくらせたという伝説がある。 ・・・・・ 田用水ノ不足ニナヤム江部庄二生マレタ祇王ハ コレヲ救ウコトヲ悲願二 平清盛二仕エタ ソレハ経国ノ政策二織込マレ急速二完成ヲ見夕 時二承安三年三月十五日 ソノ水路ヲ祇王井川ト名付ケ ココヲ源トシテ延々卜十ケ村ヲ潤シタ 祇園精舎ノ鐘ノ声ハ絶エテモ流レハ絶エズ 江部庄ノ命ノ水トシテ今二至ル 白拍子・祇王 祇王、祇女の姉妹は、江部庄(現・野洲市中北)で生まれた。父は橘次郎時長といったが、保元の乱で命を絶っている。そのあと
二人は都へ出て、母の手ひとつで育てられ、その美貌と歌舞が認められ、平清盛の愛妾となって、さきほどの願いとなる。 故郷の人びとはその恩を思い、古くは江部といった地名を祇王と改め、その水路を祇王井川と呼んだ。後世さらにその遺徳をしのんで
一草庵を営み、その菩提をとむらった。妓王寺である。この寺はいまも野洲町中北の地にひっそりと在る。 写真003・地図 祇王屋敷跡。妓王寺から300m足らず。集落内の里道を通って県道32号へ出、それを渡った向かい側。古墳を思わすような小さな塚があって、ひっそりと碑が建っている。 |
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