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アルバム  NO.10
2010.09.30
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 赤い芙蓉  YMMT-k  
 芙蓉は薄いピンクだと思っていたが、こんなに赤いのもあるのか。構図の上では、ど真ん中にどーんと来てしまった。いつも注意していても、うっかりするとこういう失敗をする。まあそれはちょっと注意すればいいわけで、問題は夏の高い太陽だった。花がてかって葉が飛びかげん。もう少し柔らかい光の時に狙いたかった。

 緑映す  YMMT-j
 一生懸命、何度も見直しているのだが、分かったようで分からない。酒処云々の表示のある出窓に手前の木が写っているのらしいのだが、左側がどうも納得できない。いずれにしてもしゃれた面白い写真だ。

 鉄橋を渡る   MRSK
 新幹線の線路でこんな急な勾配はないわけで、カメラを傾かせたのだが、不思議なものでこれがおもちゃに見える。以前中村さんの写真にも同じ構図があって、そのときもそれを感じた。流し撮りで、鉄橋のトラスが流れているが、逆に電車を流したのも見たかった。
 すだれ越しに見るような縦の線が見えて、何か仕掛けがあるのかと思ったが、どうもプリンターによる線らしい。

 立ち話   KR
 どこか外国のとある店内。でかい男がひそひそ話。何かが起こりそうな予感がする。映画の1シーンのような。右の男の手が缶コーヒーなら、何とかいうコマーシャルにも見える。いくらでもストーリーが広がりそうな写真である。

 大津の夜景  NGC  
 琵琶湖花火大会の夜。始まったばかりの時間帯で山並みが見える。花火の写真で、いちばん表情豊かな時間帯である。これがすっかり暮れてしまうと、魅力が半減する。湖面に反映があったらなー。反映のあるなしは風の有無によるらしい。風があるときは波がたって花火が写らず、風が収まると波は写るが、煙が逃げなくなるという。以上野口さんのレポート。

 ゴーヤ  INUE  
 ツルの先に気持ちのいいピントが来ている。右側の影はゴーヤ本体らしく、丸い粒が集まる表面に光が見事。上と左の葉っぱがごちゃごちゃとしたが、ツルとの関係で処理の仕方がなかったのだろう。自分の畑なら、切り取ってしまう手もあるが。実際にはそうも行かないし。

 朝 顔  ICK
 赤紫2色のアサガオを組み合わせた。バックが緑の葉っぱ。RGB(赤・緑・青)の三原色が揃ったことになる。多分無意識に撮ったのだろうが、結果として、色の組み合わせが騒がしすぎた。それと赤い花の影がそれに輪をかけた。勉強材料としては面白いが、作品としてはちょっとしんどかった。

 網戸で鳴く蝉  YMD
 林の近くでは、ときどきこういうことがある。それを内側から撮った。ピントはオートだろうから、こういう場合は網にピントが合う。できれば蝉にもきっちりしたピントがほしい。ワイドで近づくと蝉にも来るはずだが、逃げるのを避けて、レンズを長くしたのだろう。若干ブレもあるようだ。

 散 歩  IMGW
 少し高いところから俯瞰した。朝日か夕日か。雰囲気からして多分夕日だと思うが。赤みがかった斜めの光線が見事だ。人と犬を右下の寄せた。手前の道路を最小限にとどめたかったとっさの判断だと思うが、若干窮屈だった。

 晩 夏  MTOK
 面白い構図だ。巨大な左手で道路に線を引いたような、電柱か何かの影。これが強い。邪魔物の電柱の影を使って、本来実体である花や葉っぱまでを影絵の世界に引きずり込んだ。このアイディアは面白い。もう少しカメラを低くして、電柱の影と花との重なりを避けたら、もっとよくなった。

 メシベの光明  TNK
 雌しべに露がたまって光っている。フィルターの名前は思い出せないが、6方向へ光芒を出すフィルターをかけた。そのフィルターの作用が強すぎると、わざとらしくなるのだが、これは細くさりげなくうまくいった。その光が光源からの距離によって色が変わっていくさまも面白い。白い花びらが若干飛びかげんなのが気になる。

 波に乗る   KJM 
 若い男女がボート(別の名前があるのだろうが)でジャンプ一番。「ファイトー、いっぱーつ」というところ。波・ボート、実際にはすべてが動いているのだが、画面では完全に静止して見える。多分かなり早いシャッターを切ったのだろう。この瞬間を捉えるだけでも大変だが、スローシャッターで流し撮りをすればもっと面白くなっただろう。

