デジカメ わいわい村
とれとれ作品集 NO.25

2009年02月・後半

も ど る



布施 MRT 森川 S.T HN MEGW F,K TN SKI SS

も ど る
■布施 誠

■着信:2009.02.04
■撮影場所:長野県茅野市
■1.寒天干し
■2.あと数日
■今年は、寒さが続かないため、生産にも日数がかかるようです。「あと数日」で手前と、奥で若干色の違いがわかりますが、奥はほぼ完成しているもので、手前はまだ数日かかるみたいです。
◆これは前回、浅間山と一緒に送られてきたもの。「あと数日」という題は、その時点での話である。 ということで、この写真も新聞報道写真として考えてみよう。
 まず、上の写真には「寒天干しは山に雪がある寒い時期に行われます」という文がつくのだろう。遠くに雪の山を入れたことは正解。これがないと寒い時期ということが分からない。中間の集落は自然に入ってきたのだが、これも周辺の状況説明になっている。その手前、横一線のコンクリート状?のものが、画面を上下に2分した。これは一考を要する。
 下の写真は、寒天干しを知らない人が見ても意味が分かるよう、出来るだけ広角で近寄って、細部を表現したい。そうすれば同時に広さも表現できるはず。


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■MRT

■着信:2009.02.15
■撮影場所:大津市
◆ポイントは水面の表情なのだろうが、左上の木が強い。これはきいた。それと水面の変化とで絵を作った。なかなかうまい手だ。特に左下あたり、印象派の絵、特にモネの手法を見る思いがする。いい写真だ。
 上部に連なる遠景の町並みは不要だろう。同時に右下のごちゃごちゃが処理できていたら、もっとよくなっただろう。
 


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■森川邦昭

■着信:2009.02.15
■撮影場所:水生植物公園 (草津市)
■1.2、温室に咲く花:直射日光がない温室の中の植物をどう表現するか。背景のみが頼りでした。
◆私は、この場所での撮影は経験はないが、いろいろな人が撮ってくる作品を見せてもらう機会は多い。森川さんのいうように、強い直射日光はあまりなく、穏やかな光線のようだ。そういう意味で、ポイントはバックの処理ということになる。ところがそれが簡単にはいかない。望遠レンズで狭いバックに花を収めてといきたいところだが、室内のことだから距離はとれないし、三脚も使えないだろうから、結局はこのような植物園での状況説明的な写真になってしまうのだろう。仕方がないことなのだろう。
■3.水滴の芸術:温室内の池で水滴が作る面白い形を収めました。
◆これは面白い。温室の屋根の線が邪魔にになるが、それは仕方ないとして、中央付近にダイヤモンドのようにちかっと光る点がある。円形の波の中心かとも見えるが、これが写った事情はよく分からない。温室の屋根の構造体から、太陽がほんの少し見えているのかとも思うが・・・。いずれにしてもこの点があることで、絵が生きた。次のS.Tさんの「櫛目」にも、これによく似た白点が目につくのだが、こういうものが意外とポイントになる。その添景が、人物や動物の目にチカット見えるキャッチライトだ。


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■S.T

■着信:2009.02.15
■撮影場所:奈良、飛鳥路:建国記念の日に行われる毎日放送主催の「遷都前夜・藤原京ラジオウォ−ク」に参加、
■1. 櫛目:敷砂の陰影
◆細かい砂目が見える。その砂に写った影がポイントなのだろう。それに対して、非常に小さいものだけれども、白い石かな?、写真を拡大してみると、小さな白い点が一つ見える。これが意外ときいている。それがきいて何の意味もないのだが、それが一つあることで、画面全体のイメージが変わってくる。どう変わったのかといわれると私も分からないが、少なくともその点に目がいくことはたしか。ワケが分からん話しになった。 
■2.水滴花:里山で肉眼では前夜の雨が光輝いていましたが写真では?
◆雨上がりの水滴か。もう一枚類似の写真があったが、葉っぱが残っているということでこちらを選んだ。雨上がりの山里の雰囲気がよく出ている。細かいことだが一箇所だけ気になる点がある。一番下の細い枝。きらっと光って枝の中では一番強い。これが向こうの枯れ草の線と重なった。あとほんのわずかカメラを下げると解決できた。
■3.神武天皇陵
◆これは私の趣味で選択した。もちろん神武天皇の崇拝者でもなんでもないのだが、戦争中の小学校で、神武東征の話を聞いた。そのとき弓に止まったヤタガラス。写真では石標の上に太陽があるのだが、そのゴーストが弓に止まった金のトビのイメージにつながる。ゴーストも使いようだという例である。




