k
 
ラフォーレ琵琶湖デジカメ教室
第3期作品集   NO.06
2009.06.08

目 次 へ


  ランプ  MYST  
◆HRさんの作品と同じ場所。しかし微妙に違う。違いの一つが奥のランプの位置。HRさんの場合は花から離れている。これはお二人の身長の差。MYSTさんがこの高さを調節しようとすれば、脚立が必要になる。この場合、もう少し右に回って、奥のランプを隠すとか、花とランプの重なりで絵を作るとか、つぎの手があっても面白かった。



 若葉の輝き  MRKW  
★若葉の黄緑と露出アンダーで持っていった背景の黒色のコントラストで、光を受けて輝く若葉を念頭に…。
◆若葉が美しい。しかし一目見たとき、若葉のキラキラ間が乏しい。多分露出を切りつめたことによるものだろう。補正しなくてもバックは暗くなったのではないか。下の空白(空黒)の部分をカットして、全面葉っぱの方がよかっただろう。



  お手水  MRT  
★上手く撮れる様にTさんが竜に水をかけてくださいました。なるほど竜が光ることなく撮る事が出来ました。
◆絵に陰影がないのだな。現場が分からないので何ともいえないが、ストロボが飛んだのじゃないかな。水面の表情がなくなったし。多分ひしゃくを動かして水の輪を見せようとしたのだろうが、結果としては不自然さだけが残った。



  雨情  NSMR
★吉野の中千本でどしゃ降りの雨に出会い 充分な桜の撮影が出来ませんでした。傘をさしての撮影です。
◆イヤイヤご苦労様でした。こういう写真は何をどこまで見せるかで勝負が決まる。一目見て「何だろう」と思い、つぎの車の一部だということが分かる。車に写っているのだということを、どの段階で分からすか。ボクはもう少し早く分からせた方がいいように思う。



  棚田の朝焼け  SKI
★天気予報では、関西オール晴れ。棚田の朝焼けも3日間で一番良い写真が撮れると思ってのぞみましたが…。
◆夏の日の出は早いからつらい。棚田の朝の情景がうまく出ている。3:2の横長のフォーマットを生かして風景の広さをうまく表現できている。左から覗いている木の枝を考えると、もう少し大きく木を入れた方が、さらに広さが強調されたかも知れない。



  田植えを待つ  SSK  
◆水が張られた田圃が池のように見える。それを左右対象に広角レンズで捉えた。こういう場合、両側の線が収斂していくところに何かぴしっと決めるものがあると絵が強くなる。いまの場合は、畝にかぶせたビニールと右の木、それに2階建ての屋根があるのだが、太陽が右にあるため右の大きな屋根が光って目立ってしまった。あと小一時間早くこの場に立っていたら、いい写真だっただろう。



 黄砂が作りだした一幅の絵   TKMY  
★黄砂の影響でしょうか太陽の強い光が殺されて、輪郭がしっかりととらえられる日の出を迎えました。ベランダの欄干に映るぼやけた光を入れてみました。
◆春から夏にかけての太陽は大体このように写る。一言でいうとのっぺらぼうというのか。しかし、それは自然現象で、無理を言っても仕方がない。画面上半分が手持ちぶさた。結局この場合、ベランダの手すりと山・太陽をいかに組み合わすかが勝負になる。結論からいえば、あと少しカメラの位置を上げる。



  若葉萌ゆ  TNK
◆若葉の林の中。場面中央の上あたりがねらい目だったのだろう。両側の暗い部分を入れたのは、それと対比さすことで、若葉の明るさを狙ったのかも知れないが、何となく物足りない、中途半端さだけが残った。レンズが長目らしく遠近感が押さえられているのも一因かも知れない。もう少しレンズを短くして、下の道も入れて、遠近感をつけたらストーリー性が出たかもしれない。



 追憶・囲炉裏  TN
★この景色どこかで見たような・・・。そうです。子供の頃を思い出させてくれました。
◆旧きよき日本を思い出させるいい作品だ。それを前提にして、気になることをあげると、まず鉄瓶の位置、これが余りにもど真ん中へ来すぎている。右へ寄せて、外に面した2枚の障子からの光をメインにしたらどうだろう。床にきれいに反射したはず。もちろんいま光っている床は左へ隠れる。それともう一つ、縦の線のうちどれを鉛直にするか、これが問題。もし中央の光がメインになれば、それを鉛直にもってくることはいうまでもない。また、その光によって、鉄瓶の左の面が光はしないか。それが暗い板をバックにできたら決まりだ。



  亀甲岩(よろい岩)  TD  
★ピンボケとか光りに問題あるも船の横揺れと上下動で波形異なり2枚添付しました。
◆2枚はよく似た写真だった。S.Tさんは波の形にこだわったらしいが、私は「亀甲岩」という題にこだわって、岩の模様が分かりやすい方を選んだ。その点を考えるともう少し明るい方がよかっただろう。結局この場合、岩か波かの二者択一。どちらをメインにするか。撮り直しがきかない場所だから、撮影時、瞬時の判断が要求されるところだ。



