■金環日食
撮影場所:
◇日蝕→野洲市南桜(宇宙空間)
◇風景→野洲市三上
KikuchiMgick を使って合成
撮 影 日:2012.05.21
撮影場所が宇宙空間とは大げさな。多分そうおっしゃると思う。しかし、これは洒落でも冗談でもない。心底そう思っている。「太陽は右上からかけ始める」、すべての解説ページにはこう記されている。確かに間違いない事実である。現に今朝の太陽は右上から欠け始めた。テレビなどでは、月が右上から太陽の手前へ下りてくるように解説されている。その通りだろうけれど、事実は真実に非ず。やっぱりロマンがないんだなー。
国立天文台天文情報センターのHPによると、今朝の日の出が4時49分。月の出は4時46分。その差3分。月が3分早く出ている。もっとも秒単位の誤差はあるのだろうけれど、それはいい。3分遅れて出た太陽が月の後を追いかける。そうして野洲市で言えば午前6時17分46秒に太陽が月のしっぽにくっつく。それが食の始まり。月が太陽の右上へ下りてきたわけではない。月も太陽も右上へ動いている。月よりも太陽が少し速いだけだ。
その後も太陽はさらに月を追い上げ白熱のレース、7時31分51秒、ついに肩を並べる。これが金環日蝕の最大食の瞬間。3ゲーム差だったのが0ゲーム差に並んだ瞬間だ。さらに太陽が月を引き離すのが、食の終わり8時55分47秒。
もう一度国立天文台。日の入りが18時58分。月の入りはというと19時14分。もうこの時点で16分の差が生じている。朝7時31分の時点で肩を並べてゲーム差0だった両者が、日没の時点では16ゲーム差に広がっている。イヤイヤ阪神と巨人の話ではない。宇宙空間における壮大なかけっこ。今朝私たちはそれを見たのである。何度も言うが、月が太陽の前に右上から下りてくるわけではない。
それにしてもホント、エエ天気でよかった。昼前からは曇り、日蝕の間だけ晴れてたのだから。
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