諏訪湖氷結 FS
「とにかく寒い。連日氷点下15度を示す茅野の町。今年は諏訪湖も全面結氷、ただ以前より結氷の時期が少し遅いので御神渡りが発生するか微妙で数日真冬日が続けば出来るとのことです。」とコメントがついていた。
FS氏から、「信州茅野だより」と題して、ときどき送られてくる写真を、私が勝手に予告編に流用した。「諏訪湖氷結」という題も私が付けた。あしからず。FSさん、モルモットにしてごめんなさい。
上の2枚は、ワイド気味のレンズで撮っている。上が日の出前、下は太陽が山際から離れるところ。上は空の反射を映して、下は太陽の光でそれぞれ湖面が凍っていることは分かる。ところがこの2枚とも、空のきれいさに心が引かれていたと見えて、湖面より空の方が広く写っている。
添えられた文章から見て、ねらいは湖面の氷結にあったのだから、カメラをもっと下へ向けて、氷結そのものをアップした方がよかっただろう。
さて3枚目。これは時間的には上2枚より先に撮ったのかも知れないが、富士山がはっきり見えている。ということでレンズを長くした。こうなってくると、湖面の氷結より富士山の方へ目がいってしまう。ズームレンズが使えるようになって、撮影中に簡単にレンズの長さを換えがちだが、これをうっかりやると、撮影意図まで変わってしまう。
湖面の氷結を狙うのだとすれば、富士山はご遠慮いただいた方がよさそうである。
と、ここまで書いて、「木曽街道六十九次」のなかに、よく似た絵があったことを思い出した。英泉の絵だが、塩尻峠あたりから俯瞰した構図である。湖面を行く人や馬が異様に大きいのは絵画ならではの表現だが、写真に撮れば、いるのかどうか分からないぐらいにしか写らないだろう。
さて、この絵の主役は何か。やっぱり富士山か。絵の空の部分に文字を入れなければならないから、それが広くなっているが、いまの写真なら、空がこれだけ広いとちょっとシンドイだろう。
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