三上山物語・U

毎月1日、11日、21日発行
 

2014 年 05 月/011121


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■079  発行:20140501


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■ナノハナ
 撮影場所:湖南市出庭 (地図)
 撮 影 日:2014.04.23
 前回、家棟川堤防のナノハナを取り上げたが、今年はナノハナの当たり年らしく、国道8号野洲川大橋から見ると上流側も下流側も黄色でいっぱいだった。で、とりあえず正面塚の堤防上に車を置いてと、出かけてみると河川敷のグランドゴルフ場が大入り満員。何かの大会があるようなムードで、駐車場からあふれた車が河川敷まではみ出している。これはかなわん、人数を見ただけでも怖気づいてしまう。逃げて帰ろうかとも思ったが、その中にまぎれこんでしまうのも一案かと河川敷へ下る。
 流れが蛇行して、グランドゴルフ場ギリギリのところまで来たところで、小さな塊を前景に。ゴルフ場の賑わいとは別の、意外と静かな写真になった。




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■080  発行:20140511


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■岬めぐり
 撮影場所:近江八幡市長命寺町 (地図)
 撮 影 日:2014.02.06
 近江八幡市長命寺から宮ガ浜国民休暇村に通じる道。私は勝手に「岬めぐりの道」と呼んでいる。長命寺港からすぐの岬から800mほどの間は地形的にはずっと三上山が見える。実際には木が大きくその間から垣間見るわけだが、とにかく見える。4月13日に見てもらった定点観測の位置などもその間にある。しかしそのあと道が右へ曲がりだすと山影へ隠れて見えなくなる。
 もう三上山ともお別れだとあきらめてしまうのだが、念入りにチェックしていくとさらに700m(最初の岬から1,5Kmほど)ほど進んだところでもう一か所、小さ岬を曲がるところで見える場所がある。もちろん、クルマは国民休暇村に向かっているわけで、前を見ていたのでは見えない。というと、ああそうか休暇村からの帰り(逆向き)なら見えるのだろう。誰しもがそう考える。しかし、それでも見えない。日本の車は左側通行、山側を小さく曲がるわけで、それでは見えない。要するにどちらへ向かっていようと、そこで車を降りて岬の先端(道路から4,5m)まで行かなければ見えない。
 ずぼらしていては場所探しはできないという見本のような場所だが、実はこの場所を探してきたのは、何年か前に亡くなった岡敬一さんだった。岡さんの作品(2004年撮影・『近江富士まんだら』所載)をどうぞ。
 標題の写真と岡さんの作品とを比べると、標題(私)の写真がより右(湖側へ)へ出ていることがわかる。『近江富士まんだら』編集の時点で、現場へ確かめに行ったが、岡さんの写真は道路と同じ高さから撮られていた。(湖側へ下ることは不可能だった)。その後崖崩れがあったのだろう。いま、その場所からは湖へ下る踏み跡がついている。




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■081  発行:20140521


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■草津川
 撮影場所:草津市青地町
 撮 影 日:2014.05.02
 草津市と栗東市の境に一辺が新幹線、一辺が草津川、他の二辺が金勝川に囲まれた長方形の土地がある。長辺が約900m、短辺が約600mであるが、いわば万里の長城に囲まれたようなもの。その中へ入り込むには全くの偶然による迷い込みか、それともそこそこの土地勘があるかのどちらかだったはず。かく申す私も30数年に及ぶ三上山撮影でかなりの土地勘は持っていたつもりだったが、この3月までは未踏の土地だった。
 この写真がその長方形の土地だが、この画面の奥と左外が金勝川、後ろが草津川、右外が新幹線ということになる。この土地の万里の長城に風穴を開ける形で、草津駅から一直線の道路(前方を横切る道路)が突っ込んできた。大きく変化するのは時間の問題である。
 さて、ここはその長方形の西の端。草津川と金勝川との合流地点である。長方形の土地を訪ねた時、偶然に発見した風景である。北東側から金勝川が、南東側から草津川が流れ込み草津川となって琵琶湖へそそぐ、その合流点である。上の写真でいうと車が渡っている橋が金勝川に架かる橋、草津川は画面右側から流れ込んでくる。
 金勝川は昨年秋の台風でここより少し上流で大きな被害を受け、現在、改修工事中である。上の写真で河床に土砂が見えるのはその名残である。一方、草津川は私が知る範囲ではそこまでの被害はなかったらしい。合流直前の両者の表情が対照的である。草津川はナノハナが真っ盛り、一方金勝川は荒れた河床が丸見えである。もう1枚、金勝川右岸から合流地点鼻先を見たところ。向こう側、日が当たっているのが草津川。




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