デジカメわいわい村
とれとれ作品集 NO.107
2012年07月・後半

 

BEST

S.T 館長 MO HN MEGW 


HN森川marimariMEGWマミーMO館長まさーきMRTS.T

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■HN

着信:2012.07.17

■7月4日に銅鐸博物館の睡蓮池で撮ったものです。
 この頃糸トンボの繁殖期なのかどの糸トンボを見ても2匹が繋がっています。イトトンボ1匹ではなかなか絵になりませんが、どこを見ても沢山の糸トンボがポーズをとって居てくれます。
 でも花には止まる回数が少なくて、2匹繋がりながら咲いた花に止まっている写真が撮れませんでした。よくよく考えると花が咲いた時には、水から離れているので産卵が難しいので水面に近いものに止まっているのが多い様に思いました。

 

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■1.笹葉に止まるトンボ
◆なるほど、まず観察。相手を知ること。HNさんは花とトンボにこだわっているらしいが、トンボを主役にするには花がない方がいいのではないか。花があるとどうしても目が花に行って、トンボはつけ足しになってしまう。
 画面全体が緑系統で色の統一感がいい。バックに明るい緑のボケ、この要素が大きい。細かいことをいえば、雄の胴体と笹の葉の延びた線が平行になっていることと、ボケの線と雄(上)の羽が重なってしまったことがおしかった。とくに羽とボケの重なりはほんのちょっとカメラを動かすだけで解決しただけに惜しかった。(ボケの大きな三角形の中に上のトンボの頭部と羽を入れたかった)
 とはいえ、細かいことをいいだせばきりがない。全体としてみるとなかなか味のある写真だ。

 

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■2.蕾で産卵
◆広い葉っぱがバックで、トンボはよく目立つ。特に下のトンボの姿など、はっきりしていて魅力的だが、まん中のつぼみだけが、形、色彩ともに突出していて、画面としては何となく違和感を感じる。それと画面が上の緑と下の茶に2分されていることと、その2つの色が両方ともべたーっとしていてもう一つ魅力がないのが苦しかった。 

 

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■3.葉っぱで遊ぶトンボ
◆睡蓮の葉っぱが枯れたように白くなっている。そこへトンボを持ってきた。トンボの姿は3枚のうちでこれがいちばんしっかりしている。上の雄の胴体の線と右の葉のカーブとが似たり寄ったりの線を描いている。これを分離できたら絵が安定しただろう。周辺の状況が分からないが、もし可能なら、右へ30度ほど移動すれば(池の上へ出てしまうのか)、葉っぱの線はだいぶ変わるはずで、何とかなったのではないか。3枚ともトンボに対してピントはきっちりしているし、その点に関しては何ら心配なくみられる。さすがである。


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■森川邦昭

着信:2012.07.19
■撮影場所: 野洲市内

■梅雨が明けました。おおよそのイメージをもって夏の風景を追いました。

 

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■1.園のバスが来た
 朝から強い日差しです。園からの送迎バスが遠くに見えて来ました。園児は日傘をたたんで乗車準備です。
◆なるほど、こういうコメント付きだと分かりやすい。
と同時にコメントなしでこの状況を表せないだろうか。たとえば2人の向こうに送迎バスが見える構図。画面左側から望遠でということになろうが(ワイドでとなると接近しなければならないし、よほどの人間関係でないと難しいだろう)、電柱が邪魔になったか。
 それと「朝から強い日差しです」というくだり、これはある程度画面のイメージで表現したい。たとえば女性の日傘。これが飛ぶぐらいの明るさでどうだろう。このような全体が明るいるい風景の場合、オート(Aモードであれ、Tモードであれ、マニュアル以外はすべてオート)で撮ると、カメラは明るくもなく暗くもなくという露出を算出する。現場ではおそらく女性の日傘の光ったところなどはまぶしくて直視できないはず。思い切ってその明るさを表現したい。調整見本



