>>> 2013・風景写真同好会作品一覧 <<< |
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2013・全作品一覧 |
指揮者 画面を舞台に見立てて、光が当たっている花がオーケストラ、手前の反り返ったような裸木が指揮者か。見立ては面白いが、思ったほど指揮者が浮き上がってこない。大きく広がった枝が、花の上に出てしまったところが問題だった。花の明部と枝が重なると木の存在が強く出ただろう。もっとも、重なったら重なったで、別の問題が出てくることになるかも知れないが。 |
春 光 画面全体をほとんど黄色が占める。左の画像が、どれだけオリジナルに近いか心許ない。たとえば、左下のピンクの半球はもう少し濃い。夢か現実か区別がつかないようなこの色をどうして作ったのか。その中で左上の黒い像は何を意味するのか? |
シダレザクラ どこかのお堂とシダレザクラ。明るい屋根と重なった部分だけ、サクラがくすんでしまった。瓦の色と、花の色が同系統というのが原因だが、光のかげんで、明るさが違ったとしても、屋根瓦の線の強さに花か勝てるかどうか。来年への課題。 |
春寒の鎌掛渓 左の枯れ草をポイントとして絵を作った。右の暗い山ぎわが枯れ草を引き立たせている。それは分かるのだが、右半分が暗く重く、かつ広い。これで弱い風があって、さざ波が線となって光ってくれれば助かるのだが。 |
桜本番 八幡堀の観光船らしいが、画面が明るすぎるのはなんでかな。カメラが暗い船の部分に露出を合わせたのかとも考えられるが、平均測光だったらそんなことはないはずだし。スポット測光になっていたのだろうか。絵としては、船本体と影が、そのままドーンと入ってきたのが気にはなるが、それ以外はうまくまとまっている。惜しかった。 |
夜のカフェテラス ゴッホが描いた「夜のカフェテラス」の現場だという。なるほど、大きな軒先といい、手前と奥に見える入り口などはそのまま。夜とはいえゴッホの絵には空に薄暮状態が残っている。写真とのいちばん大きな違いだ。町並みが見えるか見えないか。もうちょっと早い時間帯に行きたかった。 |
ウメに檜皮 題名から見ると、辻村さんは檜皮にこだわっているが、この絵で、檜皮に着目せよというのは無理。それよりも、垂木(というのかな)の切り口の白。これの方が強い。これを整理して、花と組み合わした方が強かっただろう。 |
桜に目白 まん丸こい目にまん丸こい身体。鳥の体に露出を合わせたらしい。バックのサクラが明るく飛びかげんだが、これはまたこれでいいのだろう。花の実体が、鳥から離れて、散らばっている。偶然だろうが、鳥を浮き上がらせるのにうまい配置だった。右と下をもう少し切ってもよかったか。 |
田園に咲く 水路のふちのサクラ。水路の曲がり具合が何とも絶妙。左前方からの光も生きている。撮影前の注意点として、手前のブロックのようなものの処理。もし余裕があれば左をもう少し見せた方が生きたのではないか。いずれにしてもこの青空がなかったら、この写真は成り立たなかっただろう。 |
レインボー 小川の水面に太陽が反射進呈留ところらしい。絞りの羽による光芒が何本か出ているが、90度ずつぐらいのところで、赤い光がかたまって見える。ゴーストの一種だろうが、面白い現象である。それが手前の岸の方では規則性が乱れてくる。事情は分からないが、挑戦して初めて見えて来ることである。レンズの癖として記憶しておくと次につながる。 |
春のうみ 「春のうみ」、蕪村の句だと”ひねもすのたり・・・”と続くところだが、ここは冬から春へ、結構波が目立つ。満開の桜が午後の光に映えている。絵としては手前の大きな岩と、奥の三上山との組み合わせがポイント。カメラが南を向くこの方向は、どうしても空が白くなる。これがつらいところ。 |
孤 独 お城か寺院か、多分城だろう。瓦の先にとまったスズメを望遠で狙った。何となく淋しそうで、スズメも最近は哲学者か。窓から見る風景は、いろんなものが見えたはずだが、望遠の風景はグレー一色のぼけになる。チラッと振り向いてくれないかなー。 |
円山公園の二世 立派なサクラだ。ホワイトバランスを変えたのだろうか。右の屋根瓦の色が月の光に照らされたようだ。もう少しアンダーにして、空に月を入れたら、擬似夜景になりそう。こういうトーンにになってるから、花そのものよりは木の形がポイントになる。その点でもこの木は十分力がある。魅力のある写真になった。 |
3羽のカモ(親子かな?) カモが飛び立ったところらしい。右の鳥の羽の形などぴしゃりと決まった。3羽の組み合わせだけど、この画面の中ではバランスがもう一つということろ。右の鳥の光から見て、カメラは太陽に近い方を向いている。その結果、水面が白く光る。太陽を後にすると水面は青くなるから、撮影前にはそういった点を読んでおきたい。 |
早く帰ろう 2羽のハクチョウが見事。鳥の姿からだけでは光の状態がはっきり読みとれないが(画面の左下に太陽があるらしい)、羽が透けて見えるところなど気持ちがいい。相手が鳥だから、こちらが思うようにはいかないが、出来れば山なり、木なりがどこかにほしい。 |
