■湖畔のサクラ
撮影場所:近江八幡市長命寺町 (地図)
撮 影 日:2013.04.08
もう1枚サクラを。この写真を見せて、撮影場所はどこでしょうと訊ねると、先ず第1に返ってくるのが「海津大崎」。海津からは(三上山は)確かに見えるけれども、こんなに大きくは見えませんよ、というと「それもそうだ、どこやろう」で、ほとんどの場合がお手上げになる。なかには「長命寺や」と、正解が出る場合もたまにはあるが。
さて、その長命寺。もう少し詳しくいうと長命寺港から国民休暇村の方へ向かう。最初の岬をまがって、50mほどの間に、左側(琵琶湖側)に、車が1台、または2,3台止められる空き地が2箇所ある。これはその2,3台止められるほうの空き地のそばである。
最初に行ったのはいつごろだったか。まだフィルム時代で、少なくとも20年以上にはなる。道路のすぐ下の湖岸にコンクリート製のしっかりした小屋が建っており、それを取り巻いてこれもコンクリート製の波よけ塀が小屋に密着するように建っている。道路は湖岸より高く、その塀の上へひょいと下りられる。塀といえばネズミ小僧の時代から上るのが常識だから、塀の上へ下りられると書いて、理解して貰えるかどうか。現場へ行って確認してもらう以外手はない。
こんなことを書いていいのかどうか迷うところだが、塀から小屋の屋根へ、これまたひょいと上れる。屋根が傷むだろうと心配される向きもあろうが、屋根そのものもコンクリート製で傷む心配はない。フィルム時代は6×7判を使っていたから三脚は必須だった。その屋根は三脚を立てても十分余裕があった。
長々と余計なことを書いた。何がいいたかったのかというと、小屋の屋根という限られた場所からの撮影だということ。いわば定点撮影をしてきたということである。上は今年の撮影。次の2枚は比較的新しい2008年と2011年のものである。フィルム時代は固定焦点だったから、山は必ず同じ大きさに写っていたが、今はズームになって、ついひょいとひねってしまう。悪い癖だと自戒はしているが、便利さには負けてしまう。
さてこの2枚、今年のサクラと何か違うことがおわかりいただけたかと思う。今年のサクラは淋しい。行ったとたんこれは駄目だ、撮っても仕方がないなと思った。花の密度が全然違う。上から斜めに下りてきている枝に花がついていない。よく見ると枝が途中で折れていた。折れているにもかかわらず、垂れ下がらずに、いかにも元あったように支えているのが涙ぐましいところではあるが。この枝が枯れて、元のように復活するのに何年かかるのだろうか。
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