 

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■2.伸び盛りの季節
 百姓家生まれの私にはわかります。暑い夏と水が稲作には一番です。
◆水田のイネの間から空が映ってるところらしい。
暑い夏。この隙間から空の表現でそれを決める。そのままだと、画面は涼しげ。意地の悪い見方をすれば、光っているところが凍っているようにも見える。やっぱりこれは太陽。大きく入れると爆発するから、イネの隙間からチラッと。このさじ加減で写真が決まる。



 

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■3.育てよ夏野菜
 夏は朝の涼しいひと時が手入れの時間です。一段落したのか農婦がしばし出来栄えを眺めていました。
◆木陰から隙間を通してみる夏の明るさ。これは1以上にまぶしいはず。子供のころの思い出で、こういう風景に出くわしたときは、目が開けていられなかった。どうしてこういう露出になったのか不思議。手前が暗いのだから、奥はもっと明るく写ってしかるべきだが。写ってしまったものは仕方がない。幸い暗く写っているから調整はきく。これは奥の畑が飛ぶこと覚悟の調整ということになるだろう。普通に撮っても奥は飛んでいるはずだから。調整見本


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■marimari

着信:2012.07.20
7月16日宇治興聖寺にて。

■山門から門前に続く深緑に包まれた坂道。墓参や法要で訪れる度にひと時清新な雰囲気に浸りますが、撮影の方は樹木に覆われた坂道が暗くて露出加減難しく何度か失敗しています。今回コンパクトカメラでしたが少し時間があり夏の山寺の雰囲気を狙ってみました。目ではお寺の白壁が深緑とのコントラストでとても美しいのですが、写真だと壁辺りが強い陽射しに反射して飛んでしまいました。

 

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■1.緑陰
◆宇治の興聖寺。懐かしい。計算するのに電卓がいるほどの昔の話になってしまったが、高校生と一緒になって、宇治周辺を歩き回って『宇治川の流れ』という自家製の本を作ったことがある。琴坂といったかな、この坂はなかなか難しい風景だった。
 狭く長いから、カメラはその坂道に従わざるを得ない。結果、上りか下りか分からなくなる。天気がいいとコントラストで苦労する。といって曇り空ではねー。とにかく難儀した記憶がある。
 marimariさんも苦労した。天気がよければ山門の壁は飛ぶ。中国風のムードのある門だから、どうしてもということになるし、坂の構造上はずすわけにも行かない。とにかく、世間様で「エエ天気ですなー」と挨拶するような日は、しっぽを巻いて逃げて帰るのがいちばん早い。
 しかし、それではわいわい村の勤めが果たせないので、このつぎ行ったときのために付け加えると、石垣から上の木の葉の光と影、このトーンは秀逸。だから、できるだけ山門から遠くで、上の木の枝をポイントに絵を作る。坂がだらだら長いからカメラが坂と同じ方向を向いてしまう。上り坂でカメラを上へ向けると、絶対に上り坂には写らない。心を鬼にして、カメラの前後をできるだけ水平に(仰向けになったりしないように。仰向けになると下り坂に写ってしまう)。


 

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■2.無になって
◆無になってもあかなんだなー。こんな天気の時、坂道と山門は無理。こうして一旦飛んでしまったら、撮影後いくら調節しても絶対元には戻らない。こういう天気の時、陰と日向を一緒に撮ること自体が無理やった。
 カメラによって、撮影時にコントラストの調整が可能なのもあるとか何かで読んだが、現場でプログラムの奥の奥から引っ張り出すのも無理な話。表の画面で手軽に調整できるボタンが付くとありがたいのだが。今の世の中それぐらいのことは出来そうな気はするが。




 

