デジカメ わいわい村
とれとれ作品集 NO.30

2009年05月・前半

も ど る



FK 森川 JIJITKS SS S.T HN MRT HND ゆうーさん

も ど る
■FK

■着信:2009.04.26
■撮影時の状況:草木の芽が動きはじめ、空は澄み渡り最高の写真日和でした。悪いのは私の腕だけでした。
■撮影場所:関が原 藤川、緑ヶ丘地区。
■1.柿の木の御目覚め。
◆まずFKさん提出の3点を見比べてみよう。一番下の3は、ほとんど影がない。真ん中の2も、3と大差ないが、バックの杉がやや影になっている。それに比べると1は、バックが暗く、柿の葉が浮き立っている。  
写真として見たとき、いちばん力が強いのは1である。
 この3枚は、先日のカメラウォークのときのものだと思われる。時間帯は午前11時から午後3時ごろまでの間。太陽はほとんど真上近くにある。水平方向の枝を見ると上面が光を受けているのが分かる。当然葉っぱも同じ光を受けているのだが、バックの山の面が日陰になっていて、うまく浮かび上がった。こういう光をうまく使うと写真はぐんと伸びる。
■2.山の麓にも春がきた。
◆一見1と似ているようにも見えるが、木の幹の明るさが全然違う。1は影になって明るい葉っぱの中で、黒い幹が強い。2も木があるのだが、光が当たって平面的になり、木そのものの存在感が薄くなってしまっている。よほど注意してみなければ、木があることすら気がつかない。光のいたずらである。 
■3.田畑、一年のはじまり。
◆これはカメラの真後ろに太陽がある。光が正直すぎた。これも斜めの光だったら、いい風景だったろう。




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■森川邦昭

■着信:2009.04.17
■撮影場所: 権現山 (福井県武生市)
■若葉の季節です。芽吹き、若葉などを観るため山に出かけました。樹木、幹との組み合わせで表現しました。
■初夏の風景3題
■1)幹は4月後半のわいわい村でご指導頂いた、幹の力強さを考えて構図をつくりました。
◆いい光だ。バックも暗く若葉を浮き立たせた。光のとらえかたは成功。構図的には、幹をもう少し右へおいた方がよかったと思う。左がどうなっているかは分からないが。力の強い写真である。OK。
■2)逆光では提出の写真(1)のように黒く写るのは今までの写真で見当はついていましたが、斜め上(と思います)からの弱い光では撮影時には分かりませんでした。
◆これもいい写真だ。若葉をソフトな調子に仕上げた。作者のコメントからはわかりにくいが、これも撮影時、幹を黒く強調しようとしたのだろうか。もしそうだとすれば、仕上げの段階で、コントラストを上げてそのイメージに近づけておいた方がよかっただろう。コントラスト調整見本。
 逆に、若葉の柔らかい感じを表現しようとしたのなら、コントラストを下げて、画面全体をさらに明るくする手もあった。撮影時には操作は困難だろうから、仕上げの段階で、撮影時の意図を生かすとさらにいい写真になっただろう。
 構図としては、幹のYの字のところでの、細い枝との重なりは避けたかった。とはいえこれは些細なこと。全体としてみれば、上品ないい写真である。
■3)提出の写真は若葉とは直接関係はありませんが、幹の苔に当たった光が綺麗でしたので、背後に新緑を配して撮りました。もう少し広く幹に光を入れたかったのですが、足元の具合でこれで精一杯でした。
◆ちょっと絵が単純だったが、シルエットの幹に当たる光のエッジがきいている。上の方で白飛びの葉っぱが若干気にはなる。




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■JIJITKS

■着信:2009.05.01
■1.春爛漫:疎水の畔にある三尾神社の桜です。明るい桜花の真中の石灯篭がアンバランスな感じで居場所がないという感じでした。
◆サクラのなかにアンバランスな石灯籠をもってきた。ちょっと勇気がいる演出だが、これはこれで面白い。アンバランスついでに、あとすこしコントラストを上げて見てはどうだろう。コントラスト調整見本
 右下の朱色の葉っぱはご遠慮いただこう。
■2.飛翔:小生は動きのある鳥を被写体に選ぶ傾向がありますが、蓼科湖でカップル鴨に割り込んだもう一羽のオスを追い払う光景のあと、敵役の鴨が逃げ出す図が滑稽で哀しいものでした。
◆いい写真だ。カモが一直線の波を残して飛び立つところ。その波が逆光に光る。鳥の体からしたたり落ちる水滴、羽の動き。すべて的確。
 わずかに気になるところといえば、カメラのわずかな傾き。撮影時そこまでの調整は無理だから、仕上げの段階での仕事になる。
■3.駒ケ岳山麓の池に写る山影と桜枝を撮りました。穏やかな水面に長閑な春を切り取りたいと考えたのですが・・・。
◆私がこの写真を見たときの印象は、まず桜の枝を見て、その向こうには何が写っているのかと気になり、ふと見ると水面に山が映っていた。最終的には、絵の造りが中途半端だった。月並みな絵になるかも知れないが、手前にサクラの幹をしっかり入れて、絵を作った方がよかっただろう。




