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アルバム  NO.16
2011.02.13
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 一本の木  INUE  
 北海道かと見間違う1本の木。多分夕方だと思うが、横からの光が見事。芝生の起伏、それも大海原の波を見るようなうねりが見事に表現されている。そういう意味で左下隅に見える暗い部分が左半分の波のうねりという意味できいた。木と雲が重なって、木の下半分がごちゃごちゃしたのが惜しまれる。

 光と影  ICK
 このプリントで何処まで表現できるか分からないが、オリジナルでは浅緑が鮮やかである。写真では緑色の再現が難しいのだが、とにかくこれは鮮やかだった。苔のモコモコ感がポイントだったとは思うが、目立つところにある大きな木の根っこはどう考えたらいいのか。

 火祭り  IMGW
 火祭りの一シーン。裸の男性が騎馬を組んで火に立ち向かっているように見えるが、いわゆる騎馬戦の組み方ではない。何か伝統的な意味があるのだろう。多分自由に動けない状態だろうから、無理は言えないが、登場人物がすべて後ろ向きというのが絵の表情に力を欠いた。

 紅 葉  TNK
 苔の上に散り敷かれたモミジの葉っぱ。太い木の根っこをポイントにして、定番の構図になった。苔の上で、自由に動けない状態だったとは思うが、光が木の眞反対側から来ているのが苦しかった。もうちょっと右へ回れたら木の幹にハイライトがついただろう。

 帰ろう   KJM 
 白鳥が帰巣するところか。羽のピッチがぴしゃりと合っているところが見事。もっともこれは鳥に褒美を進呈しなければならないところ。4羽のうち最後の1羽がやや遅れている。鳥の並びのリズムという点で、この僅かのずれが味になっているのだが、それが雲との関係で目立ちにくくなった(特に羽が)のが惜しかった。

 モミジ   NKMR-k 
 幹の右端にハイライトがあるところを見ると光はカメラの真正面から来ているらしい。全体に暗い幹の中で赤い葉がきれいに表現されている。バックが明るいから、幹が異様に強く感じられるわけで、バック全体が暗かったら、左端の葉を含めてさらに落ち着いたいい写真になっただろう。

 秋の終わり   SRI 
 葉を落とし尽くす直前のシーンをかなり長いレンズで捉えた。事情は分からないが、画面全体にうすい靄がかかったような感じがする。光が乏しかったのかと思うが、仕上げの段階で、コントラストを調整することで(色を締める)と、だいぶイメージが変わってくる。

 兵主大太鼓打   MTNM
 太鼓の練習か本番か。練習なら裸でやることはないだろうから本番か。真剣な表情がいい。右手のブレなど動きもあって臨場感がある。残念だったのは顔の向きと光の向きがややちぐはぐだったこと。もし本番だとすると、観衆を少し入れると分かりやすかった。

 スパイダー   MBYS
 実際の大きさは分からないが、空中に大きなクモがというイメージ。それはそれでいいのだが、どこかに糸がきらりと光るところがほしかった。そのためにはバックが暗くならなければ無理だろうし、アングルが可能かどうかは何ともいえないが。バックのウサギの耳のような構造物と組み合わして、ストリーを作ると面白かっただろう。

 黄金の秋    ATRS
 薄曇りだったのか。黄金の秋にはちょっと光が乏しかった。きっちりしたことは見えにくいが、葉をつけない手前の木が黄葉をバックにして立っている構図。それはそれでまた面白い。ところどころに見える白抜けが気になる。全部を隠すわけにはいかないが、左上の三角形だけでもカットするとだいぶ様子が変わってくる。

 湖畔冬景色   MRKM
 を纏った湖岸(ひょっとしたら池かも知れないが)の樹木。吹雪が止んだところだろうか。去っていた雪雲がまだ沖に見えるようで、この薄暗い感じが如何にも冬。もう少しカメラを下へ向けて、湖岸の面積を増やし、さらに左へ少し移動して、左から2本目の木を右へ動かしたら、もっと絵が安定しただろう。