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■3.涼を歩く
◆結局、山門が無視できるぐらいの場所で、坂道だけを狙うしか仕方がない。でも木の葉漏れの光も結構強いから、コントラストはやはり強い。結局、直射日光が当たる部分はある程度飛ぶのを覚悟の上で、オーバー気味に撮るか(左はその例)。でも、上で書いたように一旦飛んでしまったら、事後処理は不可能だから、アンダーぎみに押さえて置いて、あとで調節するか。結局、露出補正で何種類か撮っておいて、あとの調整かな。
 まあ、そんな苦労して撮るよりは、やめとくほうがよろしいで。それより、塔の島あたりで青空バックに・・・・。日焼けしますやん。・・知らん。


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■MEGW

着信:2012.07.21

■梅雨時なかなかタイミング良く撮影出来ず苦慮しております。今回は朝の晴れ間を狙った3景です。

 

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■1.かざみ公園の朝
 偶然の悪戯か太陽が上下に見えます。
◆ホント、太陽が2つ見える。とくに上に見える偽物の方が大きく見えるからおもしろい。となるとこの場合のポイントは太陽で、あずま屋は大して意味を持たない。うんとレンズを伸ばして、せいぜいがその下の琵琶湖ぐらいまでで絵を作った方がよかっただろう。金環食とまで行かなくても、面白い現象だったのだから。

 

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■2.浮御堂の朝
 浮御堂をどの程度入れるか、太陽の位置が左より?、浮御堂との間隔は?など、アドバイスお願いします。
◆浮御堂はやはりテッペンまでは入れたいしこれでいいのだろう。太陽はいまの画面だとしたら、確かに左に寄りすぎ。カメラが右へ寄れればいいけれどうまくいくかどうか。それとも日を変えて太陽が右へ寄るのを待つかだが、それは気が長い話だし。となると右を詰めて相対的に処理するしか仕方がない。必然的に上か下かを切ることになるが、これは両方からなりゆきでうまくいきそうだ。


 

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■3.琵琶湖大橋の朝
 琵琶湖大橋から長命寺山付近にあがる朝日を撮りに、気合を入れて出かけたものの生憎雲厚く光が弱いかな?。また来年に・・・夏至前後、よく晴れた朝には、長命寺山の左に昇る朝陽、沖島の遠くに伊吹山を撮ってみたい景色です。
◆大橋からの俯瞰風景。当然、水平線は高くなり、水面は広くなる。こういうときに付き合いにくいのが釣り人。俯瞰の性格上、レンズを伸ばすわけには行かないし、いまのままでは黒い点でしかないし。なければないで湖面が広すぎて間が持たないし。それよりも左に見えている岬(真野川の河口だったか)、これを場所を変えて、望遠で狙った方がおもしろいのじゃないだろうか。米プラザの湖岸あたりから行けそうな気がするが。


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■マミー

着信:2012.07.21

 

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■1.箱館山ユリ園A
◆ボクはこのゆり園へ行ったことがない。皆さんが撮ってこられたのを見て、イチャモンをつけているだけで、的はずれなことがあるかも知れない、お許しを。
 下に琵琶湖が見えて、現場へ行けば誰しもが「ワーきれい!」と喚声を上げるところだろう。行ってないもののひがみやといわれそうだが、この「ワーきれい」ほど、写真にとって邪魔なものはない。まあ、いまどきのことだから、そこそこの写真には写る。けれどもとびきりのヒット作品にはお目にかからない。現場に負けてしまうのやろうね。じゃ、どう撮ればええのかというと、こう撮るしか仕方ないわね。せいぜいがどれか一つをアップしてなんてことにはなるのだろうけど。だから、これはこれでしゃーない。
 現場がどれぐらいの明るさか分からないが、写っている画面は暗いような気がする。見下ろす琵琶湖はともかくとして、山の上は天気さえよければもっと明るいだろう。明るい日にオートで撮るとちょっと暗めに写ってしまうから、画質調整は必須になる。調整見本


 

