>>> 2011・風景写真同好会作品一覧 <<< |
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2011・全作品一覧 |
舞 びしっと決まった能舞台。右手の僅かなブレがまたいい。バックの暗さに衣装が映えた。舞台に対するカメラの高さも文句なし。画面の左が空き気味だから、上と絡ませて、僅かにカットしたらと、よーく見ると、ぶれた扇子が写っている。これはどうしようもない。これでOK。いい写真だ。 |
朝の色 朝の麦畑らしい。紙焼きはもう少し黄色が弱い。この色でだいぶ印象が変わるので、その色に近づけようとあれこれやってみたが難しかった。多分太陽は正面あたりかと思うが、カメラをもう少し上に向けて、ゴーストを出す手もある。 |
飽食 そう、日本は人間も犬も贅沢してますよ。マットの上に寝そべって、うまいものがあっても知らん顔。という狙いなのだが、ちょっと計算がはずれた。どたっとした体の部分に目がいって、顔がどちらを向いているのかよく分からない。顔の部分のアップか。それとも、このエサは実はオモチャでしたという落ちをつけるとか…。 |
波紋 枝がポイントかと思ったが、題は波紋だという。だとしたらもう少し整理が出来るはず。なんといってもこの絵の主役は中央から斜めにすーっと下りてくる細い枝。それを元に絵を作り直す。左と上それぞれ3分の1をカットする。当然波紋も強調される。しかし主役はあくまで枝。さあ、題をどうする。 |
雀 子供にエサを与えるのに親も必死。足が杭に掛かっているのか宙に浮いているのか分からないが、とにかくこの姿勢はつらいぞ。それがぶれた羽から手にとるように分かる。それに対して、右にいるのは見て見ぬふりか、順番待ちか分からないが。バックの処理も見事。若葉のボケも臨場感を助けている。 |
舞台 佐川美術館の館内だとか。何気なく撮られているようだが、細かく神経を使っている。舞台?の線を含めてすべての水平線(点々と並ぶライトの並びを含めて)が見事に決まっている。いい加減なスナップではここまで撮れない。舞台と客席をつなぐ不思議な糸を、さらに別の立場から見ている面白さ。 |
ヤッター 題はこの木の表情だろう。確かにね。面白い形もあったもので。ただし、作品にするには、後の林から浮き上がらす必要があるわけで、これが難しい。一つ考えられることは、カメラを下げて、うしろの林を低くすることだが、バックの空との問題、その位置でヤッターの表情が作れるかの問題。とにかくあれこれ悩んでみること。 |
こもれび 滝壺、そこから流れ出す川の流れにこもれびが当たっているところらしい。挑戦的といえば確かにそうだが、一言でいうとわかりにくい。挑戦的な写真には、大なり小なりそういう面があるわけだけど、でも難しかったな。水の部分を絞りすぎたのか、木漏れ日が強すぎたのか。 |
傘の内 夜目でも遠目でもない傘の内。見事な傘だ。いまどきこんな傘、貴重品でっせ。それがずー遠くまで何本あるのやら。こうなりゃ下の花などクソ食らえ。上の傘だけで十分絵になります。これで曇り空で白抜けされると危険信号だが、空も青いし新緑も見事だ。また来年やな。 |
旅先にて 曰くありげな題がついた。ショウブかアヤメか私には区別がつかないけど、すーと伸びた花一輪。水面に映る葉の陰が題につながるような気がするのだが。水面にポツリポツリと雨の輪ができるところで、左上に番傘をさした女性を立たす。その影がそこはかと。 |
ゴーヤ これも難しい色だった。紙焼きの緑の鮮やかさを出そうとすると、画面がご覧のように青みがかってくる。オリジナルではもっと赤っぽい。色のことは別にして、ゴーヤのツルの先端をアップした。風に揺れるだろうに、きれいに止まった。左上の白ボケが半分、結構これがきいた。 |
山村の田植祭 菅笠の文字を左から読むと何かになるかと目を凝らしたが、そうではないらしい、一つ一つに「あらき」と書いてある。それにしてもこれだけのイベントに観客ゼロ。カメラ側にはたくさんいるのかも知れないが。写真としては、ポジションが当たり前すぎた。結果手前の水面が広くなった。左へ回って、望遠で菅笠と手をアップするとか。 |
梅雨の晴れ間 チューリップだろうか。ワイングラスを思わせる対称形。花びらの先あたりにピントが来て、茎のところはぼけている。かなり長いレンズを使ったのかも知れない。日中の撮影か?、光りが上から来ており、肝心の花びらの広い部分が影になったのが惜しかった。 |