 黒川温泉の昼下がり   SRI 
 間が抜けたような昼間の温泉街を行く男女。やまの湯との看板が見える以外、猫の子一匹いない。手前の陰の部分が、人物のいる日向を強調し、そこがT字路であることを暗示させる。2人の視線がその通りを向いているのも面白い。

 ゴーヤ新芽   MTNM
 ゴーヤのツルの先端部分だろう。ピントがきっちり来ている。バックもうまくぼけた。新芽を左に置いて、ツルの山を右に大きく持ってきたのも正解。欲をいえば、その先の震えるようなところまで見たかった。

 やあ!   MBYS
 お通い帳を持った毎度おなじみのタヌキ。それを正直に撮った。しかしこれは正直すぎた。これをどこからどう狙えば、このすっとぼけた表情を強く引っ張り出せるか、とにかく悩んでみる。そこから新しい発見が生まれる。

 実りの秋   ATRS
 緑の葉の中に黄色くなりかけた稲穂が見える。そんな中にカカシが一体。左から当たる光がいい。問題は上部の黒だろう。第1に考えられるのはカットすること。しかし、それによって絵が単純になりすぎるということも考えられる。どちらにするかは好みだろうが、その前まで遡って、森か林かは分からないが、できるだけワイドにして、それを遠く小さく全景を入れる手もある。

 夏の湖   MRKM
 例の箱館山のユリ園らしい。普通はわっと咲き誇ったユリが満艦飾で登場するのだが、曇天だったのか、それをぐっと押さえて闇に沈めた。これが何ともいえずいい。あと1,2本、黒バックから顔を出し、空の広さをもう少し押さえていたら、もっといい写真になっただろう。

 真夏の湖   TNZK
 手前に2つ大きな葉を置いた。これで決まった。左上の群生の部分、その間に白雲を持ってきた。もう少し小さな、ちぎれ雲の方がよかったが、この場合はまあこれで仕方ないというところ。シルエットの上下逆像も面白い。爽やかな写真である。

 落 下  YND
 水量はあまり多くないが、幅の広い滝。何となく流れの雰囲気から、速い流れではなさそうだ。それをほとんど止まるばかりのシャッターを切った。滝の幅が広すぎて、ここだというポイントが見つけにくい、そんな絵になった。右上にドラマがありそうな場所が見えるのだが。

 もちつもたれつ  OOT
 アゲハチョウを大きくアップした。ずいぶんしっかりピントが来ている。そうたびたびチャンスがあるとは思えないが、その僅かなチャンスをきっちり捉えた。それとバックの処理、左上の暗部からチョウの後の明部へのグラデーションがいい。欲をいえば、もう少ししっかりした光がほしかった。

 サギが舞う   NKMR-m  
 サギソウのアップ。全体としてはきっちり撮れている。光源が分からないが、自然光だとしたら、黄味がかった光だったのか。花びらの先が黄ばんでいる。と同時にその部分が普通よりは肉厚に見える。何か事情があったのだろうか。光線が順光で正直すぎた。半逆光などを使うと様子が変わったのではなかろうか。

 花 火  HYS
 打ち上げ場所が何カ所かあり、横に並んだ花火をパノラマ風に仕上げた。花火のラインダンスを見るようで、面白い手法だ。始まって間なしらしく、バックの稜線も影を落としている。右から2つ目が重なったのだろうか、白く飛んでしまったのと、湖面に反映がないのが何ともおしい。

 満開はす花公園   KDM  
 手前に多少大きさの違う花を2輪。少し間を置いて、奥にはたくさんの花。バックの山がシネマスコープの画面を見るように左右に広がって、その間の青空に可愛い白雲が浮いているのがいい。舞台装置を見ているような不思議な感覚を抱く。光が正直すぎたのが、多少気にはなるが。

 マクロの世界   NMR  
 アジサイの部分的なアップらしい。何人かのこびとが踊っているようで、チャイコフスキーのコンペイトウの踊りを思わす。マクロレンズを使っての撮影だろう。少しの振れも許されない厳しい撮影だ。カメラか風か、ほんの僅かだが振れもあるようだ。

 競 演   TJ  
 場所は分からないがそろいの衣装でラインアップ。いちばん手前の女性に浅いピントがきっちり来ている。シャッターが速いのだろう、手もきっちり止まっている。望遠を使っての圧縮効果がきいた。欲をいえばもう少し絞り込んで、奥までピントがほしかった。



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