 冬ざれ   YND
 裸の木と太陽との組み合わせ。レンズは少し長目のようだが、太陽が雲をかぶっていたため爆発せずに収まった。下の三上山のもっていきかたが中途半端だった。この木は野洲川の堤防にあった木かと思うが、だとすると山の下には新幹線の鉄橋か。

 楽しい〜!   OOT
 大凧を上げているところらしい。左端の女性2人が明るく楽しそう。前の3人は紐をたるませてジョギング感覚。後の小学生も結構楽しんでいる。そんな中で大きなおじさんに引っ張られているところだけが一生懸命にひいている。いろんな表情が見えて面白い写真だ。

 花 芯   NKMR-m  
 見事なクローズアップ。光も斜めからきっちりと当たって、ヒゲの1本1本、花弁のつくりまで見える。小さな花らしいが、ここまで接近するとピントは浅くなるはず。それを見事に捉えた。右側に伸びる花びらが、ちょん切れたように見えるのとバックの黄色が解決していたらもっとよかった。

 秋 日  HYS  
 銅鐸博物館の建物らしい。右から黄葉が伸びてきて「秋日」。いい雰囲気だ。左も下も緑がいきいきとしていて、とくに右の処理には神経を使った後が見受けられる。瓦までカットしてしまう手も考えられるが、それはそれでまたバランスが悪いようだし。これしか仕方ないところか。私としては、黄葉の向こうにちょっと見える右の窓、これをきっちり見せた方が絵が落ち着くように思う。

 秋 渓   KDM  
 なるほど秋の渓流。しかし、渓流より清流かな。それはともかくとして、ススキの穂に当たる光がいい。上流にチラと見える小さな山で奥行き感が出た。欲をいえば、流れの中に岩が2つ3つ頭を出していたら、本当の渓流になったのに。

 晩秋の石段   NMR  
 何処の石段か分からないが、そんなことはこの際問題ではない。晩秋の、午後の(午前中かも知れないが、これはどう見ても午後に見える)光が何ともいえずいい。白い足袋をはいた僧侶の足が流れて見えたら・・・。そこまで考えると、ちょっとやりすぎか。

 夕映えの水鳥   TJ  
 題を見てびっくりした。まさかこの絵の中で水鳥がポイントになるとは思わなかったから。これは誰が見ても太陽。しかし長いレンズだ。琵琶湖だと思うが、西に沈む太陽は難しい。どこから狙っても、黒い山がべたっと出てくる。西から東を見ても同じことだといえそうだが、そうではない。この黒い山を如何に料理するかで勝負が決まる。

 左義長  YMMT-k
 残雪が見える中での左義長。燃え上がったから後は時間待ち。役員さんはどこかへ休憩に行くのか。後に残った子供たちは、みんな無表情(顔は見えないが姿が無表情)で立っているだけ。何とも不思議なひととき。写真としては子供たちを真後ろから狙ったのがしんどかった。右へ回って子供たちの顔が火に映えるところでも・・・。

 冬の河畔  YMMT-j
 テムズ河畔だとか。といっても川よりも河畔の道の方が主役。とくに一人の男性。ここに目がいくのだが、残念ながら暗くはっきりしない。もともと冬のロンドン、太陽が乏しいところに、手前が曇って、向こうが晴れている。この天気が逆だったら、また雰囲気が変わっていただろう。

 堤 防   MRSK
 野洲川の日の出。「堤防」という題の意味がもう一つ分かりにくいが。太陽の明るさに対して、右側へススキを大きく空へ出した。これはよかった。それともう一つ、三上山の左下の穂が、ホースから水をまいたように、みんな左手前向きに流れてくるところ、これが画面に動きをつけた。可能かどうかは別にして、あと少し前へ出て、これらの穂を大きく捉えたら面白かった。

 雪中の川蝉  NGC  
 野口さんが初めて撮れた川蝉のホバリングだという。両羽の激しい動きに対して、胴体は頭から足までぴしゃりと止まって見事。写真としては、露出が初めからオーバーだったのか、それとも焼きが薄いのか、よく分からないが、雪が飛んでしまったのが苦しかった。鳥がこれだけしっかり写っているのだから、トリミングすることも考えられるが。



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