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アルバム  NO.09
2010.09.12
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 よりそう   TJ  
 主役の花を左へ寄せて、広い範囲を葉っぱで押さえた。ハスの葉っぱは一般的に線ばかり強くて、色がしゃきっとせず困りものの一つだが、これはひらひらと深海の植物を見るようで成功。右端にちらっと見える花などが若干気になる。なくしてしまってはバランスが崩れるし、見せても具合が悪い。どうする?

 大津の花火  YMMT-k  
 大津の花火のVサイン。うまく上がってくれた。山本さんの花火は以前にも見せてもらった記憶があるが、かなりなれてレベルアップ。今年は水面が光らなかったようだ。これが光るとまた雰囲気が変わるが、光らないときの対処方法を事前にイメージトレーニングしておく必要がある。

 葵祭牛車  YMMT-j
 葵祭の牛車が行く。たくさんの観光客を前に入れて祭の雰囲気は出た。牛車が目の前に来て、ほとんど真横からのアングルになった。そのため奥行き感に乏しくなった。自由がきかない人混みの中で、どうにもならないことだろうけど、もうひととき早く、斜め前からのアングルがほしかった。

 小 路   KR
 どこか外国の小路らしい。街灯が輝いてアクセントに。右下で椅子に腰を下ろした若者。建物に挟まれたこの狭さが逆に高さを感じさすのだが、街灯の上が若干手持ちぶさた。カメラの高さは立ったままの姿勢らしいが、しゃがんだ位置まで下げて、街灯を上げた方がよかったか。

 花と蝶   TJMR
 チョウとも蛾ともいえない不思議な色。偶然の結果だろうが、蝶を後から撮ることになり、自分がチョウの動きを追っている感じになった。それが不思議な仲間意識につながる。写真としては花が強くて、チョウが押され気味なのがおしかった。

 雄琴の夜景  NGC  
 縦一列。花火としてはちょっと淋しい絵になった。ということで題も「雄琴の夜景」。なるほど。花火が淋しかった分、湖面がサービスしてくれた。波がうまく分布したのだろう。反映が遠近2つに分かれて、これがよかった。これが全面に反映していたらしんどかっただろう。

 彩  INUE  
 何でこの部分だけが赤いのか。面白いところを見つけたものだ。赤い葉っぱのふちがハイライトの線をつけて、これが面白い。井上さんらしい繊細な写真である。枝全体が何となく右向きの方向性を持っている。右半分を開けたのも正解だった。

 涼  ICK
 真上やや前方から光が来ているらしい。崖や岩が暗くなって、そこへ水が流れ落ちる。シャッタースピードが適正で、水が玉と飛び散るさまが見事に表現されている。上のゴーストは別にして、左上と左下の白い流れは一考を要する。迫力のあるいい写真だ。

 雲  YMD
 沸き立つ夏雲の線。晩夏という感じがする。下に木を入れたことで高さがでた。細かいことだが、大きい雲のまん中にポツンと見える点。昔だとフィルムについたゴミが考えられるが、事情はよく分からない。これは消しておいた方がよい。

 杉木立  IMGW
 霧か、雨か、煙か。まっすぐに立つ杉の向こうが白く霞む。太陽が真上にあるらしく、幹の両側に細くギリギリのハイライト。左の1本だけがハイライトがなかった。代わりにツルが巻き付いて別のハイライトが生きてきた。いい写真である。

 雄琴の花火   KJM 
 縦一列の花火をアップした。当然レンズは長い。花火は4,5発上がっているらしいが、その中の一部だけが微妙にぶれているのが見える。たとえばいちばん下の小さい花火はぶれていないが、その上の花火は細かく波打っている。この花火が光っている間だけカメラが振れていたことを示している。地上の光が写っていると何となく甘く感じるのは、このブレによる。

 庭のチューリップ   SRI 
 ミロの版画を思わすような可愛いチューリップ。とくに右に首を傾げた黄色い花。これが可憐だ。バックが黒のため、露出オーバーになって、左の赤い花びらが飛んだのがおしかった。絵としては、左下に見える花の一部が邪魔だから、上と左を少しずつカットすれといい。

 日野祭こども   MTNM
 不思議な写真だ。祭だというがそういう雰囲気もない静かな場所。ただ一つ祭らしいのは、頭につけたリボン。そんな幼い子供が悟りきった表情で一人黙然と。兄弟や親とはぐれたのだろうか。どうしたんやろね、この子。

 実りはこれから   MBYS
 カメラを稲の高さまで下げた。手前の稲とその向こうの古代建築との対比が眼目だろう。しかしこういうカメラポジションをとると、上下が分かれてつながらない。手前に稲があって、ずーとその面が奥へ広がっていって、その向こうに建物がある。田圃の広がりを見せる水平面を出すことが大事なような気がする。

 新 緑   MRKM
 琵琶湖か海か分からないが、それに流れ落ちる岬。新緑という題だが、なるほど部分的に新緑の部分もあるのだろうが、実際には黒々としている。その岬がリアス式海岸のように入江をだいている。題にこだわらなければ、これはこれで一つの写真である。ただし、上部の空の部分はカットしておいた方がいいだろう。

 宿 題   TNZK
 宿題か。この暑いのに大変だ。書いている子供たちも、撮っている谷崎さんも。それと子供の目には画用紙がまぶしいはずだ。写真としては右端に白く光る葉っぱが気になるが、これを切ると、右上の花のバランスが崩れるし。仕方がないかな。

 真剣勝負  YND
 登り窯の火との真剣勝負。私も一度窯焚きに参加したことがある。もっと小さい窯だったけど、防熱用の手袋はめて。窯からの光だけでの撮影らしい。いい写真である。人物の背中に弱い光を当てて、窯の中の火と組み合わせる手もあるが、そうすると人物の表情は写らない。バックのまきなどが生きて、これはこれでよかったのだろう。

 青い池  OOT
 その昔の大正池を小さくしたような。光がはっきりしない。すべての木に陰がない。順光線というわけではなしに、曇り空の日中という条件のためじゃないかと思う。右側の木のかたまりと、空の白飛びがシンドイので、それをカットする。空を塞ぐと舞台装置を見ているような感じになり、奥行き感が阻害されるが、それによって、木に陰がないことの不思議さが、和らぐような気がするのだが。

 光と影   NKMR-m  
 睡蓮の半分に光が当たっている。左上の光が当たっている部分が、カメラから見て真正面になり、やや正直すぎた感はあるが、全体としてはいい光だといえる。このままだと花の中心が画面の中心になり、ちょっとシンドイので、右と下を少しずつカットするとバランスがよくなる。

 水のカーテン  HYS
 撮り古された感はあるが、左端を大きく空けて、そこへしっかり人物を入れたことで、若干目先が変わった。あと何か手を打つとしたら、水そのものに太陽が入ってくるときだろうか。その条件の時があるのかないのか。少なくともそれを撮った写真は私の記憶にはない。

 可 憐   KDM  
 アジサイの花だけを逆三角形に。白い花だとダイヤモンドを思わす。それにしても単純すぎた。花以外には右下の葉っぱの端だけ。これはどう考えたらいいのかな。撮るのも難しかったと思うが、見るのも難しいぞ。

 新 緑   NMR  
 新緑と何かの作業小屋。手前に並んでいるのはシイタケづくりの原木か。まあ、これはこれで一つの風景ではあるが、気持ちの中で上と下とがつながらない。その理由を考えてみた。あれこれ考えたが、結局は下の地面が見えないからではないか。地面が見えれば奥行き感も出るだろうし、同じ大地に立つ一体感で、上と下とがつながるのではなかろうか。



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