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■SS

■着信:2009.05.03
■撮影場所:北国脇往還ウオークにて。 
■@三本の木:立派な木をアップで写したもの。
◆遠くからでも見える立派な木だった。バックに白雲が見えて、なかないいね。木の形を見る範囲では、Aと大差ない場所のようだが、木に当たる光はこちらの方がいい(@は右寄りから、Aはほぼ真正面から)。こういう遠征写真(行って来ました写真)は、時間を選べない。ということは太陽光線を選べない。そのとき、対象物に対して、自分が動けば光線を変えられるということだ。これはいい勉強材料。
■Aたたずまい:同じ木を旧家の蔵ごしに。
◆これもいい構図だ。これは白壁と木の大きさの対比で絵が決まる。こういうとき、いいなと思った場所でシャッターを切ってしますが、時間があれば前後左右に動いてみて、土蔵と木のバランスがいちばんいい場所を探す。この場合はこれでOKだ。ただし、上で述べたように、光線はほぼ真後ろから来ていて、そういう点ではしんどかった。こうして場所が限定されてしまうと、光線を選ぼうとすれば別の時間に再度ということになる。これが遠征写真の苦しいところ。
■B新緑:神社の境内の新緑。
◆これも落ち着いたいい写真だが、「新緑」だとしたら、灯籠が強すぎた。多分この題は、写真ができあがってからつけられたのだと思う。新緑を狙うとすれば、灯籠は場所を示す脇役として、遠くにぽつんとあるぐらいでよかったのではないか。
 もしそれをやろうとすれば、いったん白紙にして絵を作り直さなければならない。そんなたいそうなことはゴメンだ、この絵の部分修正で何とかならないかというのなら、もう少し右へ寄って、幹をきっちり入れて、あくまで木が主役だということを主張することか。




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■S.T

■着信:2009.05.04
■撮影場所:駒ヶ根高原〜南信州阿智村月川温泉(ヘブンスそのはら)
■1.大田切川と北アルプス:頂に雲が切れてた時に。
◆のどかな日本の風景。護岸用石積みもともすれば風景をつぶすのだが、この場合はこれもうまく生きている。遠景の雪山がきいた。(これは伊那谷から東を向いて撮っているのだから、南アルプスだろうな)。
絵としては、左は桜にかかるるぐらいまで、下は桜の下の草が消えるぐらいまで、右も若干詰めた方がいいだろう。
■2.麓からの宝剣岳と木曽駒ケ岳:建屋と葉っぱを切るのが困難。
◆駒ヶ根高原からの宝剣岳。上のJIJITKSさんが撮られたのと同じ山だ。目で見るとすごい風景だが、写真にすると単純になっていやなところだ。これは長いレンズで高度感が出た。そういう意味では成功。右上の葉っぱのシルエットは、S.Tさんは苦労して消そうとしたらしいが、山が大きいのだから、ちょっとぐらい入ってきてもよかったのではないか。
■3.こまくさ橋:今度は触れ止めワイヤーが見えたぞ・・・
◆S.Tさん得意の構築物。きっちり撮れている。寸分の狂いもない。簡単なようで誰にでも出来る芸当ではない。「今度は触れ止めワイヤーが見えたぞ」、なるほど、2つの放物線が数学の教科書のようだ。ただしはっきり見えるのは、上下方向のは向こう半分、左右方向のが手前半分だ。これを全部見せるにはどんな光が必要か。右側からの横向きの光かな。注文どおりに太陽が動いてくれるかどうかは知らない無責任発言だが。
■4.R256「はなもも街道」:飯田IC〜妻籠宿の街道沿いに数千本?有り。
◆折角だからオマケ。見事な花街道。これは黒い幹の並びがいい。もう一枚よく似た写真があったが、比較するとよく分かる。文句なしでこちらの方がいい。勉強材料にどうぞ。






