三上山物語・U

毎月1日、11日、21日発行
 

201308 月/011121

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■052  発行:20130801


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■雨上がり
 撮影場所:野洲市三上 (地図)
 撮 影 日:2013.07.30
 今年の梅雨明けは早かった。しかし、一時夏空にはなったもののすぐに梅雨空に逆戻り、各地で集中豪雨による被害続出、不安定な天気が続いた。この写真は実質的な二度目の梅雨末期、7月30日の撮影。午後4時過ぎ、激しい夕立が降ったらしい。そのとき湖岸道路を走っていて、野洲方面が暗くなるのが見えた。帰ってくると道路の至る所に水たまりが残っていた。
   ここは毎度おなじみの野洲市三上。肉眼で見える範囲は雲が厚く、その向こうは明るく晴れているという不思議な風景だった。そんな中、川沿いの農道を軽自動車が水を巻き上げながら走り去っていった。

 暗くなった風景の中で、明るい空を映して用水路が白く光る。2本並行しているわけだが、左の方はいわば溝という感じで、さすがのグーグルマップにも記載されていない。しかし、仮にこれが記載されているとしたら、2本の水路が並行しているように表記されることになる。地図を読んでみるとそういうところはいくらでもある。単純に見ると何でそんな面倒くさいことをやるのかと思う。1本にまとめたらいいじゃないか・・・。ところがそれには深い意味がある。2本の川の水位が異なるのである。上の写真も、左の溝は右の小川よりも低いところを流れている。読みとって貰えるかどうか心許ないが。



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■053  発行:20130811


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■強風の日
 撮影場所:近江八幡市野村町 (地図)
 撮 影 日:2013.08.02
 風の強い日だった。雲がちぎれて飛び、稲の葉がざわざわと鳴った。ここは近江八幡市野村町、日野川下流右岸の農地である。いくら田圃の中とはいえ、電柱などが1本もない。遠くに民家が見えるだけで、これだけ障害物がない場所も珍しい。右の高みに点々と見える桜並木。並木というにはまだあまりにも小さいが、これが日野川の右岸堤防である。
 我が家から彦根・長浜方面へ湖岸道路を北行するとき、この日野川右岸道路を通ることが多い。それでいながら、この農地へ降りてみたのは初めてだった。
 一方 この写真の左外を上流の野村橋から、湖岸道路へ向かう道路が通っている。湖岸道路から三上山の方を向いていえば、今度の撮影地点は右側ということになり、今回初めて入り込んだ場所ということになる。ところがその左側、すなわち岡山側の農地は三上山から見て真北、いわゆる方位0度の基準点として、とくに『近江富士まんだら』を編集していたときにはよく通った。不思議なものである。1本の道路を挟んで右と左、同じような風景でありながら、方側は何度も通い、片側は全く足を踏み入れたこともない。こんな風景を今まで見逃していたとは、反省しきりのひとときだった。




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