三上山物語・U

毎月1日、11日、21日発行


2014 年 09 月/011121


一覧表/目次
■091  発行:20140901


写真拡大

■消えたビル補遺
撮影場所:野洲市野洲
撮 影 日:2014.08.18
  野洲川左岸、中山道野洲川橋下流。野洲市市街地の対岸に当たる。このあたり野洲川左岸は栗東市か守山市というのが常識であるが、この野洲川橋から1つ下流の近江富士大橋までは、どういうわけか左岸も野洲市ということになっている。
 見えているアーチ橋は水道の送水管、わかりにくいがその奥に野洲川橋という構図である(橋脚が2種類見える。白が水道橋、黒が中山道橋)。実はこの写真、8月半ばに撮ったもので「ビルが消えた」の補遺編といったところである。空の様子が何となく秋っぽくいつもの夏空とは異なる。これを書いているいまも、TVが「上空の寒気の影響で…」と、北海道石狩地方への特別警報発表を報じている。
 話が横へそれた。対岸に見える赤い重機が「消えたビル」があったところ。こうしてみるとビルの有無にかかわらず、その気になれば絵になるところである。にもかかわらずこの構図の写真はほとんどない。今考えるとこの2つの橋(野洲川橋・近江富士大橋)の間はビルがあってダメだと決め込んでいたように思う。堤防上の道路で、車の離合ぎりぎり、歩道なし。この悪条件が重なっていることにもよるが。





一覧表/目次
■092  発行:20140911


写真拡大

■2本の川
撮影場所: 守山市播磨田町
撮 影 日:2014.08.27
 琵琶湖大橋取付道路、播磨田町北交差点の東角にメディカルツインという双子ビルが建っている。読んで字の通り2棟の診療施設である。琵琶湖大橋から国道8号へ向かって走るとき、特に印象が強く周辺のランドマークになっている。しかし、今日はそのビルが主役ではなく、そのビルの両側を流れる川の話である。
 メディカルツインから交差点を挟んで反対側から見るとこんな風景が見える。左側の建物がメディカルツインの西棟である。このように至近距離に建物が建つ市街地で、遠くの山が見通せるには何か地形的に意味があるはず。三上山に向かう直線上に建物が建たない条件、そこが道路であるか川であるかということである。
 地図を見るとメディカルツインの両側を細い川が流れている。標題の写真は、三上山に向かって右側の川で、メディカルツインの駐車場から撮ったものである。奥に見える森は河西ニュータウンの鳩の公園から八田神社あたりかと思われる。わたしも一応神さんの端くれということでして、ハイ。
 さてもう1本の川である。いまから30数年前、河西ニュータウンの造成工事が始まったころのこと。メディカルツインはまだ一棟ではなかったか。冬の朝、琵琶湖から帰ってくるとき、朝日に照らされた川面がきれいだった。きょう撮ろう、あすは撮ろうと一日延ばしにしている間に川上に住宅が建ってしまった。苦い思い出の川である。





一覧表/目次
■093  発行:20140921


写真拡大

■清澄な日
撮影場所:野洲市井口
撮 影 日:2014.09.14
 一年に何回あるかというほどの清澄な日。旧野洲川北流道路、サッカー場の近くである。道路が走っているのが野洲市域、右のフェンスの外に旧北流跡の水路が1本、それが市境になっており、その向こうは守山市。フェンスの切れ目から外へ出れば、こんな風景が続いている。信号も少なく走りやすい道路なのにクルマはほとんど走っていない。当然のことながら、人など歩いているのは見たこともない。
 道は忠実に流れのあとをたどっており、終始穏やかなカーブに終始する。とはいえ、車でこのカーブであって、これが堤防一杯の水の流れと考えると、のんびりしたことを言える状態ではなかったろう。





このページのトップへ 一覧表/目次