三上山物語・U

毎月1日、11日、21日発行
 

◆5/011121

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■007  発行:20120501


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■田植え前
撮影場所:野洲市南桜
撮 影 日:2012.04.27
 実はこの5月1日号は、前回の続きで、林道終点からの金勝山の桜を予定していた。以前はここからの前景は杉林一色だった(1997.07.18日撮影)。それがいつのころからか桜に変わっていき、いまでは手前一面が若い桜(2012.04.18日撮影)になった。前回いったとき、植樹祭公園付近は満開だった。しかし山頂付近ではまだつぼみ。これが咲いたころにもう一度と照準を定めていたが、結局天気とこちらの都合とが折り合わずアウトになった。以上、意地汚い言い訳の弁。
 ということで、田植えの準備が始まった南桜へいってみた。一気に咲き出してあっという間に散っていった今年の桜。その残党が最後の花を咲かせていた。大山川さくら緑地の桜が横一線に咲きそろうのは何度も見たが、このように残り組みがぽつりぽつりと並ぶのは初めて。これもまた風情がある。
 山笑うこの時期、こうしてみると山の下半分では新緑のほうが多いように見える。実際は杉などの黒い木に較べて、明るい新緑が目立つためで、新緑が多いとは言いきれないが、それでも広葉樹が増えた。その理由は素人の私には分からないが。
 田植えが始まるのももうすぐである。


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■008  発行:20120511


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■牟礼山
撮影場所:草津市野路町
撮 影 日:2012.05.11
 朝から、きのうの風景写真同好会の撮影会スナップをアップして、きのうが5月10日だったから・・・、まてよ、今日はひょっとして11日?。こんなことしょっちゅう。先日も野洲市のなんとか課から高齢者用のアンケートが来て、いわく「今日が何月何日か分からないことがありますか」という。ありますかどころじゃない。しょっちゅうだから、自信を持って大丸(ダイマルではありませんオオマルと読んでください)をつけておいた。
 初めから脱線したが、何日か前、ブログにアットプロとおっしゃる方から次のようなコメントをいただいたことを思い出した。
 ・・・・ご存知かと思いますが、立命館大学のすぐ横にある牟礼山。ここの山頂すぐ近くに展望台があり、ここからも三上山がきれいに見えます。展望台から見える山々の名前がわかるよう、展望図を設置させて頂きました。もし時間が許せば是非お立ち寄りください。・・・・

 どのような方か面識はないが、「展望図を設置」とあるからお近くの方なのだろう。
 今日も寒気の影響とかで風が冷たく寒い。山へ登るのは、暑い日より寒い日の方が楽だ。空は曇っているが雲は黒い。白飛びすることもなさそうだ。よし、いってみようと思い立った。
 2,3年前に田村KENさんのHPを見て訪ねてみたことがある。確かそのときはどこかのスーパーに車を置いた。グーグルマップで調べると、そのスーパーまで京滋バイパスの東矢倉南から一直線だった(いつもお世話になります。のどが渇いたのでX−スを1本・・・)。登ってみると確かにあった。ていねいな展望図だった。
 牟礼山、実は10数年前、三上山と伊吹山が並んだ写真を狙っていて、この牟礼山が伊吹、・三上山の延長線上に位置することに気がついた。そのときの様子を『近江富士遊々』に次のように書いている。
 ・・・・頂上付近に草津市の水源地があって、そこまで車で上れた。木が茂っていて、展望はきかないが三上山は見える。しかし、残念ながら、目の前に紅白の巨大な鉄塔がそびえ立っていてどう見ても絵にならない。・・・・
 これがどうにも不思議で仕方がない。いま行ってみるとその場所が見あたらない。付近を走ってみると確かに紅白の鉄塔は見える。でも10数年前に見た鉄塔はどれだったのか。まだ我が家にコンピュータがなかった時代、5万分の1の地形図が唯一の武器だった。どう考えても場所を間違っていたとしか考えられない。その気になってさがせば10数年前の間違いポイントが探せるかとは思うのだが・・・。それにしても(遊々には)無責任なことを書いたものだ。お詫び以外の何ものでもない。


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■009  発行:20120521


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■金環日食
撮影場所:
◇日蝕→野洲市南桜(宇宙空間)
◇風景→野洲市三上
  KikuchiMgick を使って合成
撮 影 日:2012.05.21
 撮影場所が宇宙空間とは大げさな。多分そうおっしゃると思う。しかし、これは洒落でも冗談でもない。心底そう思っている。「太陽は右上からかけ始める」、すべての解説ページにはこう記されている。確かに間違いない事実である。現に今朝の太陽は右上から欠け始めた。テレビなどでは、月が右上から太陽の手前へ下りてくるように解説されている。その通りだろうけれど、事実は真実に非ず。やっぱりロマンがないんだなー。
 国立天文台天文情報センターのHPによると、今朝の日の出が4時49分。月の出は4時46分。その差3分。月が3分早く出ている。もっとも秒単位の誤差はあるのだろうけれど、それはいい。3分遅れて出た太陽が月の後を追いかける。そうして野洲市で言えば午前6時17分46秒に太陽が月のしっぽにくっつく。それが食の始まり。月が太陽の右上へ下りてきたわけではない。月も太陽も右上へ動いている。月よりも太陽が少し速いだけだ。
   その後も太陽はさらに月を追い上げ白熱のレース、7時31分51秒、ついに肩を並べる。これが金環日蝕の最大食の瞬間。3ゲーム差だったのが0ゲーム差に並んだ瞬間だ。さらに太陽が月を引き離すのが、食の終わり8時55分47秒。
 もう一度国立天文台。日の入りが18時58分。月の入りはというと19時14分。もうこの時点で16分の差が生じている。朝7時31分の時点で肩を並べてゲーム差0だった両者が、日没の時点では16ゲーム差に広がっている。イヤイヤ阪神と巨人の話ではない。宇宙空間における壮大なかけっこ。今朝私たちはそれを見たのである。何度も言うが、月が太陽の前に右上から下りてくるわけではない。
 それにしてもホント、エエ天気でよかった。昼前からは曇り、日蝕の間だけ晴れてたのだから。




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