■2014年09月02日
5教室合同写真展搬入日。やっとここまでこぎつけたとの思いが強い。計画は立てた。しか身体的状況などで途中で動けなくなった場合、混乱が生ずることは想像に難くない。誰かがひっかまえてやってくれるかもしれないが、教室間にその組織はない。あれやこれやで、この日への思いは強い。
会場パネルのセッティング。昨年の経験は多少あるとは言うものの、人数の増加もありパネルのレイアウトが変わる。経験ゼロと同じこと。1時間余りかかってやっと決着。そのあと展示壁面の区分け。
女性軍肝入りの食事のあと、午後、写真の展示。今年は1時間おきに3グループに分けたのと、ほとんどの人が昨年の経験があり、先の人が後の人にコツを伝授。去年ほどの喧騒は回避。もう1枚。
雨の日の夕方、暗くなってくるとダウンライトの向きが気になってくる。台車に上って調整。こればかりは人海戦術とは行かず。米田さん、今川さんにお世話になった。感謝。
■2014年09月03日
命ありて、今年も合同写真展。開場早々知り合いのNさん(西宮市)や、以前教室にいたYさんなどが来てくださる。午前中にぎやか。
午後2時過ぎに来られた一人の男性。一回りした後「楽しかった」。どなたかのお知合いですかとのシャチョウの問いに、「図書館へ来たけど休みだった。ここへきたら何かあるかと来てみた」と。どの写真がよかったですかとの問いに、2つ、3つ上げた後、「やっぱり空(くう・左端の作品)ですね」。「両側の屋根と空(そら)とのコントラスト、下の瓦と樋のリアリティ、それにこのピントが外れた電柱の足かけボルト、面白いなー」
「空(くう)」はぎおう教室・松並さんの作品。白と黒とのコントラストを主眼にした作品だ。実は松並さんは展覧会用に京都南禅寺の水道橋の作品を選んでいた。プリントまでしたのだが撮影地が滋賀県内でないことに気づき、改めてどれにしようかと相談に来られた。その時に見つけたのが「空(くう)」。ワシこんなん撮ったかなーと松並さんは首をかしげていたが、私はこれは面白いからと強く勧めた。美術館での男性の作品評は私の見方と完全に一致していた。これは何やろうと首をかしげる人が多い中で、我が意を得たりと手をたたきたくなるひと時だった。
■2014年09月04日
ぎおう教室の作品説明会。教室以外からの参加者もあり盛況。
標題の写真は自作「光景」の撮影プロセスを説明する田中行男さん。モチーフは湖北野鳥センター内に建つモニュメント。白鳥が2羽、向き合って首を持ち上げている形である。去年だったか一昨年だったか、近所の人らしい老人が撮影しているのを見たのが最初だったという。
それ以来、構想を温め太陽がその間に入ってくるのを待っての撮影だった。その太陽を撮影するカメラマンが湖岸道路沿いに立つ。こういう場合、レンズの長さで人物の大きさが変わる。作品には小さく数名の人物が並んでいる。モニュメントの両側に木が写っていたが、それはカットしたという。じっくり構想を練ることでものにできた強い作品である。
きのう紹介した松並修さんと作品「空(くう)」。今後もそういうジャンルの写真を撮っていくのかとの質問に、いや、ワシはこれを撮ろうと思って撮ったのと違うのや・・・。政所でのタヌキ?との出会いを説明する野村昭夫さん。イヤイヤ、みんな真剣です。
■2014年09月05日
みなくち・やす教室の作品説明会。昨日同様参加者多数、盛況。
みなくち教室。5教室の中で唯一会場を野洲市外においている。その昔、ぎおう教室に通っていた信楽在住のKさんから依頼されて開いたデジカメ入門講座がきっかけになって、水口スポーツの森にある碧水荘を会場に活動している。1号バイパスが開かれ我が家から30分余りで行ける場所だけど、野洲近辺とは随分雰囲気が異なる。
写真の対象も変わる。まず最初に感ずるのが祭りと花火の多さ。花火は琵琶湖周辺でも珍しくはないが、流星と呼ばれるロケット花火、手筒花火などは野洲近辺ではまず見られない。たとえば高田信男さんが撮った手筒花火。矢川神社(天保一揆甲賀地区集結場所として有名)で行われたものという。(写真をきっちり見る)。至近距離から撮られているのを不思議がる人もいたが、高田さんが市観光協会の係りとして比較的近くに位置できることが大きいが、約半分(長さで)ぐらいまでトリミングして、近くから撮っているように見せているとのこと。
