「マドンナ」と青木さんは言う。だとすると周りのルピナスは、さしあたりマドンナの宝石。齢80歳目前の私の目にはこの宝石が上下にずれて並んでいるように感じられる。その花園を行くマドンナは傘も真横から、マドンナそのものも真横から、ちょっと正直すぎた。もっと下から仰ぎ見るようにしたら。マドンナは憧れの対象だから。