デジカメ わいわい村
とれとれ作品集 NO.22

2009年01月・前半

も ど る



森川 HN 布施 TNK MRT MYST NSKT S.T m.m SKI

も ど る
■森川邦昭

■着信:2008.12.31
■撮影場所:高島市朽木の「おにゅう峠」
■初めて体験する目標(雲海)をどれだけ表現できるかが楽しみでした。
■状況:条件は申し分なかったです。晴れており、しっかりと雲(霧)がでていました。ただ、あと1時間早ければと後悔しました。雲(霧)が上昇を始めており谷を埋め尽くす、動かない雲海には現地への到着が遅かったです。
■1.霧の中の風景:峠までの霧の中で撮影。          ◆ガスと杉木立がマッチして、山の雰囲気がよく出ている。現場の状況が分からないので、確たることはいえないが、おそらく肉眼での感じはもっと明るかったのではないだろうか。2は私のイメージで濃度調整をしたもの。現場を知らない第三者が見た場合、これぐらいが一番見やすいだろう。山のガスに限らず、全般に画面を覆う霧は、写真になると、どーんと重くなる。適当に+補正をしておくとよい。
 手前の枯れ木が前景としてきいているが、奥の杉の木と喧嘩をしかかっているので(喧嘩をしているわけではないが、何となく組み合わせが窮屈)、枯れ木を少し左へ、杉の木を右へ寄せるとバランスがよくなる。(木自体は右向きの方向性を持っているので、左へ置いた方がいいだろう)。
■3.立ち昇る霧雲1:峠近くから望遠レンズで。
■4.立ち昇る霧雲2:同上
◆これは補正後のデータか、生のデータかよく分からない。暗い部分が多いので、霧が明るく写ったのかなとも思うが、ひょっとしたらコントラストを上げたような雰囲気も感じられる。いずれにしても、霧の雰囲気はよく出ている。そういう意味で成功。
 絵としては、3の前景の木が大きく存在感が強い。構図としては面白いのだが、この場合は、霧から主役を奪ってしまった感がある。場所的に自由がきくとは思われないが、もし可能ならば、この木は右端へ置いて、左は霧に任せた方が安定したように思う。
 4も、真ん中の尾根の表情が好い。もしレンズに余裕があるならば、それだけで絵を作ってもよかっただろう。この場合は手前の横一列の黒い木が目立ってしまった。
 真ん中の尾根を望遠で狙った場合、遠近感は濃淡だけで表されることになる。出発前に、そのような作例を見て、イメージをインプットしておくのも大事な作業。


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■HN

■着信:2008.01.03
■撮影場所:野洲市小南
◆送られてきた写真をチラと見たとき、今はやりの「なばなの里」かなと思った。撮影場所を見ると、どうもそうではないらしい。HNさん、わざわざ小南まで見に行ったのかな。寒いのにご苦労さんでした。これ個人の家だろうな。それにしても凄いな。
 1と2は、撮影距離を変えたのか、レンズをズームしたのか、区別がつかない。多分ズームアップだろう。昔だったら、間違いなく撮影距離の変化だったのだが。便利な時代になった。
 場所的にも構図的にもほとんど一緒だが、この場合は2かな。なぜなら、1は上半分が空きすぎているから・・・。何も空いていたらいかんというわけじゃないのだが、空けるためには空ける意味をしっかりさしておく必要がある。この場合は、何となく空いてしまったという感じ。
 そう考えて3を見ると、これはもっと空いているじゃないかと言うことになる。しかしこの場合はこれでバランスが取れている。上下も空いているし、左右も空いている。絵として一番安定しているのは3だといえる。
 色調的にもこれが一番よかった。1と2は、黒にしまりがなかったので、コントラストを上げてちょっと修正しておいた。3は黒がしっかりとしまっていた。
 しかし、多分個人の家だと思うが、これだけデコレーションをやろうとすると大変だ。飾り付けも大変だが、はずすときどうるんやろ。