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■2.箱館山ユリ園B
◆2と3は、ほとんど同じ構図。これはこれで一つの狙い。しかしこれも誰が撮っても同じになる。なんでや。これは時間的なことが関係する。リフトが朝何時から動いているのか知らないが、ほとんどのひとは日中に出かけていく。マミーちゃんみたいに道中が長い場合は、現場へ着けば、なんぼ早くても昼前後になる。太陽は頭の上にある。影がほとんどない時間帯ということになる。そういう状態で同じ花を撮るのだから、同じ写真になる。


 

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■3.箱館山ユリ園C
◆それが証拠に後の緑の坊主は全部テッペンが明るい。ユリの花も上に向いた面がすべて同じ明るさになる。光が斜めから来れば、それなりのニュアンスも出てくるが、山の上の日中ではとても無理。あんまり書くとゆり園から「お前、一回もこんといて、何イチャモンつけとんね」としかられそうだから、これぐらいでやめる。
 光のことはともかくとして、こうして花をアップして、遠くのものと遠近感をつけて、写真としてやらねばならないことは出来ている。で、結局、光ということに戻ってしまう。その光が日中ではあかんということ。それも夏の日中は・・・。そんなこというたかて、寒の最中にユリが咲きますかいな。それもそうやな。
 それは仕方がないとして、せめて上からの光でユリが照らされているところを表現しよう。調整見本2調整見本3


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■MO

着信:2012.07.22

 

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■1.大雨の跡:(自宅近く)
 どこから流れてきたのか、折れてしまった木が、水の輪だちによって、さらに痛々しさを増しているように思えて撮りました。主役はどちら?と自問自答したものの・・・。
◆どう考えたらいいものかと随分悩んだ…。きのう一日所用があって、ワイワイの仕事が出来なかったが、その間何度かこの写真がフィードバックされてきた。勉強させてもらっているのは私だと思う……。と書き出して、またストップしている。
 なんでかなー、つぎが一気に続かない。左上の林?の影と流れ着いた木のバランスかな。木の向きかな。木がもう少し右を下にして、右下から左上向き(明るい面から陰向き)だったらよかったのかなー。しかし、確たることはいえない。むしろ木がなかったら。これでは意味がないし。
 モノクロームに撮ったのか、撮れたのか。それとも撮影後事後処理なのか。いまの場合、モノクロームは悪くない。この絵としては正解。でも、最近の写真としては一見モノクロームに見せながら、どこかにカラーがというのも一つの手。2,3枚緑の若葉がかたまってついているなんてことも考えてみるが、大雨で流れてきたとしたら、きれいなままで流れ着くことはあり得ないことだし。
 結局、なんだかんだと訳の分からないことを書いてしまったが、トータルとしては…、ここでまた悩んでいる。一言でいえば…、いい作品だ。けども自信を持ってそう言い切るにはあと何かが必要かというところか。


 

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■2.見えた〜!:(長命寺)
 ご無沙汰していた長命寺を訪れました。自分の背丈よりも高い木々が続いている間から、なんと三上山が見えて感激でした。
◆これは高いところから。左のほうに白鳥川沿いの内湖が川のように見える。たとえば参拝用車道の途中あたりからだとここまでの高さはないし、いまは杉の木が伸びて、見える場所はごくわずかになった。
 手前のアジサイがぼけて、それの続きのようにみえる奥の木にはピントが来ている。別に何でもない当たり前の現象だけど、これが不思議に感じるのは、見た大きさがアジサイの花と同じだからだろう。じゃ、どうするか。カメラの操作ではどうしようもないから、何とかして黒い木を隠すかな。でもそれも難しそう。隠せるものなら隠していただろうから。(すでに隠したあとも見える)。
 こういう陰影に乏しいべたっとした風景は、目で見たよりは暗く写るから、明るさの調整をしておきたい。

 

