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>>> 2014・風景写真同好会作品一覧  <<<
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2014・全作品一覧


■ KR

 日曜の朝  

 外国の街角だろう。日曜日の礼拝に向かう神父たち。暗い堂内、金の十字架が印象的。列を離れてたたずむのは参列者だろうか。おそらく旅行者の目で見た一瞬の風景のスナップだから、これ以上のことを願ってもどうしようもないことだろう。


■ NGC

 水鳥の子育て  

 カンムリカイツブリと但し書きがある。頭のてっぺんから毛がぴんと後ろへ跳ねている。対岸の草が明るく映えてどこかの池らしい。鳥の向こうに何か見える。はじめこれは何だろうと不思議だった。題を見てやっと分かった。小鳥の頭だった。小鳥が親鳥にくっついて離れなかったのだろう。


■ INUE

 開かない窓  

 松本清張の小説の題のような。上下2段になったガラス窓の向こうに木が茂っている。たったそれだけのことだけれども、この題が写真を考えさす。この部屋には誰が住んでいるのか、いつから開かなくなったのか、そもそも開かなくなった理由は・・・。いや、開かないのは見かけの問題で、実際には開くのではないか・・・。罪な題だ。


■ ICK

 御上神社の春   

 見事な桜だ。「御上神社の・・・」ということだが、これは撮影者が市木さんだから間違いはないだろうと信じるしかない。桜を挟んで上下に拝殿の軒と廊下の一部が見えるが、断片的でもう一つはっきりしない。もうちょっと特徴的な物が入ってくると分かりやすくなるが。


■ YMD-k

 水遊び  

安曇野大王わさび園横の川かとも思うが、そこでこんなイベントをやるとも思われないし、別の場所かも知れない。ゴムボートを浮かべてみんな楽しそうだ。船がもう少し近かったら、絵に迫力が出たのだが。


■ IMGW

 お留守番  

 子供たちはカヌーの練習中だという。スタンドかな、階段状の場所に思い思いに靴や水筒など。今川さんはそれを偏りなく、みんな公平にという客観的な立場で描写した。いわゆるオヤジ的立場で、話はそれ以上進まない。男は無口で無愛想だというのは、この立場のせいだと私は考えている。子供たちが出ていった直後だと、必ず一人や二人もたくたしている子供がいる。そういうのをやり玉に上げると面白い絵になるが、個人情報がね。


■ MTOK

 狙いの先には  

 初夏のひととき、カエルの背中がてかってしまったが、ピントはいい。何かを狙っているらしいが、前には何もない。そこまで一足飛びに跳ぶのかな。写真としては前述の背中とあごの下の葉っぱがとんだ。右の黒バックのせいである。こういう場合は、マイナス補正を・・・。


■ TNK-i

 躍動  

 「躍動」という題がついたが、ちょっと違うような気がする。自然に水が落下するルールに従って動いているだけで、むしろこの線が静かだ。その静かな白い線に、緑の色がついた。ホワイトバランスを変えたのだろう。これで余計にクラシックで静かな線が強調されたようになった。


■ KJM

 優美  

 6月の花か、それとも最近の時期遅れの物か。写真としてはカメラの真後ろから光が当たっている正直な表現になった。それによって助かったのが、葉っぱの色。葉っぱは光が逆から来るとてかるのだが、いまの場合はそれはない。しっとりと落ち着いた色になった。逆に花は単純な表現に、両方いいことはない。


■ MYT

 スパイダーマン  

 最近、クモの糸が変わってきた。新しい種類のクモが現れたのかも知れないが。このようなけったいな糸を張る。4本足のクモ?と驚いたが、これは偽装で2本づつそろえているらしい。これだけのことでも現場で全部観察せよといわれても簡単にはいかないはず。これも写真の意味の一つである。


■ SRI-k

 船を待つ  

 どこかの船着き場らしい。元々さびで赤くなったところへ赤い夕日という段取りだったらしい。水面も岸もすべてが茶色に。そういう情況を望遠レンズでまとめた。うまいねらいだ。近くには要らない、遠くに一艘船がつながれていたら。


■ MTNM

 長浜花火  

 4発か5発か、花火が重なった。一本一本の線の描写が実に繊細。花火を余り重ねずに、一輪一輪を丁寧に描写したら、気持ちのいい花火になるはず。それに町なかの灯を重ねて絵を作るといい写真になるだろう。いずれにしてもこの花火の線は秀逸。


■ MBYS

 ワラ干し  

 刈り入れが終わった田圃にワラ干しの束が並べられている。午後の光が右手から来ているが、まだ正直な感じ。半逆光の状態(太陽が真正面から約45度ぐらいの方向にある状態)ぐらいだと、もっとワラの線が生きてくる。バックにこだわらなければ、自分がそういう状態まで移動すればいい。バックを変えたくなければ、太陽がその位置に来るときに狙うしか仕方がない。


■ ATRS

 夏の終わり  

 ヒマワリ畑に女性が一人。別に物思いにふけっているわけではないのだろうが、夏の終わりという題にぴたりと来た。不思議なもので2人、3人と増えるに従って夏の盛りという感じになる。写真と題がマッチしたいい写真だ。


■ HYS

 憩いの場  

 どこか分からないが、喫茶店といわないで、茶室という呼び名がいい。中の人物も楽しそう。入り口が開いていたから成り立った写真だが、店内へカメラを向けるのは勇気が要っただろう。どうして撮ったのだろう。まさかノーファインダーではないだろうし。