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■HN

■着信:2009.02.17
■撮影場所:栗東市森遊館
■金勝山からの景色
◆森遊館からの眺め。この場所自体が、三上山とほぼ同じ高さにあるのだから眺望は抜群。もっと見通しがいいと琵琶湖から湖北の山まで見えるのだが、このときはそこまでの視界はなかったようだ。松が植わっており、一般的に撮れば、2.3のような風景になる。
◆1はレンズを伸ばして松の木の間から狙ったのだろう。細い枝が前景として入っているのだが、ちょっと役不足というところ。やっぱりもうちょっとかちっとしたものがほしい。となると、やっぱりここでは松の木しかないか。細かいことだが、この写真は若干右上がりになった。人工建造物がないと少しぐらいの傾きは気にはならないのだが、この場合は、木の枝と重なって白い煙突が見える。これが明らかに左へ傾いている。やっぱり気になる。
◆2.3は一見同じような写真だが、雰囲気は若干異なる。というのは、2は松が少なく、上の空が多い。3は、それとは逆に上に松の葉が多く、その下に雲が見える。眺望ということを重点としたら、2の方が意味がある。手前に細い枝をあしらっているのだが、これはまあ愛嬌のうち、ないと考えても大きな違いは生じない。ということで、2については、もう少しカメラを上に向けて青空を大きくした方が、より開放感が生まれただろう。
 3もうまいところへ三上山をおいている。しかし上が葉っぱで重く、露出の上からも2に軍配が上がる。

 




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■MEGW

■着信:2009.02.17
■撮影場所:大津市雄琴港
■1.「静寂」 霧に包まれた太陽がやさしく港を照らす静かな雰囲気を!
■2.「夜明け」 山のかなたの光線をアップで明け空の雲とのコントラストを!
■3.「日の出」 停泊船をポイントにする。
◆この場所の最大の問題点は、沖の防波堤。どうしてもこれが邪魔になる。たとえば2など、防波堤がなかったら、すかっとしたいい絵になる。1と3は防波堤を水平線と見なせば、まあ何とか辛抱できる。そういう意味で、この場所で狙う場合は、長いレンズはダメ、広角がスタンダードということになる。
 そういう前提で見ると、1と3は、一応成功と考えられる。ただし、手前に何を持って来るかが、勝負の分かれ目になろう。今の場合は、どちらも停泊中の船を持ってきた。いずれの場合も黒くつぶれるから、その大きさが問題。レンズが広角だから、手前のものは大きく写る。この場合はどちらも若干大きすぎた。
 2はヨットの大小、山の大小、防波堤さえなければいい構図なのだが、やっぱり望遠だとこれが邪魔になる。長いレンズの場合は、ここからでは無理だ。「山のかなたの光線をアップで」ということはよく分かる。もし防波堤とは無関係の場所でなら、いい撮影条件だっらだろう。日の出前の光はうまくキャッチできている。
 




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■F,K

■着信:2009.02.19
■撮影場所;堅田港
■2/16,久し振りの雪の朝、完全防寒姿で家を出るころ、降っていた雪も止み、束の間の晴れ間に撮れた写真です。
■題名;雪水の晴れ間
◆1.手前にヨシがあって、向こうに三上山。絵の条件としては、最低限満足できるところ。今の場合右上に木の枝を入れた。なくてもいいような気もするが、別にあってはいけないということもなさそう。それよりも三上山の左上に上からぶら下がっているミノムシ様のもの、これは邪魔だ。手を伸ばしてとれる場所でもなさそうなので、敬遠する以外に方法はない。ちょっとカメラを下げればはずせた。
 構図はこれでいいとして、あとは光線。たとえばヨシに夕方の赤い光が斜めから当たるころ。そういう条件を見計らって行って見る。
◆2.湖岸の樹木の力強さ。これは出来るだけ重なりを避けて、木の形を生かす。それとこの場合は水平線の位置。これはほとんど立ったままの位置だと思うが、しゃがむなりして、水平線を下げると写真が変わる。


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■TN

■着信:2009.02.19
■撮影場所:大津市瀬田川
■題名:春の気配
■この日は3月の陽気で空も青く澄んで気持ちのよい日でした。山の木々の隙間から瀬田川を狙ってみました。
◆瀬田川の水面の美しさ。そこでボートの練習風景が見える。そこへなぜこの木を重ねたのかが、よく分からない。ボートの風景を生かす前景を探すことがポイントだろう。形も色も出来るだけシンプルなものがベスト。この前景はボートを喰ってしまった。


