このＣＤ−ＲＯＭは、私の２冊目の写真集「近江富士百景」（１９９４年１０月発行）をベースとして再編集したものです。収録した写真の中で、最も古いものが１９９７年１０月、新しいものが１９９３年５月の撮影です。その間、約１５年の歳月を費やしていますが、２００２年の現在からすれば、最も古いものは、撮影後約２５年を経過していることになります。
撮影した時点では、純粋にただ風景だけを追っかけたものですが、今となっては、それが三上山周辺の風景変遷の記録にもなっています。そんなことで、書籍版には掲載できなかった撮影地点の地図を、新たに掲載することとしました。
ところが実際にその作業に入ってみると、撮影時の記憶があやふやなものが多く、当時の撮影地点を再踏査することになりました。その結果、旧撮影現場のその後の想像を絶する変化、それに伴う記憶の消失等、人間の記憶がいかに曖昧なものかを思い知らされることになりました。また、書籍版編集に当たって、その時点の記憶だけで書いた解説文の誤りも、今回新たに何カ所か発見されました。自分の写真を自分で編集する、すべて分かっているという思い上がり、これがいかに恐ろしいものであることか、反省の念を新たにしております。
このＣＤ−ＲＯＭの画像データは、撮影当初からずっと使い続けてきたMAMIYA
RB67-ProSによって撮影した６×７判ポジフィルムを原板として、デジタル化したものです。
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