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■布施 誠

■着信:2008.10.16
■石仏:40数年ぶりに訪れました。大覚寺の石仏、周辺が整備されていて当時を再現することは不可能でした。「私学展」で酷評されたリベンジをしたかったのですが。白黒に変換。
◆へー、私学展でねー。誰がどんな酷評をしたのか知らんが、旧い話しや。
 信州から出てきて京都の石仏を撮ろうというのだから、仕方ない話しだが、これはけったいな光線だ。
行ったときがこの光線だからしかたがない。近くのものなら、また別の時間に出直しがきくのだが、遠方から来た場合はそれがきかない。無理を承知で撮ることになる。「行ったとき写真」の難しさ。
 この光線だったら、顔だけアップする。それも正面からではなしに、右からかな。ちょっと長目のレンズで、光っている面が線になるような角度を狙って。
■落ち葉:集められた落ち葉をアップ。
◆面白い写真だ。逆遠近法を見せられているような。それにしてもすごい量だ。いつも落ち葉を見ると、生命体のすごさを感じる。春にはこれだけの量を地下からくみ上げ、秋には再び地に返していくのだから。そういうことが表現できる題がつくといいのだがな。一言では無理で、「題」と「サブタイトル」ということになるだろう。
■西本願寺阿弥陀堂前:初詣でにぎわう観光寺院と異なり参拝の人もまばらな境内に美しくはきあつめられている銀杏の落ち葉と阿弥陀堂の伽藍。合掌。
◆そういういみではこれは分かりやすい。石の柵が手前と向こうとを分けてるのだが、多分本職のカメラマンなら、脚立の上から撮るだろうな。それにしても葉っぱがおとなしく柵の中だけにとどまっているのが不思議やね。左端の傘がきいている。




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■TNK

■着信:2009.xx.xx
◆タンポポの種子か胞子か。呼び方が分からない。暗いバックの中で、特に右を上にした斜め方向の線だけが光ったいる。光の反射加減でよく起こる現象だが、それがいい具合に斜めになったのがよかった。これが縦だとか横だとかになるとシンドイのだが。右端に見える鳥のくちばしみたいなのはなにかな。意外と気になる。


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■MRT

■着信:2009.xx.xx
■トサミズキのあそび。
◆何が遊びかわかりにくいが、黄色い丸い葉っぱが、散らばっているところかな。面白い構図だ。葉っぱがアワか風船かのように水の中から浮き上がってくるような。右端のちょっと色の濃いのが主役だと思うが、これがもう少し左へよってもよかったかな。見ているうちに脳裏に残ってくる写真である。なかなか面白い味がある。
■紅葉
◆紅葉一色でありながら、アップを手前に持ってきて成功した。紅葉の中の紅葉ここにありというところ。バックの紅葉が影になっているところへ、光を受けた葉っぱを持ってきて成功した。
 同じ手前のグループで、左下でごちゃごちゃしたのがあるが、これをカットするなりして整理したらもっとよかっただろう。いい写真だ。


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■MYST

■着信:2009.xx.xx
■夏の終わり
◆原版はもう少しうすい色だった。手前に大きな花を持ってきて、広角をうまく使っている。もう少し上が出たらもっと遠近感が出ただろう。しかしそれをやるとよけいなものが入ってくるのかな。いい写真である。一番手前の花は、花だけではなしに涸れた葉っぱがあってもよかったか。
■鈴なり
■これは正直な構図。カメラがフラッシュを勝手にたいたらしい。手前の大きいリンゴの正面が薄く光っている。その結果、陰影に乏しい光になった。最近のカメラは、オートで任せっぱなしにしておくと、ストロボを乱発するおそれがある。要注意。
 シャッター優先、絞り優先、プログラムモードにしておけば、指示しなければストロボはとばさないはず。
■秋風
◆白い花と薄いブルーのバック。これはいいね。清潔感がある。白い花は、暗いバックに持っていきたくなるのだが、あえて逆手を使った。それが成功した。手前に大きく前ボケを作ったのも面白い。左下の雄しべか雌しべか、黄色いぼけは賛否が分かれるところ。ここでは一つのポイントとしてよしとしよう。
 




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■NSKT

■着信:2008.01.07
■撮影場所:湖西
■1.出発
◆いつかも一度出してもらったかな、ヘラサギ。しかし不思議なくちばしだ。新幹線でこんな顔をした車両があるけれど、まさか流体力学の理論と一致するわけではないだろうな。
 さて、いざ出発。羽に一番力が入っているところ。その雰囲気がよく出ている。光も真横から来ていて、立体感もうまく出ている。私自身鳥を撮ることなど皆無だが、門前の小僧何とかやらで、NSKTさんの写真を見せてもらっている間にそういうことが分かってきた。NSKTさんは私なんかより遙かにたくさんの情報があるのだろう。それが写真のレベルアップにつながる。
■2.飛び立つ
◆飛び立ち成功。ちょっと力が抜けたところか。
 この3枚、連射ものだと思うが、1枚目はトリミングしたのだろうか、それとも1枚目だけアップしていて、レンズを広げたのか。
■3.門出
◆そういう目で見てみると3枚ともレンズの長さが違う。ここまでの細かいズーミングは無理だろうから、多分トリミングによるものだろう。2.3ともにいえることだけれども、顔の部分はしっかり止まっていて、羽の先はぶれている。なかなか憎い。

