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アルバム  NO.18
2011.03.13
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 雪晴れ  IMGW
 小川が凍結したところだろうか。単純に凍っただけだと光りが一方向に反射するだけだが、この場合はその上に雪が積もったらしい。全面が白くそして木の葉漏れの模様をつけた。左下の枯れアシもきいている。手前の雪面、凹凸の表現もぴしゃり。いい写真だ。

 冬の朝  MTOK
 一面に霜が降りていたのだろう。そこへ日がさして来たために溶け出した。日向と日陰の境の霜が明るく表現された。これが生きた。オリジナルはあと少し明るかったが、日陰の暗さを表現した方が霜が生きる。この印刷は少し濃く仕上げた。

 素晴らしき夕景  TNK
 湖北の夕景。木と木の間に太陽を置いて、相当考えたあとが見える。それはいいのだけど、考え出すと今度は肩に力が入る。絵が型にはまってしまう。今の場合2本の木と太陽の関係がそれ。もう少しカメラを下げて、木と木をつなぐ横一線のシルエットを下へもっていきたかった。

 友 達  MYT
 雪だるまが二体。左の後に見えるコーン、これが2本だったら面白かった。それはそれとして、問題は光。コーンを見るとよく分かるが、ほとんど影がない。ダルマの影も後に見える。ということは太陽がほとんどカメラの後にあるということ。これが致命傷だった。

 夕焼け   KJM 
 雪の伊吹に夕日が当たる。茜色に映えて肉眼では結構きれいな風景だったろう。問題は肉眼とカメラの違い。下面の池が暗くなって、絵としてはしんどくなった。上が明るく下が暗いのだから、どうしようもない話し。空をできるだけ詰めて、池面を広くとれば、多少露出が変わったかも知れない。

 夕 日   NKMR-k 
 湖か海かは分からないが、さざなみが夕日に輝く。その中を小船が一艘。船そのものよりは後にできる波で、その存在が分かる。船の行く手には小さい灯台も見える。波の美しさなど文句なしだけど、全体としては「ワーきれい」で話が止まってしまう。そこのところが写真の難しいところ。

 早春の頃   SRI 
 室内の写真らしい。屏風か壁かぐっと調子を落としたバックがいい。枝に当たるハイライト、小枝に点々と連なるつぼみ。単純な絵だけれど、前衛書道のような幹の形、数学の2次曲線のような細い小枝、その組み合わせの妙が何ともいえない。どこかで一輪咲いていてもよかったか。

 アマゾンコリ   MTNM
 下を向いて咲く花で中腰でねばったとか。室内らしく、どこからか強い光が入っていたのだろう。(実際には強くなくても、室内が暗くてシャッターが遅くなると、相対的にカメラにとっては強い光になる)。それによってフレアー(有害光線)が生じた。写真としては失敗だが、それがこの場合はソフトレンズの描写のようになって生きた。

 春の日ざし   MBYS
 紅葉シーズン、庭におかれた光柱を上から撮った。黄色の円が土台で、そこから円筒形の明かりが上へ伸びているのだが、うっかり見ると、それが水平で、上からの強い光りに真っ白に飛んでいるようににも見える。私らの親爺が若かったころ、昭和初期に流行ったカンカン帽を思い出す。面白い写真だ。

 早 春    ATRS
 梅の幹をどーんともってきて、それに垂れ下がる小枝を絡ませた。方法は間違っていないのだが、幹・小枝ともに、ちょっとうるさかった。幹は表皮の模様、小枝は手前と向こう。とくに表皮はどうにもならない問題だが、表面での反射を避ける、露出を詰めいるなどで、できる限りの対処をしたい。

 早春の岸辺   MRKM
 波が次々に押し寄せる。まるでサメかイルカが泳いでいるような。それがカメラから見て右前方に向かっている。波だけが勝負の写真だが、この波の向きが勝負を決めた。これでカメラがもう少し左を向いていたら、波はカメラに向いてくることになり、写真としてはしんどくなっただろう。対岸の岬がもう少し見えてもよかったか。

 林の中で   TNZK
 林の中から向こうの池を見たところ。初夏らしく花も咲いている。木のシルエットが強すぎたきらいはあるが、それは辛抱するとしても、左上、バックと木とが完全につぶれてしまったのが苦しかった。赤い花が頑張ってはいるが、これだけでは持ちこたえられなかった。

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 午後の村落   YND
 場所は分からないが、雪の午後。まん中の田圃をメインとして、周囲の民家の屋根が印象的。その向こう杉林の奥から下ってくる道路。これが杉の幹に寸断されながらも奥まで見通せたことが大きい。これでさらにその奥の水平な道につながって奥行きを広げた。横長のサイズもこの場合は成功した。

