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ラフォーレ琵琶湖デジカメ教室
第3期作品集   NO.09
2009.09.14

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 踊るユリ  SKI
★ユリの花自体は最盛期を過ぎていたが、花を落とした茎が踊っているように見えたので、バックをぼかして浮き立たせるように撮ろうと思いました。絞り優先にして、望遠を利かせました。
◆不思議な写真だ。写真を読むと「茎が踊っているようだ」というのがプラスの要素。あとは全部マイナス。花びらが欠けているし、葉っぱはてかっているし、モノクロームの世界で花だけが生々しい色をしているし。ところができあがったもの見るといいんだなー。マイナス×マイナス=プラスという写真か。



  初 秋  SSK  
◆冬から始まってもう秋。空が深い。稜線を歩く人物がいたら、また変化が出るだろう。このような蒼い空は出来るだけカメラを上へ向けたい。可能な限り低い場所に立ってカメラを上へ向ける。紺に近い青になる。



 今日も元気です  TKMY  
★一度北に去った日の出が再び三上山の上に戻ってきました。しかし、連日の暗い朝。その中で、この写真は撮影現場がさりげなく入った上に、燃える当人の思いが日の出の直前の輝きの中に表現されているのではないかと考えています。日の出の光の先に暗雲が厚く遮っているのも一つの物語かと考えますが。
◆日の出前の三上山。厚い横雲がたなびいて、その部分だけ見てもいい雰囲気である。長いレンズでアップしてもよかったかも知れない。この写真では光芒が雲の裏側を照らして、これはこれでまたよし。絵全体から見れば、三上山が左へ寄りすぎたか。もう少し下があった方がよかっただろう。



  霧雨の中の乙女  TNK
◆霧雨の中とか。つぼみにつく水滴が光っている。葉っぱにつく水滴もいい雰囲気だ。残念なのは、ピントのきかたが逆になった。手前がぼけて奥のつぼみにピントが来た。多分意識して合わせたのだろうと思う。右の大きいのがメインで、左がサブで、これらの前後の位置関係がちぐはぐだった。



 クライマックス  TN
★びわ湖花火大会を帰帆島から撮るのは3年目です。今年は違ったのを撮ろうと狙ってみました。
◆クジャクが羽を広げたような不思議な花火だ。個々の発射速度が速いのか、それぞれが直線状に広がっていくのが不思議である。そして一旦消えたのがまた燃え出すのか、それとも前に上がった花火の残り火か。どうしてこのような写りかたをするのか、考えてみるだけでも面白い。写真としては光跡そのものには露出オーバーのようだ。しかし発光物体は普通の花火より速いはずだから、よほど明るいのか。 



  ゲット  TD  
★Gマーク記入中を撮らせてもらおうと声を掛けたら12匹目とVサインで反応ありましたので。 
◆アキアカネの行動範囲の調査で、捕らえたトンボの羽にマークをつけて放すのだそうだ。この写真だけでは意味が分かりにくい。1枚ものの難しさだ。写真としては、こういう場合、大人も含めてまとめたくなるものだが、思い切って子供だけで絵を作った。これは成功。写真の意味が読みとれるともっとよかったのだが、これは難しい。



  湖畔の昼下がり   YG   
★孫ではありません。足の運びが可愛くて撮りました。
◆上のTDさんの写真が、トンボを捕らえて羽にマークをつけて放すという一連の作業の1枚。この写真はよちよち歩いている子供の動作の1枚。どちらも一連の動作中の1枚である。この場合も如何にも危なそうな、そばで見ている大人がはらはらする、その感じをいかに捉えるかということだろう。オットットという感じがほしかった。安全運転の1枚ということになってしまった。



  棚田の夕暮れ   FNHS   
★早稲米の収穫がはじまり、小型運搬車の活躍時です。西に傾いた夕日の色が表現できなかった。
◆メールの文章を読まずに写真を見たときには、これが夕暮れとは思わなかった。せいぜいが午後3時ぐらいか。この絵が落ち着かないのは、要素が多すぎたのが原因か。とくに電柱と重なっている小屋と木立、それと前景の植え込み、これらが電柱のリズムを乱している。小屋に続く畦へ入って、そこから以遠を狙った方がよかったのではないか。



  瀬見の小川  HND  
★川面に映る朝日を中心に。
◆斜めから差す朝日。木の間もれが明るい。その光が川面に射す。河面の奥の方で斜めに差す光がポイントだと思うが、このままでは力が弱い。木の間の光の方が強くて負けてしまう。右手前の光った石も強いからこれも除外したい。ということで、下半分と上若干をカットしたらどうだろう。 トリミング見本



 夜の華  HR
◆花火はバックの町の灯りと花火の光とのバランスで決まる。町の灯りは動かないから(自動車の光跡などは別にして)、その明るさは絞りとシャッタースピードの両者の関係となる。花火の光は動くから、花火の明るさは絞りだけで決まる。シャッターが長ければ花火の光跡が長くなり、場合によっては写る花火の数が増える。この場合は残念だが、町の灯りが暗かった。



