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ラフォーレ琵琶湖デジカメ教室
第2期作品集   NO. 2
2008.02.12

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 冬日和  KUC
 烏丸半島の枯蓮。作者の言葉には、「荒涼とした枯蓮の湖面に春のような穏やかな光・・・」とある。気持ちは分るのだけれども、この場合はそのどちらもが半分ぐらいしか表現できていない。まず、「荒涼とした枯蓮」というには、蓮のつかみ方が中途半端。やはり「荒涼とした」を表現しようとすれば、あの広大さが表へ出てきた方がよかっただろう。「春のような穏やかな光」を表現するには、水面のキラキラが、もう少し中央に来てほしかった。二兎を追って・・・ということになってしまった。

 坂本にて  MTKW
 冬の坂本を写して、気持ちのいい写真である。この写真を見て、まず目に付くのが石垣。穴太積みだろうか。これが最初に目にはいる。つぎに一直線に続く白く乾いた砂利道。その上に延びる冬の影。ちょっと注意してみれば、左上の樹木も目にはいる。と考えてみると結果としては、ちょっと要素が多かったか。しかし、こういう場所で何をどのように整理すればいいのか。要素が多いといっても、簡単に減らすことはできない。このような場合、それらを超越する強いものを持ち込めばいい。たとえば、道の途中に赤い服を着た人などがいれば、目はそれに行ってしまう。それが要素の雑多さを食ってしまう。
 しかし、そんな都合のいい人は通らないわな。

  夕映え  MRKW
 ススキの夕映えだとか。逆光線を受けてキラキラと光っている。写真の材料としてはもってこいのものである。しかし、その上にそれ以上に光るものがあった。それが強くて目を引く。一目見たときにまずそこへ目がいってしまう。この場合、まずそれを画面に入れないことが第1のポイント。そのあと、ススキに当たる光の状態をもう一度読んでみて、きらきら光る部分をポイントに持ってくる。この場合だと、その光が中心から外れた周辺部に散らばっている。

  山路来て  SKI
 秋の山路にふと見た風景。登山の途中の風景としては、いい雰囲気に撮れている。とくにうっすらとガスがかかった雰囲気がいい。普通は「ああ、きれい」ということで、漠然とカメラを向ける。そしてできたのがこの写真だが、これをさらにバージョンアップするには、何かきっちりしたポイントがいる。黄色い葉っぱも、赤い葉もきれいだが、このままでは主役にはなれない。やはり手前に太い木が必要か。

 菜の花  SSK
 菜の花のつぼみだろうか、まだ黄色さが出ていない。全体を緑色で統一した色調が、一見単純なようだが、落ち着いて見やすい雰囲気を作っている。これは成功。右の暗い部分が大きいのが気になるが、これをカットするとつぼみがど真ん中へ来るし、痛し痒しで難しいところ。今すぐに解決策は思いつかないが、撮るときに何らかの工夫が必要だったかもしれない。



 夕暮れに  TN
 秋か、冬か。夕日が低い。その太陽を中心にして、水平方向対称的な位置に、虹のような光が見える。虹なら太陽の反対側に見えるはずだから、虹ではない。調べてみるとラテラルアークという気象現象だとか。
 こういう写真は、記録として価値が高いものだから、つぎの2つの点を明確にしておくと、その価値が増す。
 1.撮影地点A(できるだけ正確に)
 2.可能ならば、太陽を著名な建物、山Bなどと一致させておく。
 これで、地図の上で、撮影場所Aと対象物Bとをつないだ線が引ける。つぎに写真の上で、虹色の光が出た場所Cをチェックする。AとCをつないで線を引く。これでABとACの角度を知ることができる。角度が分ると、どういう現象かが確かめられる。



 伊良湖岬にて   TD
 波の具合と太陽の光とがうまくマッチした。斜め前方から来る光に波が白く輝いている。写真を見て、いちばん初めに目がいくのが、やや右側、中ほどの白い波。この場合、その波が生きているから、それはそれでいいのだが、それが手前の岩にぶつかったときだったら、もっと迫力があっただろう。
 水平線が寸分の狂いもなくきっちりと取り入れられている。見ていて気持ちがいい。但し、このとき水平線を入れる必要があったかどうかについては、賛否両論意見が分かれるところ。



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