  翔ぶがごとく   YG   
★快走から、転倒、立ち上がりの連続写真はストーリーとしては面白いのですが、写真がいまいちでした。
◆手前に白い波をもってきて、その向こうにヨットが2艘。絵としては面白い。問題はその奥の水平線。言い換えたら、ヨットと水平線との関係ということにもなる。波もヨットも動くので、両方合わせて思うようにはいかないと思うが、この場合は、ともかく水辺線を画面外へ置くことで絵を作った方が早かっただろう。



  輪の水面  YMD   
◆水面の表情が実にいい。陰になっているところの透明感、反射しているところの空の色。そこへ水の輪。うまくいった。左上の人物。これはいなくなるまで待つべきだった。もしこのまま行くとしたら、左と上はカットした方がいい。地面の白飛びもシンドイが、これを押さえるには水を撒くしか手はないだろうから、この場合は仕方ないだろう。



  伊吹山山麓  HND  
◆これはどう解釈したらいいのか、最後まで悩んだ。HNDさんも題で苦労したのじゃないかな。「白い屋根」でもいいんだけどと思いつつ、「伊吹山山麓」ということで逃げた。この屋根はとにかく目立つ。その目立つ屋根がドーンと一つだけある。後は何にもないといっていい。鯉のぼりでも立っておればストーリーも出てきたのだが。あと最低この家に続く道かな。タイヤの跡が残る土の道。それがうつって居れば、また別のタイトルが出てくる。しかし、そんな道があったかどうか。無責任な話しでゴメン。



 ランプの下で  HR
◆MYSTさんとの身長の差で、奥のランプが花から離れた。2つのランプが画面中心部からいくらか離れたため、奥の棚の情景がうっすらと出てきた。この僅かなニュアンスがきいた。柱の鉛直線がピシッと出ているのも気持ちがいい。



 五月晴れ  HTTR
◆黄色い花の群生の中に赤が一つ。それと不思議な感じがするのが左上の建物。花とは何の関係もないのだが、これがあることによって、そこから何かが現れそうな気がする。そこを歩く女性のパラソルだけがすっと出てきそうな気もするし、甲子園のトラッキーが出てくるような気もする。不思議な感じを抱かせる写真だ。



 宗鑑の句碑  KUC  
★草津市、蓮海寺に山崎宗鑑の句碑「元朝の見るものにせん不二の山」を訪ねました。
◆松の木が邪魔だということで、石碑だけをアップしたのも送られてきたが、あえて松を入れたのをとった。この場合、KUCさんとしては、碑文が大事で、それをメインとしたいことはよく分かる。そのためにはある程度の大きさが必要だ。しかしこのように比を真正面から撮るとどうしても大きな面積をとってしまい、絵が作りにくい。周囲がわからないから何ともいえないが、石碑を斜めから見た絵を作れないだろうか。



  きらめく水田  MED  
★前回の写真の田んぼを数枚撮った物で広角できらきら光る水面を撮影しました。
◆SSKさんと同じ場所かと思ったが、そうではないらしい。これも短いレンズで、遠近感がよく出ている。水面がよく光って、多少飛びかげんだがそれはそれでOK。問題は水面の手前の部分に浮いている雑物と溝。これは避けた方がよかっただろう。後欲をいえば、田圃の突き当たりにきらりと光る屋根がほしかった。



  スイレン  MEGW  
★びわ湖大津館庭園(柳が崎湖畔公園)の池にて、小雨降る中で水面の波形との組合せに趣を感じ睡蓮を撮りました。
◆これは雨滴による波かな。空が雲だから、水面がグレーになるのは承知の上だ。それをMEGWさんは、雨による輪で絵にしようとした。右半分はそれが成功したのだが、左はうまくいかなかった。カメラ位置の操作で解決したのではなかったか。



  世界遺産の里  MTI  
◆この題はどういう意味かとよく見たら、奥に合掌つくりの屋根が見える。手前が強いから、これは見逃してしまう。この写真を、一目見たとき目に入るのが、稲妻形の白い紙。次に綱。そうしてやっと合掌造りにたどりつく。「世界遺産の里」とするには、もし可能なら、もう少しバックする。しめ縄を小さくして、屋根を大きくする。



  五月雨のなか   MTKW
★雨の日に近くの公園で写しました。どちらも心打たれる画ではないと思いおります。スイレンはとても美しのですが・・ またでかけます。
◆かなりの雨らしい。左の水面の影がいい。スイレンの写真は、花だけということは無理で、どうしても葉っぱが入ってくる。それをどう処理するかで勝負が決まる。右上あたりは、葉の外周の線を生かして面白く見える。左端の中途半端さが解決できたらいい写真だった。



   ハナミズキ  MRYM  
◆ハナミズキの花はアップするとこんなに見えるのか。ピントもメインの花にきっちり来ている。画面の右半分がやや暗めになっているのも面白い。問題はバックの瓦塀。うまくぼけてはいるのだが、考えたいのはその場所。メインの花と重なったのがしんどかった。これは花をもう少し左へ持ってきて、塀は右上へ。そうすれば、右上の黄色いボケも処理できる。カメラを右上へもっていくということだが、カメラを上げるのはこれがぎりぎりだったのかも知れない。



目 次 へ このページのトップへ