 水辺公園  HTTR
◆夏の水辺公園、子供たちが滑っていく。水しぶきを上げてつっこむところを、向こう側から狙った方が面白かったと思うが、何らかの事情があって、この場所からということになれば、左下から子供たちが現れた瞬間にシャッターを押す。実際にシャッターが切れるのは少し遅れるから、すぐカメラの前を通過するぐらいで大きく写るはず。上、右をカットすればいい写真になっただろう。



 百合の丘より  KUC  
★箱館山ゆり園より、しっとりと霞む霧雨の琵琶湖をねらいました。右サイドをカットして花を少し右に寄せてみました。
◆トリミング前の版も送られてきたが、右上に黒い何かがちょっと顔を出していた。それをカットしたのは正解。それはそれでいいのだが、この写真を見ると主役の花の数が多くて煩雑だが、それは仕方ないとして、その右奥はどうだろう。これも要らない気がするが。今年はユリ園の写真をたくさん見せてもらったが、ユリをいかに少なく見せるかが勝負のような気がする。 トリミング見本



  酷暑に生きる  MED  
★咲いているひまわりの傍にまだ花びらも付けていない萼の針毛が太陽の光を浴びて生き生きとしてる姿。
◆いい写真だ。光がいい。狙いがはっきりしていて気持ちがいい。撮る方は「酷暑に耐える」、お疲れさんでした。しかし思いどうりの写真が撮れると暑さも忘れる。左端の黄色いちょぼと、上の白抜けはカットしておいた方がいい。 トリミング見本



  囲炉裏  MEGW  
★逆光で部屋の中が暗く、少し明るく調整しました。この場合フラッシュを使ったのが良かったかな。
◆中央の柱と自在鈎の重なり。MEGWさんはこれを重ねようとしたのか。しかし、重ねてしまうと存在がわかりにくくなるからちょっとだけずらしたというところか。これは左のガラスの面へ持っていきたい。左か、窓枠の下端の分厚さ。右はそれがないから、全面庭を見せた方がよい。この柱はどうしても目につくから、これはきっちりと傾きを修正したい。 
トリミング見本



  ベールに包まれた湖  MTI  
★雨上がりの余呉にて。
◆いい写真だ。ソフトフィルターを使ったのか、自然のモヤか。曖昧模糊とした中でロープにつながれたブイが奥行き感を示している。湖面に映った山の影もいい。右奥に集落らしきものが見えるような見えないような。



  空は秋   MTKW
★柳が崎公園での映像です。空が高くて、ひかれて写しました。
◆青い空に放射状の白雲。建ち並ぶ高層建築。現代的な写真だ。右の黒い草むらがなくて湖面がきっちり入っていたらいい写真だった。この写真の一つの魅力は青い空だ。レンズは出来るだけワイドで撮りたい。トリミングした写真も送られて来たが、それをやると周囲が隠れる。いちばんいいところをカットすることになるから、この場合はトリミングしたくない。



   秋の気配  MTST  
★盆前に伊吹山に行ってきました。シシウドから見上げた空は秋、ちょっぴり気持ちだけ元気になりました。
◆沸き立つ雲をバックに、シシウドを思い切って大きく前に入れた。いい構図だ。この時は日が照っていなかったのかな。シシウドにしっかりした光が当たっていたらいい写真だった。縦位置にしてもっと高い空を入れる手もあった。



  水 滴  MYST  
◆ゴンドラの窓に水滴がついて、それを通して見た風景。面白い。雨模様だから当然だけど、外の風景が暗かったことが、窓の水滴とうまくマッチした。自分のゴンドラの窓枠の一部が見えてもよかったか。



 盛夏の兆し  MRKW  
★まだ梅雨が明けていない8月初の15時頃です。三上山上空に現れた入道雲を、出始めた稲穂と合わせて季節感をより強調する構図にしました。
◆入道雲の真下に当たる部分は雲が低く、山の頂が雲に隠れているのに、そのすぐ横にある三上山は頂上まですっきり見える。雲の発生の不思議さを感じさせる面白い写真である。出始めた稲穂云々とあるり、それを意識したことは分かるが、イネの部分がやや多すぎたか。イネの下3分の1ぐらいを隠すように、カメラを上へ向けた方がよかっただろう。そうするともっと青い空が見えるはず。



  ゆり園  MRT  
★少し散りかけたゆりを利用しました。
◆なくなってしまった花びらを通して遠景を見る。面白いアイディアだ。花弁の方向とバックの花壇の方向とが一致していて素直に見られる。右の中景のユリが白だったのも色調の統一という点でよかった。そういう意味で、大きな花のすぐ向こうに見える赤い花は隠しておきたかった。こういう細かいことはファインダー内では無理で、肉眼で見極める力をつけたい。四隅はフードでけられたか。



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