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■SKI

■着信:2009.02.22
■撮影場所:大津市石山寺
■1.輝(甘露の滝):松にあたる陽に、一本一本の葉が輝いて綺麗と感じました。
◆なるほど、松の葉が輝いていいる。いわれてみればその通りなのだが、その文章を読むまでは、右下の黄色の葉っぱと左上のゴーストに目がいった。黄色の葉と松の木との間のツツジかな?、丸くポコポコとしているの、これも目立つ。松の葉と滝とで画面を整理したら、いい写真になるだろう。ゴーストは今の場合アクセントになっているのだが、松を喰ってしまうからしんどいところだ。
■2.影:木に陽があたり、それによる影が可愛いと思った。
◆うん、いうていることはよく分かる。特に右下の影のところだろう。しかしこれも主役を喰うヤツがそばにいる。左側の光った岩、こいつが強い。これを何とかしたらいい写真になる。ものはためし、ここ見てね。
 この影がいいことに気がついていながら、よけいな岩を入れてしまった。松の葉っぱがいいと分かっていながら、よけいな黄色い葉っぱを入れた。おなじやね。いいものを探し出す目は身に付いてきたのだから、出来るだけ邪魔者を入れないように気をつければいい。
■3.早春:春を感じさせる花が咲き始めるとうれしくなります。花びらに柔らかな影が映り、やさしい雰囲気を感じました。
◆花のまわりにつぼみをあしらって、いい絵になった。花の色もいい。ここまではいいのだが、右下の斜めの直線、これがきつかった。こういう場合の直線は絵を壊してしまうおそれがあるから注意したい。
 細かいことをいえば、つぼみが、3つのうち2つまでが花にくっついた。出来れば一つだけは離しておきたかった。この場合、ファインダー内で、ここまで見極めるのは容易でない。ファインダーを覗く前に、肉眼で対象物をよく見る。目の位置を動かしながら、ここぞという位置を探し出す。そこへカメラを持っていく。カメラを動かしながら、絵を作ることは極力避ける。




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■SS

■着信:2009.02.24
■撮影場所:希望ヶ丘
■希望ヶ丘
■1.曙
◆丘に立つ一本の木。日の出前、東の空が明るい。空の色は日によって千変万化。この日の色は、どちらかといえばおとなしい色である。朝の空は、日の出の40〜30分前に一度きれいに焼ける。その後すこしおとなしくなって日の出になる。よく分からないが、これは日の出の10分前ぐらいじゃないか。
 写真としては、こういう場合下の黒くつぶれた面の量が勝負を決める。今の場合はちょっと重たいか。あとわずか少なくした方がいいだろう。
■2.曙光
◆日が昇ってきた。カメラの位置は変わっている。木の根っこの盛り土が手前に来て、木の幹は向こうの斜面と交わっている。その変化がいい。これはもう少し手前まで見えた方がよかったか。盛り土の影が手前で切れている。
 太陽が目で見てまぶしいときは、木に近づいてワイドで狙うとよい。このときはこれで正解。場合によって、目で見てまぶしくない太陽が昇ることがある。その場合は広角で撮れば、どこに太陽があるのか分からない、そんな写真になる。その場合は、出来るだけ木から離れて(バックして)、長いレンズで狙う。そうすると太陽が大きく写る。目で見てまぶしいときにこれをやると、ゴーストだらけで収拾がつかないことになる。
 ただし、まぶしいかまぶしくないかは、太陽が出てみなければ分からない。顔を見てからレンズを交換している暇はない。ましてやバックしろといわれても、走っている間に太陽は動く。太陽が昇る前にあたりの空気から予測するしか手はない。もし違えば、スンマセンと謝るだけ。
■3.雪景:雪に降り込められていたのですが、写真では降っているように見えません。
◆一面雪野原の中の一本の木。いやはやご苦労さんです。雪が写っていないということだが、白い世界に白い雪で見えないだけ。実は写っているのです。幹の黒いところをよく見ると雪が横切っているのが見える。その部分だけをアップすれば雪は写る。もっと暗くなれば、フラッシュをたく手もある。カメラの近い雪が写る。この場合注意しなければいけないのは、カメラのピントを手動にしておくこと。オートにしておくと近くの雪にピントを合わせてしまう。難儀やね、今のカメラは。





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