港のラッパ吹き ラッパを抱えてすっくと立った姿の見事なこと。右下にちらりと見える海が、およその場所を感じさせる。おそらく学校のブラスバンドか、地域の吹奏楽団か、しかるべきところで演奏しているのだろう。そういった背景まで感じさせる写真である。すべてはこの若者の1本筋の通った姿勢である。 |
桜散散(サクラさんさん) 花よりも散った姿を求めたのだろう。川岸かどこからしく、石垣かブロックか、網の目に区切られた斜めの線に花びらが散っている。その網の目模様と点々と続く線とをポイントにしたのだろう。意図は分かる。けれども画面全体が暗く、目的の線が浮き上がってこない。仕上げの段階でコントラストを上げると、多少生き返ってくる。 |
梅の花 花1つ1つは見事に撮れている。右上と右下の花など、ピントといい、光線の具合といい、文句なし。問題は全体の花の構成、これさえうまくいったら、いい写真になっていただろう。とくに左の奥でぼけているのが邪魔をした。結局、花の並びをややこしくしたのは、直角方向に交わる枝の方向だったのかも知れない。 |
春だよ! 1本のツクシを丹念に撮っている。ピントもしっかりしているし、左手前のぼけと合わせて、ツクシの置き場所なども、しっかり考えられている。で、どこが問題か。ツクシに当たる光が正直すぎる。茎も頭部(正式名称不明)も、全面ほぼ同じ明るさである。横からとか、半逆光とかの光を求めたい。 |
山中の静 周囲が明るく、肝心のところが影になっているという難しい条件。池畔に姿のいい木が立っていて、それの上部には日が当たっている。その部分をあえて捨てて、池に映る姿を狙った。単純なようで、結構手の込んだ手法である。しかし、影はやっぱり影、もう一つ生きてこなかった。池の一部にさざ波でも見えたら、絵が変わったかも知れない。 |
木洩れ日 木洩れ日とはいうものの、1本の枝全体をカバーするような、結構範囲の広い話である。ぼんぼりが見えたりするのだが、全体像が十分把握できない。結局、話をややこしくするだけの条件だったように見える。 |
近衛桜 池畔に立っているのだろう。池の上に垂れ下がった花が見事。しかしこれは花が広がっているだけで、どう見ても、どう撮っても、大差はない。問題は右下のアヤメか何かの緑の葉。これと花の反映とが、妙に絡まった。この花の反映がなかったら、菖蒲の葉は暗い水面に鮮やかだったろう。これを重ならないようにするには、ちょっと面倒な話だ。 |
結 露 題は「結露」と素っ気ないが、写真はなかなか面白い。ガラスか何かに結露したらしいが、ただの結露だけではなく、高速道路を空から見たような、体内の血管を顕微鏡で見たような、交差する線が生きている。指でこすったのだろうか。そこに見える自然の色の変化(指でこすったことによる薄膜の色かと思われる)が面白い。 |
なに?あれ 観光人力車。車上の女性の表情がタイトルになっているが、写真としては車夫の後姿と、赤い膝掛けが目立つ。このような画面の中の一部分をタイトルにするには、自ずからそこへ目を引っ張っていく仕掛けがいる。今の場合、バックの竹薮が、逆にそれを妨げているのが苦しいところ。 |
こけ息吹く 切り株の上に苔が着いて、そこから新しい芽が生まれている。実に細かい部分のアップだが、新芽にきっちり浅いピントを持ってきた。見事。小さな箱庭的な部分だけど、山の上から下界を見おろし、雲の影を見ているようにも感じられることころが面白い。 |
紅一点 光が何となく青みがかってホワイトバランスがずれている感じを受ける。とくに左上の白い花への影響が強く、そういった表情がテーマになるのかと思ったら、タイトルは「紅一点」とありきたりなもの。何か肩すかしを食った感じがする。この光は赤に対して負の作用をしているはずだが。 |
春の水辺 杭によって囲まれた水面に桜の花びら。どうしてこんなややこしい杭の打ち方をしたのかと不思議だが、写真としては面白い。杭を撮りまくネックレスのような花びらの線(左上の杭など)が面白い。水の深いブルーと花びらの対比が絵にさわやか感をもたらした。 |
明石大橋 多分車上からの撮影だろう。真っ昼間で太陽はクルマの後にあるらしく、陰がない単調な風景になった。例によってトリミング前のオリジナルが添えられていたが、照明灯のポールを左端に揃えた。その結果、橋脚塔が左に傾いた(オリジナルでは、ごくわずかに右へ傾いているように見える)。橋脚塔のセンターラインを直立させたい。 |
ファイト! ランニング中の人物をバックから狙った。前からはカメラを向けにくいというところだろう。それは分かるが、このままではこれらの人物は、主役にはしんどい。で、周囲の風景をメインにしたかったが、左が明るく飛んでしまった。回りをしっかり見せて、そこへ人物を持っていきたい。 |
早咲き一輪 早咲きの一輪ということだが、文字通りに解釈しても、絵としては余りにも単調すぎた。闇の中から出てくる茎に当たるハイライトが印象的だから、それを生かすもう1本を、つぼみでもいいからそばに添えたかった。右側にぼけがあるが、これではプラス1の力にはなり得なかった。 |
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