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ラフォーレ琵琶湖デジカメ教室
第2期作品集   NO. 8
2008.08.25

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 花 火  OOSK
◆タンポポの胞子を上からとらえた。構図としては、真ん中に一発。できれば副主題になるものをどこかに添えるとよかった。露出補正+1だという。多分、胞子がきらきら光るのを狙ったのだろうと思うが、さほど効果はなかったようだ。下から逆光気味に撮ると光る率が高いようだ。



 近江富士  KTMR
◆三上山の上に太陽があって、蛇行する川がきらきら光る。縦位置にしたため、手前の草が写っているが、これがあまり魅力がない。手前にススキの穂か何かを大きく入れて、上3分の2くらいまでで絵を作るといい写真になっただろう。



 笹百合  KUC
◆笹百合や乙女心の揺れ始じむ(徹)
 暗い山陰に咲くササユリ一輪。右側をやや広く撮って、安定した構図になった。F2.8の絞り優先ということだが、絞りを固定したとしても、バックのぼけに関わることだけで、全体の露出は変わらないはず。バックが暗くなったのは、知らない間に飛んだストロボのせいだろう。



 畑の棚田  SKI
◆棚田の大風景。多分「わー、きれい」、で撮ったのだろうが、かなり冷静に撮れている。右の暗い森と、光が当たってかすんで見える左の森との対比、奥行き感が出ている。きっちり影になった畑の段差。右の相撲の土俵のような田も面白い。あと前景にプラス1。これがあったらきっちり決まる。



  最果ての海  SSK
◆最果てというのだから、いわゆる旅写真である。撮影した本人にとってはその場のイメージが重なって、一つの作品になっている。ところが、別の人間から見ると、このフレームの中だけしか情報はない。最果てというからには、「はるばる来たぜ…」というイメージがほしい。何をプラスするか。ここにほしいのは、郷愁を誘う遠くの一点だろう。たとえば、遠くの船、島影、水平線、カモメなど。



 闇に光る  TNK
◆暗い杉の根っこのそばに生えていた新しい植物。その若葉に光が当たって輝いている。葉っぱのバックが杉の木で暗くなったのが成功した。右端の縦に長い白抜けが気になる。それを含めて、周囲を若干詰めるとよかっただろう。



 株杉に射光   TN
◆薄暗い杉林の中で、光が上から来ている。バックの杉の木を見て分かるように、ほとんど光が感じられない。ところが手前の株杉の根っこが横に向いていて、その光をうまく受けて上部が明るくなっている。その線をうまくとらえて成功した。左のバックに見えるごちゃごちゃした葉っぱが整理できていたら、もっとすかっとした感じになっただろう。



 涼(数を並べあり、何故か招き猫も居る) TD
◆風鈴の見本市か。何か意味があるのだろうが、それがわかりにくい。あとほんの少し広く撮って、見た人に意味が分かった方がいいだろう。それと短冊がわずかに風に振れる様を表現したい。結局はスローシャッターになり、手数がかかることにはなるが。



  蓮  NSMR
◆ハスのつぼみを葉っぱの下に持ってきた。面白い発想である。そのつぼみから出ているように見える大きな葉っぱの葉脈が番傘を見るようで面白い。惜しかったのは、所々に見える白抜け。これが処理されていたら、面白い作品になっただろう。



 称名の滝  HND
◆送られてきたデータでは、全体が明るく写っていたので、暗くなるように調整した。ここで考えなければならないのが、上端、滝の上に続く三角形の空。これがどうにも邪魔になる。空が青ければ、もう少し大きく入れる手もあるが、この場合は、小さく見えていながら邪魔になる。やっぱりカットするしか手はないか。



 株 杉  HR
◆株杉という題だけれども、写真として目立つのは、根っこから出た普通の杉に蔓が巻いている部分である。株の部分も写ってはいるのだが、光の関係で、ややこしくなってしまった。足場の関係で自由に動けないのだろうが、ワイドで、根っこに肉迫するとよかったか。



 アジサイ坂道  FNHS
◆道沿いのアジサイをノーマルに写した。花については道と同じ並びだということで、自然に遠近感がついた。そういう意味で、構図の出発点はクリアーしたというところか。あとはそれをさらに強く表現することを身につける。たとえば、手前左端の花に意識してカメラをぐんと近づける。



 クマゼミ   MEGW
◆クマゼミのアップ。カメラが届くところに、うまく蝉がとまってくれた。トンボの羽のように、透き通った羽は非常に撮りにくい。この場合も、胴体と重なるところは見えにくのだが、何とか脈が見えて助かった。羽自体が半反射する状態だと、羽全体がわかりやすい。ちょっとカメラを動かすことで、その反射をつかめるときがある。



 悠久の時を越えて  MED
◆これも上からの光をうまく利用した。根っこの内部が朽ち果てて大きな空間ができている。その上のカーブの部分に上からの光が印象的である。なお、解決には条件が難しいのだが、根っこの穴を通して、向こうの杉の幹が見えること。これが避けられたら、大きく印象が変わっていただろう。



 杉並木と紫陽花   MTI-tu
◆アジサイの向こうに、植林された杉がきれいに見える。カメラを斜め上に向け、杉の上部が細くなっている。それによる遠近感が出ているが、このうちのどれかの花に近づいて、近景として取り入れると、その遠近感がもっとはっきりしてくる。そのとき、近景の花にピントを合わしたのと、遠景に合わしたのと2種類撮っておくと、あとで見比べていい方を選ぶことができる。



 梅雨の晴れ間   MTI-tu
◆これもカメラを斜め上向きの構図である。手前のどれかの花を大きく取り入れるといい。花の向こうの杉の木が黒くて、カメラがそれを読んだため、雲に対しては露出オーバーになった。これについては、もう少し花に近づくなりして、杉の面積を小さくするぐらいしか手はないか。



 ロマン  MTKW
◆瀬田川を行く遊覧船。船のアップだけに神経が行ったのか、残念ながらカメラが振れてしまった。しっかり撮れていたら、多分船尾の船の名前などはしっかり読みとれると思う。
 それよりも、この場合ここまで船をアップする必要があったのだろうか。もっとワイドにして、対岸の風物などを入れてもよかったのではないか。



 おながどり杉オブジェ  MYST
◆難しい題がついたが、何となく分かるような気もする。常識的な杉林と対比することで、株の大きさがわかりやすくなった。そういう意味でよかった。原版のプリントがやや浅く、手前の草などが飛んでしまったのが残念。



 静 寂  MRKW
◆不思議な写真。深夜の公園だとか。道路を入れるとか、もう少し状況説明をするものがほしい。全く予備知識なしのものにはわかりにくい。それと静かさを感じさす何かプラス1がほしい。これしか写っていないのだから、他には何もなかったのだろうが、たとえば右の暗い空間に、遠く交差点の信号が見えるとか。



 生 命  MRT
◆木の根っこの洞穴に、芽生えた新しい生命。面白い写真である。洞穴の暗い部分に明るい緑で、狙いがきっちり分かる。それが成功した。残念だが、わずかにカメラブレガあるようだ。ピントは来ているのだが、何となく甘いというときは、カメラぶれを疑うこと。



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