■ MRKM

 ひと休み  

 琵琶湖の杭に木が生えている。朽ちてへこんだところに木が根付いたのだろう。と思って題を見たら「ひと休み」とある。何?、よく見ると小鳥が一羽別の杭の上に。なるほどそれで「ひと休み」か。意味は分かったけど、ほんまにその題でいいのかな。これはやっぱり木が主役だろう。


■ SRI-t

 「チミス」の朝食  

 おっ、これはすごいアップ。等倍以上だろう。触角の根本の針のような突起、背中の模様。相手は動くものだけど、じっと止まっていたのだろうか。触角のぶれを見ても、決して速いシャッターではないはず。三脚をつけてここまで自由に近寄れたとも思えないし。いやいや恐れ入りました。ところで「チミス」て、何?


■ YND

 岬の朝  

 奥琵琶湖ドライブウエーから見下ろす菅浦集落の入り口。紅葉真っ盛り、去年の撮影だったのかも知れない。太陽がまだ低く、手前は影になっている。しかし、全体に明るく調整されているために、朝の谷間の暗さが生きてこない。片方の暗さがあって初めて反対側の明るさが生きてくる。今のままだと朝のイメージが乏しい。


■ OOT

 生命力  

 「ピントが甘くてがっかり・・・」とのコメントがついていた。そうかな、がっかりするほどの甘いピントだとも思えないが。何かの葉っぱが虫に食われてねじれたところ、その部分だけが赤くなっている。細かい観察眼である。後ろの白いぼけが強くてちょっと気になるが。


■ NKMR-m

 わっしょい(孫の運動会)  

 やってるやってる、綱引き。なるほど、考えてみれば当たり前の話しだけど、子供用の綱は細いのだ。背の高いお姉ちゃんは応援団か。誰がお孫さんかという詮索は別にして、画面の下ぎりぎりまで切りつめたのは何か意図があってのことだったのか。もうちょっと余裕があったほうがゆったり見られるが。


■ TRTN

 石塔  

 石塔寺の有名な塔。ここへ行けば誰でもカメラを向ける。はっきりした時期は分からないが、秋から冬でないことは確か。高い太陽からの光が地面に落ちて、反射した光が塔を照らしている。上からの光だけでは塔の本体部分(上下の屋根と屋根との間)はここまで明るくならないだろう。トータルとしては逆光気味だったが、それがうまく生きた。


■ SRI-c

 雑貨屋さん  

 「馬籠宿の街道」と但し書きがある。格子の外に張り出した棚にいろいろな土産物。宿場町のにぎわいが感じられるところだが、誰も人がいないんだなー。何でだろう。ツアーで行くと写真などとてもとてもという話はよく聞くが。サクラを雇ってでも人物がほしかったなー。


■ KDM

 船だまりの午後  

 ほとんどの船が休んでいる船だまりの午後。道といえばいいのか広場といえばいいのか、麦わら帽子のお婆ちゃんが行く。主役はお婆ちゃんだろうが、望遠でぐっと圧縮された船の並びも面白い。そしてさらに一列に並んだ黄色と黒の車止め?。これも自己主張は強い。と考えていくと、グー、チョキ、パーの三角関係かも知れないぞ、この写真は。右上の丘に揚がった白い船は必要だったかどうか。


■ NMR

 夏の午後  

 どこかのホールか会館か、それとも学生寮か何かか。それにしては入り口もそれに続く道も質素だ。2人並んで歩く男女も、分かっているのはその入り口に向かうことだけで、具体的なことは何も分からない。せめて周囲の状況をと思うが、ほとんどが木にカバーされて見えない。ここから何を引っ張り出せばいいのか。難儀な写真である。


■ TJ

 緑光に入る  

 バックは草むらか何からしい。そこをカモが一羽通り抜けた。流し撮りをしたためにかろうじてカモ1羽が残っただけで、一面が抽象的なな緑一色になってしまった。隣の野村さんの写真と形式は異なるが、情況が読みとれないということに関しては同じだといえる。難しい写真である。


■ YMMT

 宵山風景  

 祇園祭の宵山。太陽は高い感じだが、曇り空のためか提灯には灯が入っている。「山伏山」と大書された提灯が主役だが、どうしたことか大通りの提灯と基本的に明るさが違う。人通りも多いのか少ないのか、もう一つはっきりしない。何となくわびしい雰囲気の写真になった。その侘びしさを狙ったというのなら万々歳だが。


■ YMD-t

 清涼裏見の滝  

 「岡山県鏡野町、岩井滝」と但し書きがある。滝を撮るだけで、岡山県まで出かけたのだろうか。おそらく撮る立場からすれば、落下する水も撮りたい、その向こうの風景も撮りたいということだろう。水の向こうの風景が見えなかったら、表から見るのと同じだろうから。そういう意味では、最低限の目的は果たしたということだろう。直射日光が当たればどうなるのか。興味深い点ではあるが。


■ AOK

 夏は行く  

 夏の風物詩、灯籠流し。花火も草だけど、こういう光を扱った行事は、周囲の明るさ(暗さ)で勝負が決まる。いわゆるイベント物は自分でタイミングを選べないから、主催者の進行どうりということになる。いまの場合は、灯籠に対して周囲が明るすぎた。絵はいうことないのだが、明るさの点で情緒に欠けた。無理にマイナスにして暗くすることも考えられるが、どこまで生き返るか。





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