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■3.孤高:(比叡ガーデンミュージアム)
 たくさんの花が咲いている中で、めずらしい色のケシ(?)が目にとまりました。ひときわ目立っていたので、貴婦人ぽいイメージを抱いたのですが、茎のトゲにも目がいき、イメージが一転してしまいました。
◆ははは、貴婦人がすね毛を生やしていた。これはカナンな。それを隠そうということで、左にボケを持ってきたわけでもないのだろうが、いまの場合これ(左のボケ)がきつかった。青い空をバックに、びしっとピントが来たら、このトゲはあまり気にならないような気がするが。結局、貴婦人よりもバックの処理の問題だった。


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■館 長

着信:2012.07.23

■初参加です。よろしくお願いします。
 5月以降、偉大な先輩方の写真を見ながら、絶望的な程のキャリアの差(センスも)を痛感して投稿を躊躇しておりました。しかも先生の辛口のコメントを見る度、私の写真を送ったら怒られるか、失笑かと思っておりましたが、とりあえず、怒られて、失笑を越えないと前に進めないと思って参加させて頂きました。

 

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■1.酷寒:(野洲川河川敷、三上地先)
 三上山は野洲川、琵琶湖に映える朝日、夕日など、優雅なイメージの写真が多いですが、比較的至近距離から吹雪の中で力強い雰囲気を感じ撮影しました。
◆三上山、雄山(主峰)と、雌山(手前の低い山)の間を雲が上って行く。それとも木の葉に積もった雪が舞い上がっていくのか。いずれにしても珍しいチャンスを捉えたものだ。このとき現場にいなければ撮れないわけで、とにもかくにもこのチャンスを捉えたことがスゴイ。私も色々やったが、こんな状態に出くわしたことがない。(もっとも最近は、こんな寒い日は蟄居を決め込んでいるから、出会うはずもないのだが)。
 さて、絵としては、もう少し周囲がほしい。とくに右と下。邪魔物があったのか、肝心の雲をアップしようとしたのか、理由はどちらかかと思うが、それが出来たかどうかはこの絵からだけでは分からない。
 最後に露出。おそらくこういう冬の日はこの絵よりは暗かったはず。手前の枯れたヨシなどは明るすぎるぐらい明るい。これは想像するに、場面(風景)が暗かったから明るく撮ろうとプラス補正をしたのではないか。こういう場合の露出は、オート露出では、カメラが明るく撮ろうとするから(オート露出では明るいものは暗く、暗いものは明るく写そうとする)、明るさに関してはそのままで十分。むしろ、若干マイナス気味でもいいくらい。いまの場合は、明るい空が4分の1ぐらいあるから、普通に撮れば山は暗く写る。
 とにかく全体の画面のトーンがもう少し暗く、冬の日のイメージが表現できていたら、先頭打者、初球ホームランというところだった。
 じゃ、実際はどれぐらいですのや。好球必打、いいチャンスを見逃さなかったことを含めて二塁打か、三塁打か。



 

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■2.夜明け前:(近江富士団地前の堤防上)
 田植え直後の田んぼの日の出直前です。直ぐ左に三上山がありますので、三上山の日の出を背景にしたかったのですが、角度的に無理でした。
◆これは手前の広い田圃の処理が問題。ちょっと高いところから長いレンズで撮っているわけで、上半分は畦が交錯しておもしろい。でも下半分はさざ波だけで間が持たない。結局ここへ何か間を持たすものを持ってこないと。いちばん手っ取り早いのが、太陽の反映だけど、それも2枚、3枚と撮っている間に鼻についてくるし。右下に見えている木の先端だとか、何か意表をつくものが必要だろう。



 

