三上山物語・U

毎月1日、11日、21日発行
 

2014 年 04 月/011121


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■076  発行:20140401


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■地球の森最北部3
 撮影場所:守山市今浜町 (地図)
 撮 影 日:2014.03.09

 前回と前々回、地球の森の最北部として、守山市今浜町から見たところを取り上げたが、実はもう一つ北の本当の意味での最北部が残っていた。琵琶湖大橋取り付け道路・国道477号「水保町中野」交差点からやって来て、旧南流の右岸を走る県道323号に合する道路がある。この道路が地球の森を横断する形になるが、前回取り上げたのはその上流側(南側)、今回はその下流側(北側)、本当の意味での最北部ということになる。
 上の写真は旧南流の外側に位置する阿弥陀寺の前から三上山を見た所である。見てわかるようにコーンが並べられていてまだ工事中である。真ん中の木の右側に、斜面を登っていく軽トラが見える。旧右岸跡道路である。
 実はこの場所は、一昨年(2012年)夏、「野洲川南北両流跡探索」で歩いている。この時には南流跡に樹木が生い茂り三上山はおろか一切の視界はさえぎられていた。(横断道路から南流左岸跡道路を下流に向いてを見たところ。車は横断道路を水保町中野交差点へ向かっている。左の森が皇太神社、その向こうに阿弥陀寺がある。右の森は旧南流河床林。2012年7月撮影)。
 横断道路から下流に向かってみた現在の様子(写真A)である。右下に見える2枚のコンクリートパネルは、2012年夏、ここへ来たときに2羽のカモが休んでいたところだった。相手も驚いてすぐに逃げ出した。あわててシャッターを切ったら、見事に手前のフェンスにあっていた。そんな思い出のあるところだが、カモが逃げて行った先にはアオサギが例によって身じろぎひとつせずに立っていた(写真B)
 さて、この写真A写真B、実はこの2枚、同じ場所から同じ方を向いて撮ったものである、といって、「うんなるほど」と納得される方はよほどの善人、ほとんどの人は「そんなものウソやろう」とおっしゃるはず。その疑い深い方への種明かし。写真Aの中央部をアップするとこんな写真Cになる。右上の山の稜線をしっかり覚えていただいて、写真Bを見ると同じ稜線が見えているはず。
 工事が完成したらまたその時に。




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■077  発行:20140411


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■西林寺
 撮影場所:野洲市三上 (地図)
 撮 影 日:2014.04.10

 野洲市行畑から国道8号の三上交差点にいたる県道504号の旧道沿いに西林寺というお寺がある。私が三上山を撮りだしたころは古いひなびた造りだった。特に県道に近い位置に建つ釣鐘堂は道路から見ても、いかにも三上山と合いそうに見えた。ところがいざその気になってみるともう少しのところで破たんしてしまう。ましてや本堂を含めたお寺全体となると、建物がそばにあって、これはこれは狙う以前の問題。結局西林寺はそこにはあるが三上山とは合わない。そう結論を下した。以来30数年、いやというほどその前を通りながら、一度たりとも西林寺を撮ろうと思ったことはなかった。撮る撮らないの問題ではなく、撮れないものと決めてかかっていた。
 その後何時ごろだったか、釣鐘堂が新しく建て替えられた。これが撮れたらなーと思いつつその前を通るのが常だった。その後どういう順番だったかついぞ記憶にないが、いつの間にか全部の建物が新しくなっていた。そしてつい最近、三上山の反対側に建つ日通の倉庫との間が空き地になっていることに気がついた。これがある以上、西林寺は絶対撮れないというその位置の建物がなくなっていたのである。かつてそこに何があって何時取り壊されたのか、何の記憶もない。気がついたら忽然と建物が消えていたのである。長らく放置されていたのなら、草も生えるはずだろうにそれもないということは、この冬のことだったのか。しかしそんなことを詮索しても何の意味もない。とにかくそこに立てば、長く頭に描き続けてきた情景が目の前にあった。その空き地に再び建物が建てば、その時点でこの風景は消え去る。




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■078  発行:20140421


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■家棟川ナノハナ
 撮影場所:野洲市小南 (地図)
 撮 影 日:2014.04.14

 比留田の集落から下流へ向けて、家棟川の堤防に桜並木が続く。その桜の様子を見に行くために県道2号小南交差点から比留田へ向かっていた。と、左前方の家棟川堤防が黄色く染まっているのに気がついた。ナノハナしかありえない。
 家棟川の例の家庭菜園周辺から、国道477号あたりにかけての堤防に毎年この菜の花が咲くのは知っていた。でも小南から比留田にかけてのこのあたりで、菜の花が咲くのは初めて見ることだった。もっとも私が気がつかなかっただけで、早くから咲いていたのかもしれない。しかし、少なくとも今までにその写真を撮った記憶はない。
 その日は天気が悪く、小雨がぱらつくような状態だった。これはその後一週間ほどして晴天になった日に撮りなおしたもの。サクラも満開になり、あれやこれやと要素が多いやかましい写真だが、1つの記録として取り上げたもの。



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