 拍 動   OOT
 スポーツ少年団のサッカー試合をギリギリのフレーミングで捉えた。選手の真剣な表情が何よりいい。明るくてかなり速いシャッターが切れたのだろう。すべてがぴしゃりと止まっている。ボールが僅かに地面から浮いているところまで見える。写真の目だが、ここまで行くと次はシャッターを遅くして流してみたい。

 花 芯   NKMR-m  
 ユリの花らしいが、そんなことは問題じゃない。花の中心部に肉迫、高性能の天眼鏡でもっても見えるかどうかのところ。花芯の構造など、素人の私には分からないが、その一点にピントをぴしゃりと決めたワザは見事。左下など、花粉の一粒一粒が見えるような。

 波 紋  HYS  
 確かめなかったが、これ船だろうな。というのは、最初この写真を上下逆に見てしまった。カイツブリか何かが泳いでいくような。鳥だとこんな大げさな波にならないし、ふくらみも出ないわなーと思って裏の題を見たら、上下逆だった。波の干渉模様の面白さだが、これだけではちょっと単純。

 湖氷柱(うみつらら)   KDM  
 湖氷柱というのは俳句か何かの用語ですか。自分自身で撮ったことがなく、皆さんの写真で見せてもらうだけだが、これの勝負は如何にごちゃごちゃを避けるかだろう。湖面の濃いブルーで、色彩的にはこれでOK。問題はこのごちゃごちゃを如何に整理するかだろう。これが難問。

 晩秋の里山   NMR  
 この光は難しかった。上半分は文句なし。左上からの光りが棚田を照らし、奥の竹薮を照らしている。その上の杉の木の線も少し暗いが生きている。左の小屋の位置もOK。問題は下半分の手前の道。斜面と道の面の明るさが等しくなって、立体感がなくなってしまっている。

 湖北の夕景   TJ  
 日が沈んだ後だろうか。湖が金色に光る。しかし、湖面は全面同じ表情で変化に乏しい。さらに木の並びが横一線で写真としては苦しいところだが、そこへ飛び込んできた白鳥に助けられた。この場合、右のモンスター状の雲は必要だったかどうか。場合によってはカットして、鳥を大きく見せる手もあった。

 藤井彦四郎邸庭園  YMMT-k
 名のある庭園らしいが、右半分、木がごちゃごちゃと組合わさってやかましくなった。その理由はカメラの真後ろに太陽があったこと。木の幹を見ると分かるが、何処にも影がない。幹全体が同じ明るさに見える。後2,3時間どちらかへタイミングがずれたらこの騒がしさは落ち着いただろう。

 影  YMMT-j
 この凸レンズ状の空間が何なのか、状況は分からない。但し書きに「何必館・京都現代美術館」とあるから、美術館の一角なのだろう。屋根にあいた円形の孔から木が伸びているところを、内側から見たところらしい。外は霧かモヤ。裸の木にはもってこいの状況だった。すべての色を排したのもよかった。

 雪とのコントラスト   MRSK
 これはまた凄い色だ。多分橋の上からだと思うが、昨夜の雪と今朝の光。まさに見事なコントラスト。そういう意味では強い写真だ。手前の斜めの直線は道路が光っているらしいが、これは必要だったかどうか。カットしても絵が作れたような気もするが。

 休 憩   KR
 題名でこの写真が生き返った。これも最初うっかりして、上下逆に見てしまった。ツララだけが目に入って、スコップの意味が理解できなかった。その後題名を見て、上下逆に気づきスコップの意味が分かった。このスコップは放置されていたのではなかった。今まで続けられていた雪下ろし作業が見えてくるようだ。

  黄色映え   TJMR
 イチョウの大木、だろう。それをV字型にどーんとアップした。手前に回り込んできた葉っぱをあしらって、その奥に明るい葉っぱを置いた。挑戦的な構図だが、手前の葉っぱのを含めて、奥に見える明るい葉っぱにもう一つ魅力がないのが残念だった。

 川蝉の食事  NGC  
 魚といっしょにヨシの葉っぱか何かをくわえ込んでしまったらしい。葉っぱを捨てようとしたら魚が逃げるし、どうするのだろう。ここが思案のしどころ。そんな鳥の表情までしっかり見える。見事なピントと後のぼけ。そのボケが、何となくだけれど、鳥を中心に輪を描いているようにも見える。文句なし。

 冬枯れ  INUE  
 よくみる枯れ草だが、例によって名前は分からない。難しい色だった。花びら(だと思う。葉ではないだろうな)が逆光に透けて見える。実か何かがほとんどシルエットになってごちゃごちゃ。レンズが言うことをきいたかどうかが問題だが、右下4分の1で絵を作ったら…。

 獅子舞い  ICK
 獅子舞のアップ。ここまで近づくのは勇気がいる。ものが分からないが手に持ったバチ様のもの。これがうまくぶれて動きが出た。絵としてはアップも面白いが、この場合はもう少し周囲の雰囲気も入れて、怖がっている子供などを含めた絵の方が収まりがついただろう。



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