チューリップ 手前の花にきっちりとピントが来ている。絵としては2つの花が縦1列に並んだのがしんどかった。もう少し左へ回って、2つが斜めに並ぶ方が絵としては安定しただろう。その形を取ると、右端にちらっと見えているものが、大きく出てくるかも知れないが。それでも何とか収まるのではないか。 |
英国湖水地方 初夏か盛夏か、緑一色の風景。緑の爽やかさがこの写真の持ち味。光りも斜め右前方から来て、斜面の木々に立体感が出た。湖畔の建物がメインになろうが、ちょっとおとなしく、ワーきれいで終わってしまったのが惜しかった。 |
新緑 日中の石段。題は「新緑」だけれど、絵としては石段の方が強い。ほぼ真上からの光りだが、石段のところどころのへこんだ部分が影になって助かった。登っていく2人連れが、下から3分の2ぐらいのところにいたら…。カメラが傾いたか、石段の右上がりが気になる。 |
「??」 紙焼きを見るとリバーサルフィルムによるものらしい。ズームしながらの多重露出かと思うが、左上など像がだぶっていない部分もあり、流れてもいないところもあり、ちょっとわかりにくい。実験的な手法だが、いつもいつもというわけには行かない。ここ一発で決めるためへの準備というところだろう。 |
初夏の平池 いい光りで緑が爽やか。中央のバックの木がごちゃごちゃと邪魔をしているが、これがまた影に引っ込んでしまうと上が単純になって困るのだろう。難しいところ。上を半分ぐらいに押さえて、水面の影で木の姿を生かしたらどうだったか。 |
華やかに 赤いバラが2輪、一般に赤い花びらは表面反射が強く出るものだが、これはしっとりと見事に赤を表現できた。ところが緑の葉っぱの表面反射が強い。赤がうまく押さえられているだけにもったいない。下の花だけにピントをもってきたあたり、手慣れたものを感じさせる。 |
逆光の中 かなりのワイドレンズで塔を見上げる構図。空が白く飛ぶのは覚悟で、露出を塔の暗い部分に合わせた。結果最上階から上は両側の木も含めて、露出オーバーになり、同時にゴーストが現れた。人によってはこの種のゴーストを嫌うふしもあるが、背後からの強い光りを暗示させ、私はこれはこれで一つの表現だと思う。上の空はもう少しカットしてもいいか。 |
夜明けの釣り人 題からすると手前の人物がポイントらしいが、ちょっと小さい上に居眠りしているような姿で、主役になるには迫力がなさ過ぎた。この場合、主役は画面の大部分を覆う水面。金色に輝いて強いのだが、面の表情が一本調子で変化に乏しいのがしんどかった。 |
スイレン 題名は「スイレン」と素っ気ないが、木漏れ日状の光を使って、なかなか挑戦的な写真になった。黄色の花弁は多分普通の色に表現されているのだろうが、花びらはおそらく実物とは変わった色に仕上がっているのではないか。手前に見えるシルエットの3枚の解釈で絵が変わる。 |
古民家の佇まい 大きな古民家。驚くほどのスケールだ。が、写真としては難しい。手前の庭の造作が先に目につく。とくに道の両側の木が門構えになって視界を塞ぐ。なかなか奥までたどりつかない。庭のどこかを捨てて民家を前へ出したいのだが、うまくいかない。あえていえば左をカットか。 |
早苗田の朝 朝の田圃。水かきをする農夫がカカシに見える。しかしカカシではありませんぞ。ちゃんと水に波が出来ている。爽やかな5月の朝。棚田の段差ののり面に真正面から陽が当たって、立体感に欠けるところがあるが、そういう面倒くさいことは吹き飛ばす平和な風景である。 |
初冬の落水 カーテンをつるしたように、ブロック別に仕分けられた水が流れ落ちる。手前の木の枝が多少やかましすぎたかとも見えるが、それを越えて気持ちの写真に仕上がった。最後に一思案したいのは、上端の暗い部分、カットすれば単純になりすぎるし、あれば気になるし。何か一つ、びしっと決まるものを置けるといいのだが。 |
野辺に咲く 花が宙に浮いているような不思議な写真。よく見ると細い茎ようのものも見えるような気もするが。浅いピントが中央の一つに来ている。が、それが余りにもまん中に来すぎてしまった。もう少し花の数の多いところで、その並びを見ながら絵を作りなしたら…。 |
バラ 黄色が主体だが、周囲を見ると別の色も見えてくる。新しいタイプの花かも知れない。バックが暗かったせいかもしれないが、花に対してはやや露出オーバー気味だった。ひょっとして、色調調整が過度になったようにも感じられる。もしこれで無調整だとしたら、逆に開き直って、コントラストを強くして、非現実の世界を作る手もある。 |
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