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■3.濃霧:(近江富士団地前の堤防上)
 日の出の頃、堤防を歩いていると濃霧のため、野洲川と遠くの山が幻想的で、遠近感を感じました。  
◆これはいい。そう、遠近感。望遠レンズによる山の重なり。それぞれの面が山の濃淡で1枚、2枚と数えられる。その重なりがいちばん手前から奥へ奥へと並ぶ順番が読みとれる。ちょうどちぎり絵で色紙を重ねたように。美術用語だったか、写真用語だったか、どちらか忘れたが、とにかく「空気遠近法」。それの見本のような絵になった。
 絵として気になることをいえば、空はもう少しカット(いちばん右の頂上が隠れる程度)してもいいだろう。もう1つは下のやや左の丸い木?が邪魔だけど、これはそこにあるのだから、排除は無理だろう。いちばん下、遠くに野洲川の川面が光っていたらすごいぞ。と考えると、これは偶然でなしに、場所探しから始まる。望遠レンズの使用例の見本ともいえるいい写真だった。



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■まさーき

着信:2012.07.25

■先週の梅雨明けに、上高地から槍沢をさかのぼり、槍ヶ岳に登ってきました。お天気は、小屋に着いたときから、小雨、ガス模様となりましたが午後に少し回復したので、頂上を極めました。

 

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■1.槍と小槍
 ガスが一時晴れた時、あたりが見えてきました。小屋前からの、穂先です。鎖やハシゴに、取り付く登山者が確認できます。この後、夕方には、またガスに覆われました。
◆「アルプス一万尺、小槍のうーえで…」。というヤツですな。槍ヶ岳山荘から見た槍ヶ岳。私の記憶では小屋にもっと近かく、肉眼では仰ぎ見る角度だったように思うが。この絵では結構余裕がある。
 多分いまも同じことが言われていると思うが、その昔「山の写真は山屋の特殊な世界で、山へ行ったことがない人間には分からない」と、いわれていた。たとえば槍へ登った。登ったことだけで感激する。あんな怖いところを登ってきたんや、というわけ。気分が高揚している。未経験の人にはその分割り引いて見せないと話が合わない。たとえば「鎖やハシゴに、取り付く登山者」というけれど、知らない人にとっては、どこに見えているのということになる(多分黄色と青の点だとは思うが、一瞥しただけではまず見えない)。岩場に取り付いている人を狙うとすれば望遠でということになるし。




 

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■2.天空の山小屋
 槍ヶ岳山荘から常念岳、大天井岳方面です。手前にはヒュッテ大槍小屋の赤い屋根が小さく見えます。その下の、谷を登って来た事になります。
◆この赤い屋根はきいている。山で赤はきく。東鎌尾根の稜線もはっきり見える。雲が小屋の下にあって小屋がもうちょっと上にあると、本当の天空というイメージになったのだが。思うようはいかないもの。
 まさーきさんは、多分画面右外の槍沢を登ってきたのだろう。沢だけを上から撮ると、上りか下りか分からなくなる。ヒュッテのコブと沢を一緒に撮れば、沢の下り感が出ただろう。


 

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■3.こわい場所
 鎖とハシゴで、槍の穂先へ何とかよじ登りました。風が強く、小雨も降っていたので、記念撮影もそこそこに下山です。帰りがまた、高度感があって恐いんです。その降り口の模様です。
◆これが「山の写真は・・・」の典型。風も強いし、雨も降ってきて寒い。吹き飛ばされそうで、一歩間違えば転落必至。そういう場所なんだけれど、知らない人が見たら、「手すりに大げさな鎖がついて、これなんですの?」でおわり。ちょっとも怖さが感じられない。相棒のへっぴり腰でも写っているとまだ助かるが。


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■MRT

着信:2012.07.26

■今回は題名がなかなか見つからなくて。流れの緩やかなところに出来た泡が色々な面を見せてくれました。目に映った泡より、カメラを通して見た泡は一段と違ったものになりました。

 