 トータルとしてみると、羽の形、水のしぶき、やっぱり1が一番迫力がある。これだけで立派な作品になっている。




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■S.T

■着信:2008.01.08
■撮影場所:清水港 (エスパルスドリームフェリー)
■目的:諺にあやかり何れも霊峰富士狙い。
■1.港内クルーズ1
■2.港内クルーズ2
■3.港内クルーズ3
■4.係留船(北斎式)
◆多分、1〜3は港内で船に乗っての撮影ということだろう。4も含めて、全部富士山がポイントである。
 港内をかなり動いているらしいが、富士山の大きさはほとんど変わらない。時間の経過によって、若干雲に動きがある程度である。3.4が少し大きく見えるが、多分レンズを少し伸ばしたことによるのだろう。富士山に近づいたから大きく写ったということではないはず。(富士山までの距離に比べたら、港内の移動距離はたかが知れている)。
 ということで、結局手前に何を置いて絵を作るかということだけが問題になる。
 そういう意味で考えてみると、4が一番面白い。北斎式の意味が分からないが(船が北斎式なのか。だとすれば北斎式とは何を意味するのか。それとも写真が北斎式なのか)、この写真が一番北斎の絵に似ている。すこし船が強すぎて富士山が喰われている感じはするが。言い換えれば、船が富士山を喰うほど強いと言うこと。
 1〜3の中だけでいえば、2は、港の広さは出ているが、写真としての力は弱い。3は、防波堤が壁の作用をして、奥行き感に欠ける。引き算をして、残るのは1か。港の広さも、奥行きも、一番バランスが取れている。しかし優等生的で、4ほどのパンチ力はない。

 *4は、送られてきたデータが暗かったので、若干調整をした。富士山は明るくなったが、同時に空も同じように明るくなり、結果として富士山が目立ちにくくなった。撮影の時点で富士山がもっと目立つ状況なら、この絵はもっと面白くなっただろう。






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■m.m

■着信:2008.01.10
■撮影場所:大津市茶が崎
◆1.琵琶湖の日の出前。上空の雲が見事に焼けた。肉眼で見ていると見事な風景だが、いざ写真に撮ってみると、こんなんだったかな?と思う。m.mさんはおそらくそんな気持ちだろう。撮りだした最初のころはこれで満足できたが、馴れてくると物足りなくなってくる。さあこれからどうするか。
 写真を拡大してじっと見てみると、どこか、何か物足りない。特にこの場合、高い場所から、空を主体に撮っているから、琵琶湖そのものは、遙か沖合から向こうが写っているだけで、手前は写っていない。風景にいわゆる近景がない。全部遠景だけで構成されている。これが物足りない最大の原因。たとえば、S.Tさんの2のように、目の前10mぐらいのところにカモメでも飛んでおれば、これは決まる。しかし、そんなチャンスは簡単には来ない。じゃ、どうしたらいいの?。ボクにも分からない。
◆2.これは湖岸へ下りた。1に比べて最大の違いはカメラを下へ向けたこと。これによって、手前の波が大きく写った。1では絶対に写らない波である。これには写っていないけれども、手前に杭があればそれは写る。ヨットがあっても写る。桟橋も写る。手前の浜に花が咲いていても写る。これは考え方によっていくらでもバリエーションが生まれる。
◆ということで3枚目の写真、これはいままでのm.mさんにはなかった写真。このときはタイミングが悪くて、空が飛んでしまったが、これは条件を変えれば、何とでもなる。これだけの材料があればいくらでも絵は作れる。さあ、一つの変換点にさしかかった。
 桟橋の上で夢中にならないように。くれぐれもご注意を。




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■SKI

■着信:2008.01.11
■雪景色3題。
■撮影場所:守山市。
■撮影時刻がお昼になってしまいました。山並み全体に陽が当たり、陰の部分がありません。やはり、午前の撮影でないと・・・。
 太陽光線については、何度も反省もしているのに、なかなか自分のものになりません。空模様と撮影時間帯を考慮すれば良い事なに。
◆そのとおり、太陽光線をいかに読むか、いかに自分のものにするか、これで勝負が決まる。・・・のだが、雪の比良山は、午前中でもOKとは行かない。朝から昼過ぎまで、真正面から日が照る。難儀な山やね。この場所から見て、太陽が左手へ回るのが、2時半頃からか。
 1.は冬型気圧配置独特の雲が出ているから、山を撮るとしたら邪魔だった。構図としては、m.mさんの1と同じことがいえる。手前に何か見えているのだが、これは近景とはいえない。結果として、近景のない写真になった。S.Tさんの2もほぼこれに近いのだが、これはカモメが一羽近くを飛んでいる。これに助けられた。
 1にくらべると、2.3は近景に木が入って来た。だいぶよくなった。
 3は、2と同じ場所から、2の右の木をズームでひいた。これはズボラ。中央の木に近づいてしっかり絵を作れば、いい写真になった。ただし、その場合は、木が主になって、比良山は従になる。(木が大きくなって、山が小さくなる)。自分が動くことで、絵が変わる。足大事にしてや。





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