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■HN

■着信:2009.05.05
桜満開
■撮影場所:野洲市南桜
■(1)は午前11時ごろ、(2・3)は朝6時頃の撮影。
◆(1)4月の11時ごろというと結構太陽は高い。空気が澄んでいて青空も見事。メインの桜だけではなくて、奥の桜が点々と見えるのも面白い。山もくっきりと気持ちいい。いい写真だ。桜が植わっている土手から、一段低いところを道が通っている。その道へ下りたのがよかった。
 この場所は午前9時前後だと、完全な順光線になって絵が平面的になる。午後2時を回ると逆光気味になり桜が部分的に影になり、空の左側が白んでくる。11時前後がいちばんいいのかも知れない。
◆(2・3)これは朝の光。桜が赤味がかる。これは好き嫌いの問題だ。桜の色というと、(1)の白っぽい方がいいような気もする。
 ところで(2)の写真は絵のつくりがうまいね。1と3は、見て分かるように山が低く写る。これはさくら緑地の駐車場の近くから。それに対して2は山に対して左の方へ移動した。堤防が右下がりになってイメージが変わる。その性かどうか分からないが山がうんと高く見える。桜と山をもう少し離してもよかったか。上に高圧線が通っているから難しいところだけど。
 (3)は、1,2に比べると、絵も光線も中途半端だった。木の幹に当たる光がいいから、それをもっと強くもってくる手はあった。




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■MRT

■着信:2009.05.05
■撮影場所:花緑公園
■(1)八重桜-美を感じました。
◆ピントもよくしっかり撮れているのだが、光線がしんどかった。曇り空らしく、光が上から来て、ちょうど花が後からの光を受ける状態になった。天気がいいと地面からの照り返しで、柔らかい光が当たるところだったが、この場合はそれがなかった。残念。 
■(2)プラタナス-強さを感じました。
◆よく似たのが2点あったが、こちらがよかった。右から2本細い幹が主役とうまくバランスされている。これももう少し光が当たっていたら、もっとよくなっただろう。考えて撮ったのか、偶然なのか分からないが、右の細い幹の小、中のリズムがいい。これが逆(中、小)だったら、絵にはならなかった。
■(3)池のファンタジー-空想の世界に
◆オリジナルのコントラストが不足気味だった。左の写真は調整し直した。
 小さいサイズで見ていると気にならないが、拡大してみるとピントの中途半端さが気になってくる。浮いている草に合っているような気もするが、そうでないような気もする。撮影の時点でその確認は無視だろうが、少なくともどちらに合わすという意志は明確にしておいた方がいい。出来れば、浮き草と映っている木の像と2種類撮っておくとよい。ひょっとしたらわずかなカメラブレがあったのかも知れない。
 




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■HND

■着信:2009.00.00
■撮影場所:三上山山麓
■うらじろ:木々の間に群生する様は壮観でした。
◆この写真には2つの要素がある。1つはHNDさんがいうウラジロ。もう1つはその上に斜めに横切る明るい線。この2つを比べてみると、明るい線のほうが強い。だから、ウラジロを撮ろうとすれば、明るい線は捨てなければならないし、明るい線を撮るならば、ウラジロは少なくしなければならない。
 白い線は、言い換えれば、その中に立つ木々ということになる。そういう目で見ると、まっすぐ立つ杉の木の中で、微妙に歪んだ松の木に目がいく。近くで大きいものばかりが主役になるわけではないという例である。


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■ゆーさん

■着信:2009.05.07
■撮影場所:春日大社
■鑑真和上展を見に奈良に行ってきました。人人でうんざりでした。写真は、春日大社の藤の写真です。 ◆鑑真和上?。定年近くになって、やっと心を入れ替えたか。まあよろしよろし、せいだい精進して…。
 入江泰吉さんの写真でよく見るやつやというたら、泰吉さんがおこるわな。しかしこのベンガラ塗料にフジはよく映る。色の食い合わせがいいのかな。回廊の建物に正対したのがよかった。正対すると遠近感がなくなるのだが、ここはそれが必要な場所でもないし、これはこれで正解だろう。斜めに構えていたら、まとまらなかっただろうな。
 写真は奈良へ行かな撮れんものではないで。滋賀県でも撮れる。



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