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■1.本泡
 流れ落ちたところに出来た泡の表情です。
◆「本泡」て何や。「本生」と違うのかいな。題が決まらなかったという。だいた撮影意図がはっきりしている写真は、すぐに題が決まる。題が決まらないのは、だいたいにおいて怪しい。美術展などでは抽象画などに、「作品A」とか、「無題」なんてものもある。見る人のほうで勝手に考えてくれというわけ。
 これも題に苦労したということは、結局は抽象画と同じ枠に入っているということだろう。だから、この写真を見て、「これ何やろう」と考えたらアカンわけだ。私なんかは、理屈で考えようとするから、そこで壁にぶつかってしまう。何も考えずに、「ワーエエ光やわー」といえる人は幸せなり。


 

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■2.泡泡
◆そうか、これが泡泡か。私は先ほどからこの泡を見て、なにかにつながりそうでつながらないもどかしさを感じていたが、いまやっと思い出した。回る寿司の店で、閑なときに寿司にかぶせてある透明のキャップ(半球じゃなくて、山高帽風だったか、でも何でか知らんがあのキャップを思い出す)。あれをわざわざのけて、いつから回ってるのかわからん中の寿司喰うヤツいるのかなー。
 こんなこと考えるのも具象やな。抽象はそんなこと考えたらアカン。しかし抽象にしては、このドームは具体的すぎた。


 

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■3.泡流るる
◆これが泡が小さくなって、月面の写真を見るような。とくに左側の真珠色、これはきれいやな。本当は月面なんて具体的なものを出したらアカンのやろうけれど。でも真珠色も、右側の金色もなかなかエエ味や。ボクにとっては、3枚のうちでいちばん見やすかった。


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■S.T

着信:2012.07.26

■撮影場所:協和ケミカル他 霞コンビナート
 四日市港ナイトクルーズを昨年に続き予約しましたが土砂降り。ランチからの撮影は機材も身体も濡れ、揺れ、上手くいきませんでしたのが1です。
 2.3は19日夜、対岸からのものです。

 

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■1.船上から
 ピントが合わない、揺れる、手振れ、濡れる、等々あり不調。
◆夜、ゆれる船の上から、手持ちで。昔なら、まず撮影不可能。やる前にあきらめる。それがとにかく挑戦は出来る。スゴイ時代になった。カメラの高感度化が第一だろう。私なんかは、高感度はもういい。それより昼間の流し撮りなどのために低感度を設定してほしいと思っているのだが。
 ピント調節がいちばん問題だろう。これからの課題だろうけれど、手動で無限大に設定しておけばそれですむ話。なんだけれども、いまどきのズームレンズはそれがまた難しいと来ているから、難儀やね。これも、ワンタッチ・無限大のボタンを付けてくれたら一発で解決する話(メーカーへの希望)。夜景だから、風景の明るさが昼間のように大きく変わることはない。露出も手動で行けるのではないか。
 苦労した甲斐があって、この3枚の中ではこれがいちばんおもしろい。迫力がある。


 

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■2.対岸から
 対岸からの 霞コンビナート。
◆1に較べると妙にすましている感じ。一見して、対岸の灯りをもっと上へ持ってきたらと思ったが、よく見ると左に赤白の高い煙突、右に煙。この2つで中抜けになった。どちらか一方に決めて、それをしかるべき場所において絵を作ればいいだろう。左下に手すりを置いたことは、構図の上からも、場所の設定の上からもいいことだった。

 

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■3.対岸から(望遠バージョン)
◆望遠でということだが、上下ともに窮屈になった。煙突なども2本写っているが、煙は1本。これは2本見えた方がいいだろう。海面の反射も義理で入れた感じ。おそらく反射が強いところで、中途半端に入れると飛んでしまうおそれがあったのかも知れないが。そこらのあたりをどう逃げるかは課題だろう。
 普通、2(ワイド・標準)と3(望遠)を使い分ける場合、同じ場所から撮ってしまう。その結果2で見えた柵が3では見えないことになる。当たり前の話だが、もし、後へ下がれる場所ならば、後退すれば手すりを入れることも可能になる。



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