■小さな森
撮影場所:湖南市菩提寺 (地図)
撮 影 日:2013.02.28
野洲から湖南市岩根へ向かう県道27号が、湖南市菩提寺を越えて少し行ったあたり生田病院の手前で、小さな川を越える。橋には「高砂川橋」と銘記されているが、川の名は、滋賀県都市地図や『鈴木儀平の菩提寺歴史散歩』には「高田砂川」とある。不思議な名前の川である。十二坊山中から流れ出る川で、菩提寺・正福寺の境あたりを流れて直接野洲川に注いでいる。いわゆる天井川であって、普段、水は流れていない。この写真は、その天井川の左岸堤防から撮ったもので、新しくできた1号バイパスに近いあたりである。
実はこのあたりからのものとして、『近江富士遊々』に1996年撮影の作品・「藍色のとき」を載せている。今回のものはやや望遠であり、1996年のはワイドで、風景としてもどこにも共通点は見られない。前回の撮影時は、田圃のふちからこの川の堤防に近づき、ギリギリの場所から手前の木を入れて撮った記憶がある。そのときどうして堤防づたいに入らなかったのか、何の記憶もないが、多分堤防の上を歩くことが出来なかったのではないか。そうでもなければこんな無理な絵を作るはずがない。
新旧2枚がほぼ同じ場所だという証明は、菩提寺山(旧写真で左に大きく写っている山)の稜線と三上山との重なりだけである。
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