もう一枚、中村さんのチョウ。左側の1枚は越冬蝶々。冬の厳しさに耐えてきた翅の周囲の傷が痛々しい中村さんとしては、思い入れが強い作品だという。
■2014年09月06日
作品説明会、わいわいT・U教室。発表者の絶対数が過去2日より少なく落ち着いた雰囲気。
標題の写真はキジが2羽向き合って、まさに決闘開始直前というところ。発表者は藤原厚士さん。撮影場所は烏丸半島の茂みの近くだとか。私なんかは、叢の近くで出合頭にひょいと出くわすことはあるが、カメラを向けたときはもう消え去ってしまっている。それがどうしてこんな場面が撮れたのか。藤原さんはクルマを止めた時にキジが鳴いているのを聞いて、そっと降りてそのまま待っていたのだという。そうしたら2羽が叢から出てきて…ということらしい。
テレビドラマじゃあるまいし、そんなに都合よくいくのか、剥製を置いたのと違うのかと疑いたくなるが、そのあと右側のキジが決闘を回避してすごすごと引き上げていくところが写っているのだから、本物であることは間違いない。
そのあと、1枚で表現できなかったそれらの話や、キジの母衣打ちの写真などを紙芝居風に。それに興味津々のおばさんたち。藤原さんは写真を本気で始めたのはこの1年余り、見る方も見せるほうも、「遊びは遊びだけど、真剣な遊び」。
■2014年09月07日
5教室合同写真展、本日(9月7日)最終日。教室の皆さんは16時30分に会場に集合してください。
さて昨日の土曜日、3日間に及んだ作品発表会も終わり、いわば1日エアポケットのような日、と高を括っていたが、9時30分の会場から入場者引きも切らず活気のある一日になった。土曜日というので家族連れが多かったことによるのかもしれない。
そんな中で、電動車椅子の方が来場された。野洲市行畑在住のOさんで、我が家の近く、直接の面識はないが時々町で見かける。新聞の催し欄を見て来てくださったとか。実は今回の展示では床面から140cmを中心線とした。身長180cmぐらいの方が小さい作品を見るとき腰をかがめておられるのを見て、ちょっと低かったかなと感じていた。しかし車椅子の方は顔を上へ向けて見ておられる。結局これでよかったのかなーと考え直している。
「写真を撮らせてください・・・」と、スマホでの撮影が増えた。それに呼応してフェースブックとやらで見たと駆けつけてこられる方が増えた。去年はあまり感じなかったこと、時代は動いている。
■2014年09月08日
5教室合同写真展、昨日(9月7日)、さあ最終日と意気込んだが、最初の1時間はほとんど来場者なし。なるほど日曜日というのはそんなもんか。10時半ごろからにぎやかになり、夕方まで、普段ならいったん空白の時間が生じる正午前後も途切れることはなかった。
そんな中で珍客を2例。
正午過ぎ、本館からの渡り廊下ガラス壁の外で小鳥が舞い落ちるのが見えた。行ってみるとスズメより小さな鳥がガラス下部のタイルの上でじっとしている。ガラスにぶつかって落ちたものらしい。ガラスの外と内とはいえ、いつ逃げるかと遠巻きにしていたが、逃げる様子もないので、ガラスいっぱいまで近寄る。と、羽をバタバタして10数cm下の敷石の上へ落ちてしまった。そうして4,5分、首を左右に動かしたかと思うと、さっと飛び去って行った。
で、終わりだと思っていたら、数分して誰かがさっきの鳥がまた来ているという。見れば本館に近い敷石の上でじっとしている。それから数分、元気に飛び立ったと思ったら、また反対側のガラスにぶつかって…、でも今度は墜落せず木があるほうへ飛び去っていった。ガラスばかりのところへ迷い込んだ小鳥の受難録。
2時過ぎ、歌手の山本慎也さんがやってきた。2,3年前、「琵琶湖さすらい」のCDを出すにあたって、ジャケットに三上山の写真を使わせてほしいと電話してきたのがきっかけで、ときどきやってくる。PRに一曲・・・とのリクエストに「歌う」という。まさかギャラリーでというわけにはいかないから、2階の休憩室で熱唱(無量林佳子さん撮影)。ちなみに「琵琶湖さすらい」(作詞・山本慎也)には各フレーズごとに各所から見える三上山が出てくる。写真集『三上山まんだら』に触発されたものという。全国ネットのカラオケにもUPされているとか。もう1枚おまけ。
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